ローストビーフB−Saboー


宴もたけなわ、結局眠り込んだエースを部屋に回収し、
ゾロに潰されたローも自室に運んで(オンコールがなくてよかった)
洗い物を片付けていると、エースを部屋に戻したサボが返ってきた。

「あ、おかえり。エースのことありがとね」
「あんなのいつものことだろ」

顔を合わせてふふ、と笑う。

「マナはどんどん料理がうまくなるな」
「食べてくれる人がいると気合も違うからね」
「いやー才能の開花だと俺は思うけどな」
「そう?」

と、サボがスペースを見回しながらぽつりと。

「いいスペースに、なったよな」
「そう、だね」

じっ、とこちらに視線を向けながら。

「マナが作りたかったのは、こういう空間だったんだな」
「…そうね」
「お前が作りたかったものを、オレも一緒に見れて、嬉しい」

思いのほか真摯な響きに、少しだけ身構えるけど。
それでも、いつもみたいに笑って、うなづいた。

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