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……………
ジムとの通話を終えた後、サラはアドレス帳からビッキーの名前を探して電話をかけてみた。
しかし
『只今電波の届かない場所にいるか、電源が入っていないかでかかりません』
聞こえてきたのはアイツのキャピキャピ声とは程遠い、落ち着いたお姉さんの美声だ。
「はぁ…何やってんのよ、アイツ」
通じないと諦めたサラは携帯を耳から離した。
「もしや!ビッキーちゃんの身に何か危険が!」
「多分違うと思う。リッキーとふたりきりだから邪魔が入らないように電源を切ってるんでしょ」
頭を抱えて絶望するボビーだが、サラはそんな彼には目も向けずに再びジムに電話をかけ始めた。
・
・
・
『もしもし?ジム?』
「ああ。俺だ」
かかってくる事を予測していたから、ジムはすぐに電話を取る事が出来た。
『あの子電源切ってるみたいなの。どうする?』
「はぁ。なんとなくそんな気がしてたよ、あの馬鹿。仕方ない。とりあえずまずは俺達がそっちに行くから。今どこいる?」
ジムに場所を訊ねられ、何か目印はないかと辺りを見回してみた。
消火器…窓ガラス……あっ…
『近くの扉の上に第4スタジオって書いてある』
「よし、わかった!すぐ行くから、そこから絶対動かないでくれよ!」
『わかって……ん?』
「どうした?」
突然、電話口の言葉が止まった。
彼女が辺りを見回していた途中、ボビーがしゃがみ込んで何か怪しい動きをしている姿が見えたのだ。
『何してるの?』
『あ、サラちゃん!このボタン何かなと思って!』
ボビーの前には何やら怪しい赤いボタンがある。
『あんまり変にイジらない方がいいわよ。警報スイッチだったらどうするの?』
『わかった!でもね…』
珍しく可愛い子どものような小さな声に変わった。
そんな彼の手元を覗き込む。
『でも何?』
『もう押しちゃったのさ!』
『………。』
ピー!!ピー!!
ピー!!ピー!!
侵入者確認!侵入者確認!!
『ああああ!!ちょっと、何してんのよアンタ!』
プチン。
ツー…ツー…
けたたましい音と共に、通話はプツンと途絶えた。
まるでホラー映画のワンシーン。
声を聞いていたジムとナイジェルは、目を点にしてお互いの顔を見合わせ…
「「サラァァァァァ!!!」」
揃って猛スピードで長い廊下を突っ走り始めた。
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