塩分補給(R-18)

カーテンの隙間から薄っすらと朝日が差し込む。暑くて目が覚めてしまったが、枕元のスマホを見るとまだ5時だった。起きる時間までまだ2時間以上ある。いつもはエアコンのタイマーで4時頃には冷房がつくようにしていたが今日は一緒に寝ている緋山さんが乾燥して喉が痛いというのでエアコンのタイマーを入れていなかった。昨日まで少し涼しかったから油断していたけど暑さでじっとりと汗をかいて少し気持ち悪い。僕も緋山さんも暑くて布団を蹴飛ばしていた。
ふと隣で寝ている緋山さんの方を見ると、緋山さんも暑いのか眉間に皺を寄せて寝巻用のTシャツの裾もまくれ上がっている。程よく鍛えられた腹筋が見えていて思わず手を伸ばす。つつ、と割れている腹筋を指でなぞるとくすぐったかったのか緋山さんは寝返りを打って背を向けてしまった。あまりにも暑くて二度寝もできなさそうなので、エアコンをつけようと緋山さんが寝ている方のベッドサイドに置いてあるリモコンに手を伸ばすと、目の前の彼の首を汗が一筋垂れるのが目に入ってしまった。寝起きと暑さでぼーっとする思考でそれが美味しそうに見えて思わずぺろりと舐める。続けてうなじにキスすると彼はぴくりと身体を震わせた。
「ん、なに」
眠そうな目で緋山さんがこちらを振り返る。
「暑くて目が覚めちゃって」
「んん、えあこん」
緋山さんも暑かったのかリモコンに手を伸ばす。その手を掴んでうつ伏せの緋山さんにのしかかるような体勢でもう一度首筋に舌を這わせた。少ししょっぱいが、自分も汗をかき過ぎているせいで塩分が美味しく感じてしまう。
「あっ、なんで」
「ん、おいしい」
何度も舌を這わせていると目が覚めてきたのか緋山さんが困った表情で僕を見た。そんな緋山さんにはお構いなしで僕はそのまま彼のTシャツを捲り上げて今度は背中に舌を這わせる。
「あっ、ん、やめてください汗かいてるから」
それがいいのに。彼の制止を無視して舐め続けていると僕の舌の動きに合わせてびくりと背中が揺れる。
「あっ、あ、も、くすぐったいですって」
掴んでいた手を離すと緋山さんは仰向けになって僕の肩を押した。
「感じちゃいました?ここ、もう勃ってる」
スウェットを押し上げているそこを服の上から撫でると緋山さんは息を漏らした。
「あっ、ちが、朝だから」
「じゃあ手伝ってあげますよ」
生理現象だと言う彼のスウェットに手を突っ込んでそれに直接触れる。
「あっ、ん、く」
「声抑えないでください」
「だってまだ朝なのにっ、あっ」
「誰も聞いてませんよ」
一軒家なんだから誰も聞いちゃいないのに、朝からこんなことをしている背徳感からなのか声を必死に抑えている緋山さんにかえって興奮してしまう。
「僕も一緒に気持ち良くなりたいです」
自分のそれを取り出して緋山さんのモノと一緒に扱く。
「あっ、あ、それ、だめ」
「く、なんで、きもちいいでしょ」
僕の手を止めようと伸ばされた手を掴んで、重ね合わせた二人の肉棒まで誘導して彼の手の上からそれを握り込む。
「は、緋山さんも手伝ってください」
「そんな、あ、だめ」
口ではダメと言いながらも何度か握り込んだ手を往復させると彼は自らそれを慰めはじめる。
「ん、ん、あ、んん」
「くっ、はぁ、きもちいいですね」
僕が手を離しても嬌声を漏らしながら一生懸命扱く姿を見て、僕のそれはどんどん限界が近づく。
「あ、いきそ、ん」
「ぼくも、いきそうですっ、くっ、いっしょに」
もう一度彼の手の上からそれを強く握って、扱くスピードも上げる。
「あっ、あ、あ、いくっ、〜っ」
「く、っ」
彼がびくびくと身体を震わせて射精したのを見届けて、自分も欲を吐き出す。二人とも汗だくでどろどろだ。
「はぁ、はぁ、もう、あついです」
腕で汗を拭いながらこちらを睨む緋山さんだが、達して蕩けた顔では全然迫力がない。むしろもっと虐めたくなってしまう。
本能のままに彼の足を掴んで開かせ、後孔に指を添える。
「ちょ、あかみねさ」
「昨日ヤったからいけますよね?」
少し焦った表情の緋山さんににっこりと笑いかけてそのまま指を挿入する。
「あっ、」
予想通りナカは昨日の名残りですんなりと僕の指を受け入れてくれた。
「そ、な、まって」
僕の腕を掴む手には全然力が入っていなくてもっとと言われているのかと勘違いしてしまう。そのまま二本目の指を受け入れてくれたそこをかき混ぜて慣らす。
「もう大丈夫そうですね」
挿入していた指を抜いて、すでにまた準備万端になってしまっている自身をあてがう。
諦めたのか、くたりと力が抜けた足を持ち上げて挿入する。
「あっ、」
「は、あつ」
ゆっくりと最奥まで辿り着いて、ぴったりと身体を密着させる。お互い汗だくで、肌がしっとりとしていた。いつもより熱い気がする彼のナカに包み込まれてすぐに達してしまいそうだ。動きを止めて深呼吸していると、緋山さんの方が腰をゆらゆらと揺らしはじめた。
「ちょ、待ってください」
「やです、はやくっ、あ、そこ、」
自分でイイところに僕のそれをぐりぐりと押し当てる緋山さんの痴態にほんの少しだけ残っていた理性も吹き飛んだ。彼の腰を両手で掴んで思いきり腰を打ちつける。
「あぁっ、あ、あっ、だめ」
「だめ?緋山さんが先に動いたんですからねっ、くっ」
ぽたりと垂れた汗がシーツに染み込む。そのままもう声を抑えることもできずに喘ぐ彼の唇を自分のそれで塞ぐ。くぐもった嬌声と徐々に締め付けがらきつくなるナカに吐精感が高まっていく。
「っはぁ、も、いきそうです」
「あっ、あ、おれも、もだめ、っあ、あ、〜〜〜っ」
「くっ、」
びくりと背中を反らして達した彼の締め付けで限界を迎える。ギリギリのところで引き抜いて彼の腹に白濁を撒き散らした。
「はぁ、はぁ、」
「ん、はぁ、えあこん」
僕と同じく汗だくの緋山さんが呟いたので、ベッドサイドに手を伸ばしてリモコンを取る。ピッと音を立ててエアコンのスイッチを入れると涼しい風が肌を撫でてほっと息を吐いた。

「ありえない、朝からこんな……」
「すみません」
どろどろの身体をティッシュでささっと拭いて、冷房のあたるベッドに寝転ぶ。シーツが汗で湿っているがいったん気にしないことにした。
「でも一回やってみたかったんですよね」
「え?」
「汗だくセックス」
本音を溢すと緋山さんにぽかりと殴られた。