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……………
スーパーを出た時には既に暗い空。
俺達が激安弁当に奮闘している間に、完全に夜になってしまったのだ。
結局、今日一日歩き回ってもローラさんへのプレゼントは未だ決まっていない。
「もう…結局今日買ったのは焼肉弁当ばっかりじゃん」
「最初から俺は、んなくだらねぇもん買ってやるつもりはねぇ」
「こうなったら思い切って、俺の買ったホームベーカリーをあげれ「嫌だ」
「なんなの…この人どんだけパン食べたいの…」
もう他の店も次々と閉まっていく時間だ。
先程のデパートに戻れば、まだ開いている店があるかもしれないけど。
とりあえずダメ元で訊いてみる事にした。
「バレル。サンシャインプラザに行けば、もしかしたらまだ間に合うかもよ」
「ふざけんな。疲れた。帰る」
「ねぇ…。ローラさん、今までバレルにどれだけ尽くしてあげてると思ってるの?もう少し優しくしてあげてもいいじゃん」
「俺から尽くしてくれとは頼んでねーだろ」
「この恩知らず!目つき悪男!ケチケチ貧乏丸!…えっと………このハゲーッ!」
「ハゲてねぇ」
「もう、フラれても知らないから!」
「なんとでも言え」
リッキーにひとつ焼肉弁当を渡し、バレルは背を向けた。
そのまま帰るつもりなのか、さっさと歩いてしまう。
もう…
なんで素直になれないのかな、あの人は…!
「ホントにその焼肉弁当をプレゼントしちゃダメだからね!!」
大声で彼の背中に向けて叫んでやったけど、もちろん返事なんて返ってくるはずもなく
結局一度も振り返る事なく、バレルの姿は見えなくなってしまった。
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