どうやら丸々1日寝ていたらしい。
目が醒めると、今度はとても大きな部屋にいた。窓の外が真っ暗だ。
...ここはテレンスの作り出した空間じゃあないみたい。
「目が覚めましたね」とテレンスに声をかけられ、◎◎は肩を震わせた。
「怖がらなくても大丈夫ですよ。しかし、あの方は気付いておられる。ご紹介せねば....」
「えっ!」
「どうしたのですか?」
「なな、なんでもありません....」
あの方、ってもしかして。
いやもしかしなくても、あの、時を止めちゃうスタンドの持ち主なんじゃあないの!?
ご紹介するってどういうこと!?肉の芽とか植えられるんじゃないの!?
私に死ねって!?こ、怖い!
「心配には及びませんよ◎◎」
「う、」
テレンスににっこりと微笑まれて、顔が引きつる。ただでさえ、こんなに心臓がバクバクなのに。
テレンスの目の前に居るだけで、こんなに、恐ろしいというのに...!
「(う、うわああああ、悪のカリスマだあああああこわひいいい)」
「テレンス。なんだそれは」
今が昼だったなら会わなくても済んだのに、真夜中だからDIO様は起きていた。そう、DIO様。
無駄無駄無駄無駄というかけ声が一度聞いたら耳から離れないくらい、強烈なキャラクター。
しかも彼の持つスタンドは3部の中では最強クラス。いわゆる、「ラスボス」なのだ。
そしてそんなDIO様の前に、私はがくがくしながら立っている。いや立たされている。
すぐ後ろでテレンスが控えているが、一体どうしよう。
「私の嫁です」
「ふぁっ!?」
テレンスが訳のわからないことを言い出して思いっきり振り向く。なのにグッと顔を前に向き直された。
「ムゥ.....」
DIO様は顎に手を置いて、何かをお考えになっている。冷や汗で背中がビショビショだ。
「スタンド使いか?」
「いえ、しかし、彼女は異世界から移動してきました」
「なるほど」
いやなるほどじゃない!なんで理解しちゃってるの!?
DIO様の頭が良すぎるからなの?
「素質はありそうだ」
「ありがとうございます」
テレンスが深々と礼をする。
DIO様は、読みかけていたらしい本のページをまためくり出した。
え、なに、どういうことなの?
これは、殺されずに許されたってこと...?
「◎◎、礼をして出てください」
「っあ、はい」
私は咄嗟にガバッと頭を下げて、テレンスに慌ててついてください。