ちょいと明日の内番を組んでいて、当番の件で直接頼みに行こうと、曽祢さんが居る虎徹兄弟等の部屋へと向かった。
そして、本人の処へ着いて何気無く名前を呼んだら、其れがその場に居る者達に波紋を呼んだ。
『あ、居た居た…。丁度良かった。長曽祢兄さん、ちょっと今良い?』
「え……?」
何時もなら“曽祢さん”呼びのところが、何故かその時は無意識に“長曽祢兄さん”と呼んでしまった。
其れがきっかけで、部屋に居た沖田組にざわつかれる。
主に清光があんぐりと口を開け吃驚した様子で此方を見た。
「…主が、曽祢さんの事兄さん呼び…?」
「え、主どうしたの…?何かあったの?」
呼んだ当人である自分はキョトンヌからのあれまと驚き。
『何でだろ…?特に意識したとかじゃないから、よく解らん。サラッと出ちゃったからさ。あれかな…?浦島のが移ったのかな?』
「でも、浦島は長曽祢兄ちゃんじゃなかったっけ?」
『大した差無くない…?』
「いや、あるでしょ。つか、そもそも何で主が曽祢さんの事兄さん呼びなの。」
「あー…呼ばれた俺としては満更でもないが、どうした?何か用があったんだろう?呼び方云々で忘れてるようだが…。」
『ああ、そうそう…っ。明日の内番を頼もうと思って来たんだよ。』
「内番か…?」
『うん。お風呂掃除頼もうと思って!』
「風呂掃除か…まぁ、構わんが。」
『私も一緒だから、宜しく頼むよ。』
「あぁ、了解した。」
すんなり受け入れてくれた曽祢さんに感謝しつつ、明日の内番表作成に戻ろうと考えていると、何やらドタバタと騒がしい足音が廊下から響いてきた。
その足音は此処虎徹兄弟等の部屋の前で止まり、スパァンッ!!と勢い良く障子の戸が開かれた。
誰だ、そんな戸が外れる、または壊れる勢いで開けたのは。
そう思って見たら、相手ははっちーだった。
何処から走ってきたのか知らないが、めちゃくちゃゼーハーしながら物凄い形相をして言ってきた。
「おい、主!聞いたぞ…!!真作の俺ではなく、何故贋作のコイツを兄と呼ぶんだ!?贋作を兄と呼ぶなら、この俺も兄と呼んでくれ…っ!!」
「うわ、どっから聞いてたの!?この人…っ!コッワ…!!」
本当それな、と思う事を代理して反応してくれた清光に感謝した。
マジでコイツどっから沸いてきた。
しかし、弟の浦島はそんな事微塵も気にした様子は無く、さらりと流して話の流れに乗ってきた。
「あ、じゃあ俺は〜その流れなら、主さんの事猫丸姉ちゃんって呼ぶね!」
「浦島…!?」
『わぁ。私、浦島のお姉さん?嬉しかね〜。こないな可愛い弟とか嬉しいかよ。じゃあ、私は曽祢さんとはっちーの妹か。わお。』
「主…!幾ら何でもナチュラルに受け入れ過ぎだから…っ!!」
「あ、でも僕、主が妹だったら良いなぁ〜とは思うよ?」
「ちょっと、お前まで何言い出してんの!?」
「えー、だって主が妹とか可愛いじゃん。」
「き、気持ちは解るけどさ…っ!」
『解るんかい。』
謎のはっちー介入により、意外な盛り上がりを見せる会話。
その内容が、私が姉ないし妹になるかならないか、の話であるが…。
最早カオスな展開しか見えてこない。
「俺としては、主さんはお姉ちゃん、って感じだなぁ〜。なっ、長曽祢兄ちゃん、蜂須賀兄ちゃん!」
「主が妹か…良いな。」
「蜂須賀まで何言っちゃってんの!?」
「うむ、悪くはないと思う。」
「曽祢さんまで…っっっ!?」
「いっそ、俺達虎徹の妹になってみないか?」
『まさかの虎徹兄弟の仲間入りと来たか。ふっふぁ…っ(笑)。』
「主は人間でしょ…っ!俺達刀剣男士じゃないから!!」
「…清光、さっきから突っ込んでばっかりじゃない…?」
「誰のせいだよ…ッッッ!!」
皆が皆してボケるから、ウチの初期刀様が全力で突っ込んでくれる…。
頼もしい限りで安心出来るね。
『はあ〜、今日も賑やかやねぇ〜…。』
「そうだなぁ…。まぁ、さっきの話の続きだが…虎徹の妹にならずとも、主の事は妹のように思っているからな?何時でも甘えてくると良い。」
『わっはは〜。マジで…?じゃあ、今度甘やかしにもらいにくるわ。』
「嗚呼、遠慮せずに甘えてこい。」
『わぁ〜い。長曽祢兄さんやっさすぃ〜っ!』
後にこの話が、粟田口長兄が来た際に再び盛り上がりを見せるとは思わなかった…。
続く……?
執筆日:2019.09.17