7
――翌日
ミーンミーン…
蝉の声がうるさく鳴り響く8月。
サラは黙って40度を示した温度計を見ていた。
ミーンミー…
バリーンッ!!
ジム「サラ、蝉に温度計を投げつけるな。命を大切にしろ」
昨日の情熱的な夏の暑さはどこへやら。
室内は湿気のこもるまるでサウナのような状況で、6人の姿は海に行く以前の姿へ逆戻りしていた。
扇風機をスカートに入れて暑さをしのいでいるビッキーも口を挟んでくる。
「仕方ないよー、だって40度だよ?アレン、暑さのあまり影が薄くなってきてるんじゃない?」
「それは元も…ジムだ。お前女だろ?そんなはしたない格好するなよ」
昨日と同じ光景。同じような会話。
そして昨日同様またまた部屋の向こうから、むさくるしい男達の声が耳に入ってきた。
「オイ、リッキー。昼ドラの『ボタバラ』録画しとけっつっただろ?何でしてねんだよ?」
「何を言ってるんですか?『ボタバラ』なんてもう古いんですよ。今の時代、バラ業界の最先端を行くのはずばり『ベルばら』です」
海パン姿のナイジェルと、アイスランド行きのチケットを握っているリッキーがまた醜い夏のケンカを繰り広げていた。
「それドラマじゃなくてアニメだろ!?大体、ベルばらなんてボタバラより古いじゃんかよ」
「あ、ベルばら馬鹿にしましたね!ベルばらは累計発行部数2000万部以上の大ベストコミック!みんな、買ってね!」
ゴチンッ!!
ふたりは背後から近づいてきたジムに氷の塊で殴られ気絶。
「これでちょっとは涼しくなるんじゃないの?」
その頃ボビーは、リッキーよりひと足早く北の大帝国ロシアへと旅立っていた。
fin
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