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まさか、まさかこんな日が来るなんて
「お待たせしました!」
藤原さんの制服姿だ…涙
俺はこの日、今年1年分の自分の運を使い果たした気がする。
可愛い可愛すぎる、もう…この気持ちをどう表現すればいいんだ…とりあえず…
「なんて日だ!!!!!」
「っ!?日晴さん!?急にどうしたんですか?」
「あっ…すみません」
「ふふ。じゃ、行きましょう」
・
・
・
暗い夜道。
彼女の帰り道のルートと合わせるように、普段通らない道をあたかもいつも通っているかのように歩く。
「日晴さんはいつも学校が終わった後に、あのWeatherLifeの皆さんとお仕事してるんですね。その時に曲を作ったりしてるんですか?」
「はい…そうっす」
「そうなんですね!皆さんの曲、どれも素敵な曲ばかりでした!」
「あ、ありがとうございます」
なんだか一対一で話している事が改めて照れくさくなって、つい反対側を向いてしまうが
こんな事では愛想のない男だと思われてしまう。
こちらからも積極的に話しかけなければ。
「藤原さんはその…学校帰りにあそこの花屋でアルバイトしてるんすね。その制服は…南高校…」
「はい、そうです!授業が終わった後にあの花屋さんでアルバイトをしつつ、花の勉強をしています!」
「大変っすね」
「日晴さん達と同じですよ。皆さんが音楽が大好きなように、僕は花が大好きなんです。将来は自分でお花屋さんを開く事が夢なので」
屈託のない可愛い笑顔。
彼女自身が花そのもののようだ。
凛として儚げで、横顔が美しい。
そこから10分程、俺達は何気なくも楽しいと思える会話を続けた。
そして藤原さんの乗る電車のホームへ到着。
彼女の家はここから電車で30分程の「快晴村」という町にあるらしい。
かなりの田舎町で人口も少なく、電車に乗る人もあまりいないため駅も閑散としている。
駅員さん一人しかいない。
そんな遠い所から毎日通い、アルバイトまでやっているなんて…偉いなぁ。
「すみません、僕に合わせて駅まで送ってもらって」
「いっ…いえ!その…通り道なんで!」
「はは。ありがとうございます」
出発の時間が近くなり、彼女は改札口に向かう。
「あっ…あの!」
「…?なんですか?」
彼女がいなくなってしまう前に、どうしても…伝えたい言葉があった。
「………ッ////」
「日晴さん?」
「またっ…花を買いに行きます!//」
「…っ」
「…で、またもしよかったら…こうやって一緒に帰ってくれませんか?」
俺の人生最大の一大決心のような熱意に彼女は少し驚いた顔だったが、すぐに笑顔に戻った。
「もちろんです!ご来店、お待ちしています!」
頭を下げて彼女は電車へ乗り込む。
その言葉に一瞬頭がボーッとしているその間に、電車は発車してしまった。
OKが貰えた…
また…会いに行ける!
一緒に帰れる!!!!!!
「うおおおおおおおおおおッ!!!!!!」
思わず叫んでしまい、一人立ってた駅員さんが驚いてこちらを見た。
「あっ…すみません、失礼しました!」
恥ずかしくて慌てて走り去るも、口元は緩みっぱなし。
どうしよう、次はいつ会いに行こう。
その事で頭がいっぱいだ。
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