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……………
キーンコーン…
学校のチャイムが響く教習所。
6時限目のこれからの時間は、ついに本格的に車に乗って運転をする実車授業だ。
「わーい!車だ車だ!」
「やけに嬉しそうだな、七音」
「だって部屋に閉じこもってるだけの授業は退屈なんだもん!実際運転する方が楽しいし!」
頭で考えるよりも行動派の美空は実践授業となり、先程とは打って変わって真面目に気合い十分。
同じく体育会系の日晴も腕まくりをして盛り上がってきたようだ。
楽しそうに授業を待つふたりを見て「はしゃぎすぎて事故するなよ」とジムが笑う。
「大丈夫大丈夫!何回実車したと思ってるの!」
「ははは。楽しいのも結構だが、運転は安全が第一だぞぉ?」
「「…っ?」」
これはジムの声ではない。
聞き慣れない年配の声が聞こえて振り返ると、
後ろに背の低い見知らぬおじさんが立っていた。
「誰、このオッサン?」
その途端にバシッと美空の背中を雨宮が叩く。
「ここの校長先生だろうが!入校式の日に挨拶してただろ!」
「…そうだっけ?だってあの日以降全然会ってないし、僕女の子の顔以外は基本覚えらんないから」
「目の前でなんて事をっ…」
「ははは。まぁ、確かに一度しか顔を合わせていないし無理ないだろう」
「申し訳ありません」
雨宮は深々と頭を下げるも、美空の素直な反応を見て笑うこの教習学校の校長。
珍しく授業現場に顔を出してきた彼に、実車の教官も驚いた顔をして訊いた。
「校長、どうして突然?」
「なにいいだろう、あのweather lifeだぞ。
それに今日はウィンディランの皆さんも見学に来てると聞いたからな。そりゃ私だって見に来るしかないだろ」
その言葉を聞いて、ジム達も慌てて頭を下げる。
「すみません、突然お邪魔してしまって」
「ははは。構いませんよ。スペシャルゲストとして他の生徒達にも紹介してやりたいが、二組とも有名人だ。
パニックも避けたいしここは私だけでも拝ませてもらおうと思ってね」
頭は禿かけて中年太りをしているが
人当たりの良い校長に、ジムや他のメンバーも親近感を抱く。
「あぁ、あと君がビッキーちゃんかな?よかったら一枚サインを貰えないかい?」
「え?私の?」
教官「校長、結局それが目的でしょ!」
「いいじゃないか、別に!ファンなんだから!!」
まぁ結局。
校長と言えどもただのエロ親父のようだ。
美空にも負けず劣らず素直なオッサンに、ジムも思わず苦笑いをしてしまった。
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校内の駐車場に並ぶ6台の車。
教習車だと一目でわかるよう、タイヤのマスコットキャラクターが目立つデザインだ。
「さぁ、皆はそれぞれ運転席に座って」
「「はぁい」」
教官の指示に従い、それぞれが指定された車に乗り込み始める。
その光景を眺めながらジムは仲間達に問いかけた。
「さて、俺達はどうするか?」
「あ、ウィンディランの皆さんも是非乗車してください。我々の気づきにくいアドバイスが出来るかもしれませんし」
サラ「それはいいけど5台だからひとり余っちゃうわよ?」
ビッキー「じゃぁ私はここで待ってるよ!車の免許持ってないし」
ジム「そうか。なら一時間経ったら戻ってくるから大人しく待ってるんだぞ」
ビッキーが乗車を辞退し、残りの5名がひとりずつweather lifeの車の後部座席に座る事に。
校長「ゴホン。なら私も残…」
教官「校長も是非乗ってください。生徒達の成長が見られますよ」
「…………。」
こうして始まった路上での実車授業。
話し合いの結果、
美空の車にナイジェル
雪之原の車にサラ
雨宮の車にリッキー
日晴の車にボビー
そしてクラウディの車にジム
が、同席する事となった。
「クラウディ君かぁ…よかった…」
安心してジムは教習車の後部座席に座る。
「まだ死にたくねーから気をつけろよ」
「わかってるって!」
他のメンバーも次々乗車し、ドアの閉まる音があちこちから響く。
「座席の調整…シートベルト、ミラーの確認…」
雨宮のように、習った内容を忠実に確認する者もいれば
「よし、全速前進!出発進行ー!」
「美空君、最初は安全確認」
美空のように待ちきれずにすぐ発車しようとする者も。
それぞれの教官の指示に従ってエンジンをかけ、動き出した5台の車は外の世界へと向かう。
「安全運転で行ってらっしゃーい!」
お留守番のビッキーが手を振り、全ての車が無事に学校の敷地内から出発した。
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