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「お疲れ様!良い接客だったわよ」

「ケイトさん、見てたんですね。ありがとうございます」


客を見送った彼女が店の中に戻ると、彼を紹介してくれた先輩店員が待っていてくれた。

「さすが鈴ちゃんは花束とか花かごとか作るのが上手よね。見た目とそのまんま繊細で映えるっていうか」

「いえ、とんでもないですっ…」

「あれは日晴君も色んな意味で喜んだんじゃないかな〜」

「日晴君?さっきのお客様ですか?」


「そうよ。Weather Lifeの日晴 響介君。知らない?」

「ん…と…すみません…」

彼女はふふっと笑い、業務中にもかかわらずスマートフォンをポケットから取り出した。


『Weather Life』


その言葉を検索して出てきた画像に、鈴は思わず目を見開く。


「わぁっ…えっ、これさっきの人!?」


キラキラの華やかな音楽世界。

そのステージの中に、さっきまで目の前にいた彼の姿があった。


「そうよ。かなり有名なバンドグループ。普通の人が彼がお客としてやって来たのを見たら発狂して気絶しちゃうレベルよ」

「えっ…?なんでそんな人がこのお店に?」

「この近くに事務所があって、うちの店は結構ご贔屓にされてるのよ。普段はマネージャーさんがよく来てくれて、たまーにメンバーが来てくれる事もあるんだけどね。
彼は初めて来店してくれたわ」

「どうりで凄く格好良いと思いました……というかケイトさん!?なんでそれを教えてくれなかったんですか!?」

「だって聞かれなかったじゃない」

「そういう問題じゃないですよ!そんな…芸能人の方だと知っていたら…僕、変な言葉使ってませんでした!?」

「どうだったかな〜…」


笑いながら彼女はスマホをしまい、花の手入れに戻る。


「彼、多分また来てくれると思うよ」

「へっ…///」

「ふふ!女の勘✿」




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