肉じゃが(レンジ製)@−Sabo−




“夕食のシステムを変えます!”
“リクエスト制を辞めて、朝食と同じエントリー制にします”
“夕食の参加はスペースLINEへ連絡してください”
“土日の夕食はこれまで通り、可能ならリクエストを受けます”

マナは全員に予告した上で、夕食の制度を変えた。

「ごめん、すぐ作るから」
「いや別にゆっくりでいいよ」

18時、駆け込むようにスペースに帰り、夕食の用意をし始めたマナを眺める。
ジャガイモの皮を剥く速さは少し恐怖を感じるくらいだ。

「最近前より帰り遅くないか」

マナは少し困ったように笑った。

「…ちょっと、ね」
「なんだよ」
「うーん、サボ、反対しそうだな」
「反対するかはともかく、どうしたんだよ」
「…仕事をね、増やした」

聞けば、友達が勤めてる病院の人手不足解消でパートとして働きだしたと。

「その分家事代行とか減らすのか」
「…それも減らせなさそうで」
「…それは、オレは反対だ」
「やっぱり」

脳裏に、スペースの床に倒れているマナが蘇る。

「前みたいなことがあったら」
「…わかってる」
「わかってねえだろ」
「だって、そもそもフルタイムじゃないし」
「マナ」

気が付くと両手でマナの肩を掴んでいた。
マナの目がわずかに怯える。
以前は怯えなんて混じらなかったのに、と思ったりする。

「…悪い」

手を放して視線も外す。
「でも、わかってくれ、心配してるんだ」
「…うん、ありがと」

にっこり、といつも通りの笑顔をつくるマナ。

「大丈夫だよ、あんな働き方もうしないし」
「…そうか」
「サボは過保護だなー」



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