「A Happy New Year!」


パンパン!

クラッカーの弾ける音と共にカラフルな糸状の紙屑がメインルームの床に散乱する。


「うっせーな。なんでクラッカー鳴らすんだよ。お誕生日会じゃねんだから」

「何言ってるのよ、ナイジェル!新しい一年を迎えるにあたってお祝いして喜ばない方がおかしいでしょ!」

「俺はなんでクラッカーを鳴らすんだっつったんだ。別に喜ぶなとは言ってね「A Happy New Year!」パンパン!


※クラッカーを人の顔面に向かって打つのは危ないのでやめましょう。


「お、ナイジェルにビッキー。年明け早々楽しそうだな」

朝の9時。

ジムが自室からやってきて、ここにいないのはリッキーだけとなった。

ビッキーがナイジェルに向かってクラッカーを鳴らしまくり、サラはソファーに座って新年特別番組を観ている。

あれ…?

ボビーは…あ、部屋の隅で無残に倒れている。

大方、ビッキーに新年セクハラでもして返り討ちに遭ったのだろう。

可哀想だから頭にみかんでも供えて鏡餅みたいにしてやろう。


「ジョニー!あけましておめでとう!」

「あぁ、おめでとう。正月早々俺の名前を間違えるな」

「お腹減った!カレー作って!」

「今年もシカトだし唐突だな。なんでカレーなんだよ、元旦なんだしどうせならもっとめでたい食べ物を強請れ」

「だってジョニーはカレー以外美味しいもの作れないでしょ!」

「失礼な」


初日から昨年と変わらない恋人との会話。

だるそうにソファーに座ると、背中から彼女は飛びついてくる。


「正月早々愛されてるわね。このおめでた新年リア充が」

「サラ。欲しいならお前にやるよ」

「私はもっとちっちゃい子が良い」

「お前の性癖も相変わらずだな」



ガチャ



「あ、皆さん。あけましておめでとうございます」

「イヤァァァア!!!リッキィィィイ!」

「フグッ!」


抱きついていたジムの背中を蹴り破り、メインルームに入ってきたリッキーへ全力で飛びついた。


「ふふ。今年も騒がしい年になりそうね、ジョニー君」

「…そーだな」


煙をプスプス上げてテーブルに突っ伏したジムに対し、サラは手で口を抑えながら笑った。


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