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カランカラン!
「いらっしゃいませ!」
扉を開けたと同時にドアベルと店員の声が同時に耳に入った。
ここは街の一角にあるファミリーレストラン、ジョイント。
昼食混雑のピークを過ぎた午後の2時に、ひとりの若い女性がその店へ来店した。
よいしょっと。
禁煙席に座り、荷物を自分の隣に置く。
ふぅ…生徒達のテストの答え合わせが思った以上に長引いてしまったせいでお昼ご飯が遅くなっちゃったな。
お腹ペコペコだし。
さてと、何を食べようかな。
「…また来たのか?」
「っ…」
広げたメニューを辿る視線が声に反応して上へ向かうと、そこには水を運びに来た人相の悪い店員が立っていた。
「あ。バレルさん、こんにちは」
「よく飽きねぇな…」
「いいじゃないですか。ここ安くて美味しいんですから」
それを聞いて呆れた舌打ちをされる。
ここで出会ったばかりの頃はショックを受けていたが、なんだかもうこの舌打ちにも慣れてしまった。
今では笑顔で返す余裕もある程。
「注文は?」
「えっと、じゃぁこのミートパスタランチで」
愛想笑いもせず、無言で端末を操作する。
こうやって見ると、最初の頃より大分手慣れた様子だ。
態度は相変わらず横暴だけれども、立派に一店員として働いているみたい。
「他は?」
「あとイチゴパフェをひとつ。それだけで大丈夫です」
「………。」
「復唱しないんですか?」
「……。ミートパスタランチがおひとつ、イチゴパフェがおひとつ。以上でよろしいですか?」
「ふふ。よろしいです♪」
「チッ」
再び舌打ちをされ、逃げるようにキッチンへ戻る彼。
こうやって真面目に働いているバレルさんの姿が見られるのも、私がこのお店によく通う理由のひとつだ。
数分後、別の店員が料理を運んできてくれて私は少し遅めの昼食を頂く事となった。
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