07

「ぶえっくしょん」
「38.5…完全に風邪ね」
「ずびーっ」

葬式で傘を差していなかったせいだろうか。久しぶりに風邪を引いてしまった。

「紅、待たせたな」
「あら、お帰りなさい」
「ナツメ、調子はどうだ?」

ナツメの親代わりであるアスマが部屋に入ってきた。紅とどういう関係なのかは知らないがー…良い雰囲気であるとナツメもなんとなく気づいていた。

「貴女は…」
「あたしはツナデ。次期火影になる女だ」
「おっぱいでか」

そして、そんなアスマと共に入ってきた女性ー…ツナデの胸元に釘付けになるナツメ。

「いってぇ!」
「元気そうだな」
「あっはっは!噂通り面白い子じゃあないか!」

紅もかなり色っぽいが、熱でクラクラしているせいだろうか。思わず本音が漏れてしまったらしい。アスマから一発飛んできた。

「噂?」
「お前、リーのリハビリに付き合ってるんだって?」
「ええ、まぁ…」
「その術を見せてくれないか?」
「どうやって」

そんな彼らのやりとりに大きく笑うツナデ。確かに最近、リーのリハビリに付き合っている。リーが死に物狂いで努力している姿を見ているからこそ、見てみぬフリができなかったのだ。

「自分で自分を治すなんて…」
「ほぅ…チャクラを流し込んで細胞を活性化させているのか…気に入った!」
「なにがっすか」
「あんた、あたしの弟子になりな!」
「お断りします」

ヒナタのことも助けようと思えば助けられたがー…ネジの話を聞いている以上ヒナタに駆け寄ることができなかった。あの時はもう、光彩陸離を身につけていたのに。

「いってぇー!」
「ちょっとアスマ、やりすぎよ…」
「ナツメ!お前ツナデ様直々のご提案なんだぞ!よく考えてから返事しやがれ!」
「でもぉ…」
「お前、目が充血してるな…」

明遁術はもう大体習得しているのに。中忍試験で身についたと誤魔化してしまった。ヒナタがネジに殺されそうになっても、止めようとはしなかったのだ。ヒナタが良い子だとは知っているー…が、彼女はナルトにばかり目がいっていてネジという''分家''から逃げているように見えてしまった。そう思い返していると、なにかに気づいたツナデ。

「どうしてお前がその術を使えるのかは知らないが、あたしがなんとかしてやるよ」
「え…」
「その風邪が治ったら良いところに案内してやる。楽しみにしてるんだな」
「もう、私だって病人なのに…」
「あんたのはただの風邪。逃げてばかりいないで、よーく考えなさい」

恐らく、ナツメは普段栗色の瞳をしているが光彩陸離を使うと両目が桃色に光り、充血してしまうことに気づいたのだろう。そう言いながら去っていったツナデを、慌てて追いかけるアスマ。紅に諭されたナツメはぷぅと面倒臭そうに頬を膨らませた。