『諦めきれない』

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 ランサー、と呼びかける彼女の横顔は輝いている。

 そんなのはよく知っているし、よく見てきた。あいつが求めているのが俺《キャスター》じゃないってことも。

「それがどうした」

 だから、仕方ない——なんて、伸ばした手を下ろすほど、俺は諦めの良い男じゃねぇ。
 ——次こそは、今度こそは、きっと。