珍しく出張が入った。普段は赤峰さん一人で行くことが多いのだが今回は何やら面倒な案件らしく、着いてきて欲しいと言われたので大人しく着いてきたのだった。
「赤峰さん、あともう少しなんで頑張って下さい」
「うぅ、疲れた……」
新幹線で移動して、そのまま依頼人と打合せをしたあと珍しく疲れてぐったりとしている赤峰さんを引きずってホテルへ向かう。
依頼内容的にはとくに難しいものではなかったのだが、依頼人が赤峰さんにとって面倒だったみたいだ。依頼人の女性はどうやらテレビに出ている赤峰さんを見て一目惚れしたらしい。最初に依頼してきた時はそんな素振りが一切なかったため引き受けてしまったが、どうやら直接会って打合せをしようと言った途端猛アピールが始まったらしい。仕事だから会わないわけには行かないが、一人で行けば何をされるかわからないと怖くなって俺を呼んだみたいだ。
実際今日の打合せ中も俺には目もくれず赤峰さんに隙あらば触れようとしていた。打合せ後もしつこく食事に誘われたがすぐに東京へ戻るからと嘘をついて撒いてきた。
ホテルに着いてチェックインの手続きを済ませ、ロビーのソファに座らせておいた赤峰さんのところに戻る。
「ほら、部屋行きましょう」
赤峰さんの荷物も持ってエレベーターへ向かう。微妙な時間帯だからかエレベーターホールには俺たち以外いない。すぐにエレベーターも来たので乗り込んで階数ボタンを押す。
「緋山さん」
呼ばれたので赤峰さんの方を向くと唐突に唇を塞がれた。
「んっ、ちょ部屋まで待ってくださいよ」
「待てない」
抱きついてきた赤峰さんを引き剥がそうにも荷物で両手が塞がっていて抵抗できない。疲れてたんじゃなかったのか。そのまままた唇を塞がれて、侵入してきた舌に口内を蹂躙される。
「ん、はぁ、ほら着きましたから」
エレベーターのドアが開いたので赤峰さんごと廊下に出る。途中の階で止まらなくて良かったと思いながら部屋の前まで行き、カードキーをかざす。後ろから腕が伸びてきてドアを開けるとそのまま部屋の中に押し込まれた。
とりあえず荷物を玄関に置いたらすぐに腕を引かれてソファに押し倒された。そしてまたキスをしてきた赤峰さんの胸を押す。
「だめ?」
こんな時ばかり可愛く言ってくる年下の恋人に目眩を覚えながらも、今着ているスーツ一着しか服を持ってきていないから汚すわけにはいかないという危機感が勝った。
「っは、スーツ、脱がせて下さい」
そう答えると俺も乗り気だと受け取ったのか、彼は嬉々として俺のスーツに手をかけた。
「あっ、んスーツ明日も着るんで」
「じゃあちゃんとかけとかないといけないですね」
口ではそう言っているが俺からジャケットを剥ぎ取ってベッドの上に放ると、赤峰さんは自分のジャケットも脱ぎ捨てた。
「ズボンも脱いだ方が良いんじゃないですか?」
そう言われてあっという間にベルトを外され、ズボンも脱がされてしまう。シャツにネクタイに下着と靴下という何とも変態的な格好になってしまったが赤峰さんはもうそれどころじゃないらしく、再び口を塞ぎながら下着越しにソコを撫でてきた。そのまま下着の中に手が入ってきて直接弄られる。
「あっ、ちょ、あかみねさ」
「ん、イってもいいですよ」
下着をはぎ取られて、先走りを全体に塗り広げて扱かれる。徐々に扱くスピードも上がっていき、あっという間に絶頂を迎えて赤峰さんの手の平に白濁を吐き出した。自分の出したモノを纏った赤峰さんの指がそのまま後ろに侵入してくる。
「あっ、っつ、イったばっか…!」
侵入してきた指が容赦なく感じる箇所を捏ねて、自身がまた硬さを帯びていくのを感じる。
「また勃ってる」
後ろの指はそのままに、前も弄られて快感に頭がおかしくなってくる。
「っは、あっ、あ、だめ」
「だめ?気持ちよさそうですけど…啓太さん」
普段名前で呼ばないくせに狙ったように耳元で、普段より低い声色で名前を囁かれてあっけなくまたイってしまった。
「っはぁ、は、ちょ、待って」
「嫌です、僕も気持ちよくしてください」
啓太さん、再び名前を囁かれた瞬間抵抗もむなしくナカに赤峰さんのモノが侵入してくる。少し指でならされたものの、まだ狭いソコへ押し入ってくる熱い肉棒に圧迫感がすごい。
「っは、ちょっと力抜いてください」
「っ無理ですって、くるし」
押し寄せる圧迫感に目をぎゅっと瞑ると、今度は優しく唇を塞がれた。目を開けると完全に欲情した表情の赤峰さんと目が合って、余計に熱が上昇する。若い女性も魅了するようなルックスで、仕事においても優秀な彼が俺なんかに欲情していると思うと興奮する。
少し慣れてきた後ろを意識してぎゅっと締め付けると、赤峰さんは眉間に皺を寄せて快感に耐えるような表情をした。
「っく、余裕ですね。そういうことなら」
ずるりと肉棒が抜かれる感触にぞわぞわとした快感を得ていると、次の瞬間、先ほどまで指で虐められていた感じやすい箇所をごりっと硬い肉棒でえぐられた。
「あぁっ!うっ、く」
「やっぱここ好きですよね」
前立腺を容赦なく突かれて、凄まじい快感に何も考えられなくなってくる。
「あっ、つ、あ、いくっ、また」
「いいですよ。っすみません、僕もあんまり余裕な、」
腰を打ち付けられる間隔がどんどん短くなり、前も同時に弄られてあっけなくイった。最奥まで挿入されたソレをぎゅっと締め付けるとびくびくと震えているのを感じて、彼も同時にイったのだとわかった。
「んっ、はぁ」
「すみません、がっつきました」
ナカのモノが抜かれるとどろり、と何かが垂れる感触がしてナカに出されたのだと察する。前は自分の出したモノでどろどろだし、後ろからは彼の出したモノが垂れてくるしで散々だ。デスクからティッシュを持ってきた赤峰さんに簡単に身体を拭かれたところで腕を引かれて身体を起こす。
「…ナカ、出しましたよね」
「すみません…掻き出さないと」
先程までとは打って変わって𠮟られた子犬のような顔で俺の手を引いて、バスルームへ連れて行く。ビジネスホテルにしては広めのバスルームで背を向けて壁に手を着くと、赤峰さんの指が後ろに再び侵入してくる。
「っあ、」
「ちょっと締め付けないでください」
「っそんなこと言われても、」
「ちゃんと出さないと、緋山さんがつらいんですから」
一体誰のせいだと内心思うが、惚れた弱みで強く言うこともできない。イイところに触れられる度に反応してしまい、散々中をかき回されてようやく指が抜かれた頃にはへろへろだった。
やっと終わったと振り返ると赤峰さんが何故か気まずそうな表情で立っていた。
「…どうしたんですか?」
「すみません、ぼく」
視線を下げた彼に倣って、下を向くと彼の立派なモノがまた硬さを取り戻していて思わず身構えてしまう。
「自分でなんとかするんで緋山さん先に…」
「…はぁ、今日だけですよ」
遠慮して俺に先に休むよう促そうとした口を塞いで、彼のモノに直接触れる。
「えっ、あ!緋山さ」
「大人しくしててください」
戸惑っている赤峰さんを無視して膝をつき、彼のモノを口に含むとさらに硬さが増した。
「あ、っく、そこ」
「ここでふか」
「っく、咥えたまま喋らないでください」
快感に表情を歪める赤峰さんを見て気分がノってきたので、先っぽに吸い付いてみたり、裏筋を舐めてみたりとさらに快感を煽る。
「っく、もうイキそうですってあっ、ひやまさんっ!」
そう言って俺を引き剥がそうとした赤峰さんに逆らって、じゅっと先端に強く吸い付くとソレはびくびくと震えて白濁を吐き出した。何も考えずにそれを飲みこむと何とも言えない味が口に広がる。
「うぇ」
「ちょっと!飲んだんですか?!早く口すすいでください!」
シャワーのヘッドを口に向けられて、強制的に口をすすがれる。喉の奥に張り付いたそれをぺっと吐き出せば少しマシになった。
「何も飲まなくても」
「いや、勢いで……」
二人とも着たままだったシャツを脱いでシャワーを浴び、身体を清めてバスルームを出た。火照った身体にバスローブを着るのも嫌になって、裸のまま二人でベッドに潜る。
「…ていうかそっちで寝て下さいよ」
「ええ?この状況で?嫌ですよ。くっついて寝ましょう」
緋山さんを充電しないと元気になれません。そう言って狭いベッドで俺を抱きしめて寝ようとする赤峰さんに呆れてしまった。セミダブルとはいえ大の大人二人が寝るには狭い。
「疲れてたんじゃなかったんですか」
広い方がゆっくり寝られるだろうと、そう声をかけてみたが赤峰さんは否定するように首を振った。
「気疲れしただけですよ。あの人やたらべたべた触ろうとしてくるから」
嫌そうに表情を歪めた赤峰さんにほっとしている自分がいた。触れ合う肌の温度に安心してだんだんと眠気が襲ってくる。
「俺も嫌でした。赤峰さんは俺のなのにって……」
半分夢心地で口が滑る。
「え!…って寝てるし」
優しく髪を撫でられて、俺は完全に意識を手放した。
翌朝、腰が痛すぎてチェックアウトギリギリまでベッドで安静にしながら赤峰さんに小言を言っていたのはまた別の話である。