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「ナツメ、こんなところにいたのか…」
「ネジ…」
「風邪引くぞ…」
「体の具合はどうだ?」
「まぁまぁかな…ちょっと目が痛いけど」
「光彩陸離を使いすぎだ…お前は嫌だろうが、セツナさんの治療を受けるべきだったんだぞ」
「嫌なものは嫌なの。少しでも、闇に触れるのが怖くて…」
「ナツメ…」
「そうでしたか…それはもったいない」
「え…」
「あなたの光彩陸離は暗遁の術によって更に発揮される代物となっているのに…」
「なっ…」
「それどういうこと!?」
「闇影の瘴気に当てられた時点であなたの光は闇と化しています…今は平気でもいずれはまた黒ずんでいくことでしょう」
「なにが…言いたいの」
「明遁術を使ってごらんなさい。まだ、闇に染まっているはずです」
「明遁、光琳波」
「確かに…まだ黒ずんでいるな」
「闇影の瘴気を打ち消すには暗遁の術が効果的だったのですが…あなたに拒まれてしまいましたからいやはや…仕方ありませんね」
「くっ…」
「この話はなかったことに…」
「待って!」
「ナツメ…!?」
「闇影の瘴気を消して…!じゃないと私はまた、みんなに…っ」
「ナツメ、そう焦るな」
「でも…っ」
「別の方法も考えてみよう…きっとなにかあるばだ」
「ダメ…」
「ナツメ…」
「もう、みんなに迷惑かけたくない…だから私はー…暗遁の術を受ける」
「正気か?」
「覚悟はできましたか?」
「うん、頼んだよ…あなたの闇で、闇影の瘴気を打ち消して」
「かしこまりました…」