01.Lost

翌朝。
いつもより少し早くに出勤したシユウは、同じく早めに家を出たティファと天望荘の前で鉢合わせた。

「あれ、シユウさん。おはようございます」

「おはようございます。今日は早いですね?」

「シユウさんこそ。私は今日はJSフィルターの交換に行こうと思って」

「ああ、もうそんな時期でしたっけ」

JSフィルターと言うのは、ジェシーが開発した簡易的な浄水装置のことだ。
取り付けるだけで水質がマシになるとあって、七番街では殆どの家に導入される評判ぶり。料金もフィルター1つにつき200ギルとお手頃だ。

消耗品なので定期的に交換が必要で、取替の時期になると集金と交換の為に、セブンスヘブンのメンバーが各家々を回るようになっている。

「クラウドに渡す約束の依頼料、集金すれば足りると思うんです。だから、今日一緒に回って貰う事になって。シユウさんは?」

「俺は昨日の作戦がどうしてあんな事になったのか聞こうと思って。マリンちゃんが居る時は、そういう話出来ませんから。朝早くならバレットさんだけ捕まえられるかなと思って」

あちこちの店先に設置されているラジオやテレビでは、依然として昨日の爆発事故についてのニュースが流れていた。
なるべく考えないようにしていたティファが暗い顔になるのを見て、シユウが慌てて話題を変える。

「それにしても、わざわざ集金を手伝ってくれるなんて、クラウド君は優しいですね」

「そうなんです。ちょっと愛想が悪いせいで、誤解されがちですけど。――そうだ、クラウドと言えば、昨日何か言ってませんでしたか?」

「? 何かって?」

「えっと……例えば、付き合ってる人が居ないか聞かれたり、とか?」

シユウは「ああ昨夜のアレか」と、クラウドにティファとの関係を問われたことを思い出しつつ答える。

「似たようなことは聞かれましたね」

「……そう、なん、ですか……やっぱり…………」

「?」

あらぬ誤解が進んでいるとは知らず、シユウは愕然とするティファを見て「これはクラウド君から一方的に好意を寄せられて、ティファさんが困ってる可能性もあるか」などと思いつつ、セブンスヘブンの扉を開けた。

すると今度は、店から出ようとしていたバレットと鉢合わせる。

「おう、早いなお前ら」

「そっちこそ」

「おはようバレット。何処か出掛けるの?」

「クラウドの奴に渡す金を集めに行くんだよ」

どうやらティファと同じことを考えたらしい。
面倒そうな顔で出て行くバレットに、「これでは早くに出てきた意味が無い」とシユウは肩を竦めた。

ついて行こうかとも思ったが、この状況で自分まで出て行くと店が空になる。
恐らく下でまだ寝ているだろうマリンを一人残して行くのは気が引けて、渋々帰ってくるのを待つことにした。
程なくして、クラウドも店にやって来る。

仕事内容を聞いたクラウドは――どうやら力仕事の類いだと思っていたらしく――自分の出番は無いと一度は断ったが、ティファだけでは料金を踏み倒そうとする客も居ると聞いて、渋々承諾。
仲良く二人で出掛けるのを見送ったシユウは、珈琲を淹れて一人カウンター席に座る。

恐らく今日はアバランチのメンバーが昨日の反省会、或いは今後の方針を決める話し合いでもするだろう。
よって店は休業。開店準備をする必要も無い。だがそうなると暇だった。

店内に設置してあるダーツで時間を潰していると、ビッグスとウェッジが顔を出す。
ウェッジは矢が板に刺さっているのを見るなり、

「今はオレのスコアが一番ッスよ!」

と胸を張ったので、シユウは「記録更新しますか?」と矢を回収してウェッジに渡す。

「あれ、シユウ一人か? 他の皆は?」

「バレットさんとティファさんはJSフィルターの集金に出掛けました。クラウド君はティファさんの付き添い。俺は下で寝てるマリンちゃんとお留守番です」

「そうか。ならバレットが帰ってくるまで待たせて貰っていいか? アバランチのメンバーで集まる予定なんだ」

「どうぞ。――そうだ、待ってる間にちょっと聞いてもいいですか? 飲み物は出しますよ」

「お、サンキュ。何が聞きたいんだ?」

「昨日の爆発の件です。被害が想定より大きかったんじゃないかなって」

「ああ……まぁな」

シユウはビッグスをカウンターに案内して、淹れた珈琲を差し出した。
ビッグスは礼を言って一口啜る。

「何が原因であんな事に?」

「正直なところ、俺達にも分からなくてな。ジェシーの見立てだと、気化した魔晄が誘爆を起こした可能性があるらしい」

「もし本当にそうなら、爆弾を使うこと自体、今後は控えた方がいいですね」

「でも他にどうやって魔晄炉を止める? 爆弾で壊す以外の方法があるか?」

「それは……すぐには思い付きませんけど、だからってまた同じ事になるリスクがある状態で、今のやり方のまま進めるのは俺は反対です」

「俺もなるべく被害は最小限にしたいとは思ってるよ。他の皆もそうだろうさ。まあ、今日はその辺りのことも含めて話し合ってみるつもりだ。何か良い案が出ればいいんだけどな」

「そう願います」

「うおーっ! 新記録ッス!」

ウェッジの無邪気な歓声が上がって、シユウとビッグスは顔を見合わせて笑った。
湿っぽい話はこのぐらいにしておこうと、その後は三人でスコアを競い合う。

「シユウも結構上手いな?」

「こういうのは得意なんです。でもウェッジさんの記録はなかなか破れませんね」

「オレも得意ッスからね! そう簡単には負けないッスよ!」

「二人とも凄いなぁ。俺はこういうのは全然ダメだ」

「誰にでも得手不得手はありますよ」

「そうそう。でもシユウは得意な事が多すぎてズルいッス」

「だよなぁ。何か一つくらい苦手なこととか無いのか?」

「ありますけど、それは秘密です」

ビッグスとウェッジのブーイングをシユウが宥めていると、集金を終えたバレットが帰って来た。
集まったのは1000と少し。ティファ達が集めている分と合わせれば恐らく足りるだろう。

「最悪足りなければ俺が貸しますよ、今回に限り」

「利子取んだろ」

「取りませんけど、俺もそれほど余裕がある訳じゃ無いですからね。何か追加で他の仕事でも探そうかな」

「だったら、オレ達と一緒に自警団とかどうッスか?」

「あれはほぼボランティアだから稼ぐには向かないだろ。シユウの場合、本人の写真撮って売るなりした方が儲かりそうだ」

「本当に売れるなら幾らでも撮って貰って良いですよ俺は」

「お、マジ?」

「馬鹿なこと言ってねぇで下行くぞお前ら。作戦会議だ」

「了解ッス!」

俺は結構本気で言ったのにと残念がりながら、シユウは地下へ向かうアバランチの面々を見送った。
暫くして、ティファとクラウドが戻って来る。

「お帰りなさい」

「ただいま戻りました。あれ、シユウさん一人ですか?」

「他は皆さん下で集まってます。アバランチの作戦会議だそうなので、ティファさんも行った方がいいかもしれませんね」

「わかりました。――クラウド、本当にごめん。そういう事みたいだから、残りのお金はもう少しだけ待っててくれる?」

そのお詫びにと、ティファはクラウドにカクテルを振舞った。
今回ばかりは仕方が無いと、クラウドは大人しくカウンター席でグラスを受け取る。

「クラウド君は、どうしてアバランチの作戦に協力しているんですか?」

ティファが居なくなり、待っている間退屈そうにしているクラウドに、同じく暇を持て余しているシユウは尋ねた。

「ティファに誘われたんだ」

「テロ行為に加担してくれって?」

「随分ハッキリ言うんだな。あんたはアバランチの活動をそう思ってるのか」

「クラウド君はどう思ってるんですか?」

「何とも。俺は報酬の為に一時的に手を貸してるだけだからな。アバランチが善と悪のどちらか、なんて話には興味が無い」

「でも今回はその結果、かなりの被害が出た訳じゃないですか。その辺りの事も何とも思わないんですか?」

クラウドは静かに眉根を寄せた。
それを見て、シユウは今の聞き方は良くなかったと謝る。

「これだと責めてるみたいですよね。すみません」

「いや……言いたい事は分かる。あんたがアバランチに参加していないのは、それが理由か?」

「そうですね。神羅をどうにかしたいって気持ちには共感しているんですが……なんと言うか、戦う覚悟を持ってない人を巻き込みたくないんですよ、俺は」

「誰だってそう思ってる。恐らくはバレット達も。でも、戦いになればどうしたって犠牲は出る。戦う奴がどれだけ強くても……例えソルジャーでも、守れない時はあるし、死ぬ時は死ぬんだ」

――そう、かつての彼のように。

誰かの姿が脳裏を過ぎった直後、クラウドは「ぐっ……」と苦しそうに呻いて頭を押さえた。
肘に当たったカクテルグラスが倒れて、僅かに残っていた赤い酒が、カウンターテーブルから滴り落ちる。

突然の事に一瞬たじろいだシユウは、台拭きを用意しつつクラウドの様子を窺う。

「大丈夫ですか?」

「……っああ、大丈夫だ」

「もしかしてお酒ダメな人ですか? それとも疲れてます? 昨日から働き詰めですし。ちょっと休んだ方がいいですよ」

「そうだな……バレットから報酬を受け取ったらそうする。零して悪かった」

俺が自分で拭くからと、クラウドは台拭きを受け取ってテーブルを拭き始めた。
シユウは床をモップで拭きながら、

「さっきの話ですけど、クラウド君の言う通りかもしれませんね。俺はただ、目の前で大事な人を失うのが怖くて、自分の無力を思い知るのが嫌で、やるべき事から逃げてるだけなのかもしれません」

と、自嘲した。
脳裏には、クラウドが想像したのとは別の人物の姿が浮かんでいる。

「でも、例え根底にある想いがそれだったとしても、俺は周囲を巻き込むテロ行為にはやっぱり反対です。犠牲は少ない方がいい」

「バレットが言うには、このまま神羅を放置すれば星が滅びるらしいからな。人類滅亡に比べれば、今回出たような被害はまだマシ、って考えなんじゃないか」

「マシって思えるのは被害者や遺族じゃないからでしょう。俺は星を救う為だからって、自分の大切な人を殺されたら赦せませんよ。そういう大義名分って、自分の罪を正当化するための狡い言い訳でしかないと思いますし」

「確かにそうかもな。バレットにも言ってやれ」

「あの人に言うと大喧嘩になります」

「なら俺の居ない時に頼む」

「あれ、珍しい組み合わせ。男二人だけで何話してんの?」

そう言って店に入ってきたのはジェシーだった。
アバランチのメンバーは地下に集まっていると伝えると、彼女もまた地下へ降りていく。
それと入れ替わるようにして、何やら思い詰めた顔のティファが戻って来た。

他のメンバーが上がってこないのを見るに、まだ会議が終わった訳では無いのだろうが。
何かあったのかとクラウドが問うと、ティファはコップに汲んだ水を一気に飲み干して答える。

「ちょっと揉めちゃって……今までと同じやり方じゃ何も変わらない。それは分かってるんだ。でもなぁ……かなりピンチ」

「迷いがあるなら、やめた方がいい」

シユウもそれに賛同したが、ティファは頷きはしなかった。

この二年で何となく分かってきた事だが、彼女は自分の意見よりも、周囲の意見を尊重する傾向がある。
この店を買った時も、マリンの事がなければ身銭を切ることも無かっただろう。

協調性が高いのは長所だと思うが、今回のように人生を左右するような選択まで、他者の顔色を窺ってしまうのはどうだろうか。

「ティファさん、貴女がここで手を引いても、きっとジェシーさん達は貴女を恨んだりはしませんよ」

「それは分かってるんです。皆優しいから……ただ、私が皆と離れるのが嫌なんです。私だって神羅が憎いし、一緒に戦いたい。でも、今回の事は……」

炎に呑まれる街並み。
突然平穏な日々を崩された、何も知らぬ人々。
それはまるであの日のニブルヘイムのようで、ティファはグラスを握る手に力を篭める。

「そこまでの覚悟は、まだ出来てなかったなって」

「ならやっぱり、やめておいた方が――」

と、お節介だとは思いつつ念押そうとしたところで、バレット達が戻って来た。
バレットはティファの心境を知ってか知らずか、いつもの様子で声をかける。

「ティファ、決起会だ。美味いもんたっぷり出してくれ」

それを聞いたシユウは、ティファからバレットに視線を移した。

「決起会? 何のですか」

「何のって、明日の作戦のに決まってんだろ」

「明日の作戦って?」

バレットは気まずそうに目を逸らした。
シユウはその動作で彼の思考を読み解く。

「まさか、まだ魔晄炉の爆破を続ける気じゃないですよね」

「元々そういう話だったんだ。お前も知ってるだろ」

「知ってますけど、それはあくまでも当初の予定通りに事が進んだ場合の話でしょう。昨日のアレは明らかに予定外の事故じゃないですか。原因分かったんですか? 対策は? まさか問題が解決してないのに続行しようとしてるんですか?」

捲し立てるように言われて、バレットは圧し口になりながら、クラウドに報酬を手渡す。

「次はオレ達だけでやる事にする。お前は仕事探しでもしてろ」

「そのつもりだ。契約が無ければ、手伝う義理は無い」

「そう言うと思ったぜ」

「ちょっと、こっちは無視ですか」

「お前はそもそもアバランチじゃねぇだろ。オレ達のやる事が気に入らねぇってんなら、こいつと一緒にどっか行ってろ」

「なっ…………」

なんだその言い草は。
さっさと話を切り上げて席に着こうとするバレットをシユウが引き留める。

「あの後ちゃんとニュース見ましたか? 今回の件で何人死んだと思ってるんですか」

「神羅の事だ、どうせ盛って報道してんだろ」

「だからって無視していい訳でも無いでしょう。次また同じように被害が出たら――」

「うるせぇよ! ここで辞めたら、それこそ死んだ奴らは何の為に死んだんだってなるだろうが!」

部屋が静まり返った。
バレットは舌打ちを零して背を向ける。

「もう後には退けねぇんだよ。分かったらさっさと出て行け。お前が居るとメシが不味くなる」

バレットは今度こそ席に着いて、酒の入ったグラスを掲げて皆と乾杯を交わした。
本当にこの人は。シユウは諸々の感情を大きな溜息に乗せて吐き出す。

(……でも、実際、そうだな。俺はアバランチの一員じゃないし……ミッドガルの住民ですらない。スパイとして潜入してるだけの部外者ウータイ人だ。外の人間が、とやかくと言う権利は無いか……)

そう自分を納得させて、大人しくクラウドと共に外に出ると、店の前の通りで何やらガラの悪い集団が屯しているのが見えた。
遠巻きにそれを見ている人々の会話が、断片的に聞こえてくる。

「六番街から来たって」

「ドン・コルネオの部下らしい」

「コルネオって、ウォール・マーケットの?」

「そんな連中がなんでこんな所に」

「なんか人を探してるらしいよ」

「右腕が銃の男って、もしかしてセブンスヘブンのアイツか?」

ウォールマーケットから来たドン・コルネオの部下が、右腕が銃の男を探している。

シユウは聞こえてきた内容を要約して、大事な部分だけを隣に居るクラウドと共有する。

「あの人達、バレットさんに用があるみたいですね」

「らしいな。あんたはバレットに店から出ないよう伝えてくれ」

「クラウド君はどうするんですか?」

「あの連中を店から引き離す。目的は分からないが、厄介事の匂いがする」

「大丈夫なんですか? 下手に関わると、クラウド君も危ないですよ」

「元ソルジャーの敵じゃないさ」

その言葉の通り、特に身構えることもなく、クラウドは謎の集団に近付いて行った。
頼もしいなと思いつつ、シユウは言われた通り店内に戻り、バレットに声をかける。

「しつけぇな。ちったぁ空気読めよ」

「悪かったですね空気が読めなくて。それより、店の前でドン・コルネオの部下が貴方を探していましたよ。心当たりは?」

「あ? 何だそりゃ。知らねぇよ。ウォール・マーケットってんなら、関係あんのはオレよりお前だろ」

「俺だってコルネオとは面識ありません。とにかく、今は店から出ないで下さいよ」

「シユウさん、クラウドは?」

「クラウド君は囮役を買ってくれました。今その連中を他所へ誘導しているところです。心配なら見て来ましょうか?」

「クラウドなら大丈夫でしょ。そのへんのゴロツキになんか負けないって!」

酔い始めているジェシーが上機嫌で言った。
ビッグスとウェッジも、前回の作戦で見たクラウドの頼もしさを口々に語る。

「私は気になるので、ちょっと見てきます」

「いえ、その役目は俺に任せてください。ティファさんはここに」

ティファは首を傾げたが、シユウは理由は語らず再度店を出た。

こっそり覗き見る事に関しては自分の方が得意だから、というのもあるが、もし連中がバレットを探している理由がアバランチに関連するものだとすれば、メンバーであるティファが出ていくのはまずい。

通りに居る人々からクラウド達の向かった先を聞いて、辿り着いたのは街の片隅にある広場だった。
狭い出入口以外はトタン等で覆われており、中の様子を窺うには上からの方がいいかと思ったが、引き返そうとしたところで中から出てきたクラウドと鉢合わせる。

「何であんたがここに」

「ティファさんに頼まれて様子を見に。どうなりました?」

クラウドは無言で後ろを指した。
中を覗くと、恐らくはクラウドに倒されたのだろう男達が地面に転がっている。

「お見事。何か話は聞けました?」

「いや。詳しい話を知っている風でも無かった」

「そうですか……まあ、クラウド君が無事で良かったです。それだけでも伝えて来ますよ。クラウド君はこの後どうするんです?」

「帰って寝る。明日からはまた別の依頼を探すさ。今はなんでも屋≠セからな。あんたこそ、これからどうするんだ?」

「俺は何も変わりませんよ。セブンスヘブンのバーテンダーですから」

「アバランチの関係者だと思われたくないなら、別の勤め先を探した方がいい。一緒に居ると、さっきみたいな連中に目を付けられる可能性もある」

「うーん……まあ、考えておきます」

とは言ったものの、セブンスヘブンを離れる、ということはなるべくしたく無い。
自分の方が先に居たのに、後から来たアバランチに追い出されるのは癪だ。何より、

(…………縁を切りたいわけじゃないんだよな)

成程、ティファの今の心境も、これと似たようなものなのかもしれないなと思いつつ、シユウはクラウドと別れてセブンスヘブンへ。
クラウドに怪我が無かったことと、バレットを探していた理由については分からず終いだったことをティファ達に伝える。

「良かった……でも、結局バレットに何の用だったんだろう。気になるなぁ」

「どうせ小物だろ。ほっとけ」

「それじゃ、俺はこれで。お邪魔しました」

また喧嘩になる前にと、シユウは用件だけ伝えてすぐにまた出て行った。
パタン、と閉められた両開きのドアを、文句言いたげな顔で睨むバレットに、ティファは苦笑するしかなかった。
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