……………


『おかえりー、エマ』


美空と雨宮に見送られて家に入ると、小柄な女性が玄関で出迎えた。

紫の髪色がそっくりのエマの母親だ。


「ただ…いま」

『何を食べてきたの?』

「焼き肉」

『あら、美味しそう!』


母親にはweather lifeの皆と晩御飯を食べてくると事前に連絡していた。

お家でご飯を用意しなくていいよって意味で。




その後はシャワーを浴び、少しだけテレビを見て…

何もする事がなくなって、パジャマ姿で自室のベッドに入ったのが夜の11時。








目を閉じると、浮かんでくるのは今日の七音君と雨宮君の姿。

最近の私は、よく寝る前にこのふたりの姿を思い浮かべている。


ここ最近のふたりは、ますます私に気を遣ってくれている気がするから。


あのドロップスの件以降、七音君は昔よりずっとずっと私に優しく接してくれるようになった。

暇があれば話しかけてくれたり、何度も遊びに誘ってくれたり。

雨宮君だって忙しいはずなのにいつも私を心配してくれて、何かあると必ず傍にいてくれる。


ふたりともあんなに素敵で、私なんかに構わなくても綺麗な女性がいくらでも周りにいる。

それなのに、仕事以外でも必要以上にふたりが近くにいてくれる事が不思議であり…それが私にとっては逆に申し訳なかった。


きっと私の耳が不自由だしドロップスの件もあったから、余計に心配して気にかけてくれてるんだろうな。



結局最後はこの答えに辿り着いて、眠りにつくんだ。


気づいたらもう意識はない。


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