西洋の国
この世界の西の方に広く土地を有する国。 あまりに雄大なその土地は多くの民族が暮らし生活を営んでいる。
スタグノ

2022/10/24 00:18

(ツュバルゴ♂)
25歳、男性、185p
一人称:俺
二人称:君

代々騎士を輩出する由緒ある家の長子。
父自身が騎士団長になれなかった無念から息子には団長になってほしいという期待を一身に背負っている。
生まれ持った才能とそれを驕らない性格で次期騎士団長はスタグノに決まりだろうと国中の噂である。
麗しい容貌も相俟ってか彼への期待は膨らみに膨らみ彼にとって若干のプレッシャーにはなっている。だがそれを苦としない生まれ持ってのカリスマ。

妹が2人おり、一人はアイザラでスタグノと同じように騎士を目指している。傍から見ても父親から期待されていない彼女に腫れ物に触るようでもなく、妹として普通に接している。それがアイザラにとっては劣等感を更に刺激するようなことではあるが。
もう1人はユメル。名もない頃に父に見放され侍女に連れられ家を出るところを目撃している。スタグノ自身は、彼女の名前も顔も知らない。ただこの世のどこかで生きているのだろうと思いつつ何も出来ない事に申し訳なさを感じている。
ユメルの件があったからこそ、親に愛されぬアイザラをできる限り守ろうと決めた。

今でこそ父の言うがまま行動しているが、騎士団長となり家督を継いだ暁にはユメルを捜し出し、父の罪を謝って、兄妹で仲良く暮らそう、そう決めている。
性格は誰にでも優しく、大らかな様子。よく周りを見ている。自身を応援してくれるご令嬢方への感謝の気持ちは忘れない。
右肩に椿の形に似た痣がある。

「お嬢さん方いつも声援をありがとう。」
「父上、心配なさらずとも私は騎士団長になりますよ、その為に私は到底誰にも出来ない努力をしてきたつもりです。」

父の言いつけで隣国の議員の娘であるとう花と見合いをする。すぐに婚姻関係を結ぶ手筈であったが、とう花の顔が暗いのを見て暫く自国に慣れる為という名目で婚約関係に留まらせた。
スタグノ自身は父の命令ではあるものの、複数の見合い候補の中からとう花を選んだのは事実で、できる限り、愛そうと思っている。とう花を選んだ理由は彼女の見合い写真があまりにも厳(いかめ)しい顔つきをしていて、気が強そうだと思ったから。自身の母や妹達のように厳しい現実に痛めつけられ悲しい思いをするのをもう見たくなかったから彼女を選んだ。(それは少し外れていたけれど。)
とう花は良くスタグノの事を「嫌い」と言ってのけるが、それがまるで自身に対して毒を吐いてるかのように聞こえてその都度「俺は好き」と言ってやっている。いつかとう花が心を開く時が来ればいい、と思っている。
また政略結婚であれば自分を愛せないのも仕方ないから一度だけ「他所に男を作っても構わない」と言った事がある。(めちゃくちゃ大喧嘩になって大変だった。もう二度と言わない)

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○補足︰両親について○
父︰スタグノら三兄妹の父。妻は正妻のみ。王族への忠誠心篤く必ず騎士団長になるつもりであったが、こすいの父(現王)が選んだのは別の者であった。それでも自分の子供こそは、と子の鍛錬にその余生を打ち込む事にした。子に愛情を掛ける事に興味はなく、ただ優秀な子は可愛く出来の悪い子は可愛くない。代々続くその家の中で、何人か女騎士になる者もいたが、稀であったし騎士団長になった者はいなかった。故に見込みの無いアイザラに対して父はよく渋い顔をしては嫌味を言ったし鍛錬の場では鈍ら刀で打ちのめす事もした。2人目の娘(ユメル)が生まれた時はもう女はいらないと妻に捨ててくるよう指示した。

母︰スタグノら三兄妹の母。嫁いできた身で夫には逆らえない。政略結婚であり二人の間に愛情は無い。
子供たちを産むも、すぐに乳母に取りあげられ少し大きくなれば夫に育てる権利を奪われた。3番目の子を産んだ時など、続けての女児だった為、夫に捨ててこいと命令され途方に暮れたが、誰か変な人に拾われるよりは、と屋敷を出る侍女にその身を預けた。
3人を産んだ後は屋敷の奥に篭もりがちになってしまった。産んだ子3人に共通の痣がある事は彼女と3番目の子を連れた侍女に教えたきりでこの世で他に知るものはいない。
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