ローストビーフ@−Ace−


朝6:30、いつものようににスペースに行ったら、ソファに行き倒れる人が。
「エース!?」
声をかけても起きない。一応息はしてる。よかった。
なかなかにお酒臭い吐息を漂わせながら、ぐっすり夢の中。
だんだん寒くなるこの時期に何もかけずに寝るのは、自ら風邪を呼び寄せているようなものじゃないだろうか。

かけるもの持ってきてあげよう。
自室から、洗濯したてのケットを持ってきて、彼の体にかける。

朝食を作り出したところでエースが目を覚ました。
「…お?」
「あ、エース起きた?」
「…あァ…マナか…」

大きなあくびをしながら目をこする姿に笑みがこぼれる。

「なんか昔を思い出すな」
「あ?」
「エースがまだ、ここに住んでなかったころ」

よくサボのところに遊びに来ていたエース。
大学生のころは、スペースでテレビを見ながら眠ってしまうこともしょっちゅうで。
サボが担いで部屋に回収するのをたまに見かけた。

でも、エース自身がここに住み始めてからは、スペースで見かけることはめっきり少なくなった。
仕事柄、接待も飲み会も多いだろうことは明白だけど、すこし、忙しさが気にかかる。

「仕事忙しい?」
「まあまあだな。そこそこいい線行ってるし、ノルマも」
「さっすがエースだね」
「まあな、同期では一番なんだってよ」
「すごいねそれ!」

久しぶりに話せて嬉しく感じている自分に気づく。
思ったより、エースと話せてなくて寂しかったのかもしれない。
でもそれは、私よりもサボやルフィが感じているはず。

…いいこと思いついた。

「ねえエース、相談があるんだけど」
「あァ?なんだ?」


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