その他
アラオナ

2022/10/30 21:50

(32ーゴ♀)
22歳、女性、165p
一人称:私
二人称:貴方

ルアウの秘書。
真面目でしっかり者。仕事のオンオフはきっちりやる。17時以降は働かない。

出身は南国。エメラルドブルーの海で遊びながら育った。家はレストランで、家族で経営し小さいながらも客が途絶える事なく繁盛していた。彼女はここで海を見ながら食べる食事が何よりも好きだった。
アラオナが10代半ばの頃、母が病気で亡くなると、父もそれに呼応するように体調を崩す。レストランは開いては休み、開いては休み…中々経営が困難になっていった。
それまでは手伝いとして料理を運んだりする程度であったが、父の支えになろうと料理の基本を学び、簡単な物は作れるようになる。また元来の物覚えの良さから料理にあったワインの組み合わせなどを覚えて父の代わりに良く働いた。
しかし、母や父の闘病治療による出費などからレストランの経営は難しく、店の劣化などからも観光客の集客は見込めず、長年のお客さんが来る時にお店を開く予約開店のような状況が続いた。
アラオナはかつてのような活気をどうにか取り戻せないものか悩んだ。

そんな折、一人の男から予約が入った。ルアウと書かれたそれは知らない名前だし訪れたその人を見ても初顔だ。観光客がうちを見つけるとは思えないし…と思っていると、どうやら彼は料理評論家らしい。結構有名らしく彼が訪れた店の評論を書くと店には客がひっきりなしに訪れるようになるという。アラオナはあれこれと料理の事を聞かれる度にそつなく完璧な説明をルアウにしながら、それは夢みたいな話だと思った。
「評論を書く代わりに、なんて交換条件みたいな事、普段はしないけど。君を見てたら欲しくなってしまった。僕の秘書になってくれない?」
歯が浮くようなセリフを投げかけてくるルアウ。でもそれは夢みたいな現実の話だった。
店を繁盛させるたった一つの願いがこんなに簡単に叶うなら、彼女の答えは一つしか無かった。

男が書いた評論は忽ち有名になって、そのお金で店の修繕も出来たし、人も雇ってより多くの人を店に呼び込めるようになったし、父の病気も忙しさと共に寛解していった。それを見届けた後、彼女はルアウと共に美味しい物探しの旅に出るのであった。

仕事中はスーツを身に纏い、髪をきっちりと纏める。
仕事内容はルアウのスケジューリングから宿のブッキング、雑誌の編集者との打ち合わせなどからルアウの生活力の無さに気付いてからは衣類の洗濯や部屋の掃除までやる。生活力は無いくせに外部の人間を自分の部屋に入れたがらないルアウの性格のせいで宿の人間にそれらを任せられないでいる。
「時間外の業務はきっちり1分単位でご請求しますからね、先生。」
ルアウのことは食にこだわりの強い変人と思っており、仕事だけの付き合いと思っている。思っていた。


「いつか君を食べさせてね」

突然ルアウに投げかけられた言葉。
言われてすぐは先生なりの質の悪い冗談だと思った。だから、いくら先生がグルメバカだとしても笑えませんよ、と返した。
先生もその時は笑っていた。
でも先生からたまに感じる異様なまでの食への偏愛。
もしかしたら、本当なのかもしれない。
先生は私を食べ物としか思っていないということ?優秀な秘書や素敵な女性とかそんな類ではなく?
あれ?私は何を言ってるんだろう?
考えるのはやめにした。


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