「本貸してください」
「唐突だな、おい」

ブツブツ文句を言いながらも何冊か見繕ってくれる諏訪さん。
ツンデレかな？

「ほらよ」
「ありがとうございます」

諏訪さんは見た目がヤンキーなのにミステリー小説が好きとかギャップ萌えでも狙ってるのかな？
むしろ、太刀川さんが黙って背すじでも正していれば太刀川さんのが真面目に見えるのに。

「つーかお前、今年受験生だろ。勉強しろ」
「大学受験を控えた諏訪さんに言われたくないです」
「うっ」

お互い相手の心にアッパーかました気分だ。

「第一志望どこだよ」
「六頴館です」
「ゲッ、風間のとこじゃねーか」
「風間さんに勧められたので、この前オープンハイスクールに行ったんですよ」
「真面目か」
「私すごく真面目ですよ？」
「お前エセだろ」

酷い。
学校では真面目ないい子で通ってるのに。

「私がエセなら風間さんもエセです」
「ああ、アイツもエセだ」
「ほう」

振り向くと、私の後ろに風間さんが立っていた。

「びっくりした……風間聞いてたのかよ」
「最初の方からな。よし、諏訪が模擬戦してほしいと言っていたと太刀川に伝えよう」

あ、風間さん激おこだ。

「死亡フラグ立った……」

諏訪さん、ざまぁである。

「天喰は俺とでもするか？」
「本当ですか？是非お願いします」
「おい、ソイツ喜んでんじゃねーか。俺とチェンジだ！！」
「太刀川さんとは嫌ですよ。あの人何回も戦わせるし」
「ワガママか！！」

その後、諏訪さんは太刀川さんに連れていかれた。

「BGMはドナドナだな」
「確かに……」
「助けろよ！！」

1/24