魚の骨にご用心


いつもの朝食の時間。

(ばくばく、もぐもぐ)
おそ「おーい十四松、よく噛んで食べろよ」
十四「ウッ……!!!」
 バタリ
おそ「十四松が死んだ! 言わんこっちゃねぇ」
トド「十四松兄さんがそんな簡単に死ぬわけないよ」
チョロ「本当だ。反応して手を上げてる」
カラ「生きてるのか、よかった……」
チョロ「え? 焼き魚を指差して……まさか骨がノドに刺さった!?」
トド「あ〜地味にツラいよね。アレ」
おそ「わかるわ〜」
チョロ「って、共感してる場合じゃないから! 十四松、とりあえずお茶でも飲んで、ほら」
十四「(グビグビ)」
カラ「は、白米を飲み込むといいって言うぞ! ちょっと俺、米を取ってくる」
トド「炊く前の米取りに行ってどーすんの! 落ち着いてカラ松兄さん!」
おそ「だめだ……茶碗に残ってたご飯をノドに通しても変化ない」
一「……」
十四「も、もう大丈夫だから……」
トド「十四松兄さん!」
おそ「お前、無理して起き上がらなくても」
十四「平気だよ。ちょっとチクチクするだけ」
トド「そう? ならいいけど……」
一「みんな、もう魚いらないよね。猫にあげていい?」
おそ「お、おう」


おそ「十四松の奴、すっかりおとなしくなっちまいやがって」
トド「なんかデジャブ……。でも、魚の骨くらいで十四松兄さんがあんな風になるのかな?」
チョロ「他にも原因があるってこと? まあ魚の骨は何とかしてあげたいけど」
一「……こういう時のアテがあるよ。デカパン博士のところに行こう」


デカ「治療が終わったダス〜。これを見るダス」
トド「うわっ何これ、胃の中に何か見える」
デカ「いわゆる消化不良と食中毒ダスね。もう安心ダスよ〜」
一「やっぱり……押入れの奥にあったお菓子とか、色々、まずかったのか」
チョロ「お前普段何食わせてんだよ、一松!!」
十四「え〜、ふつうに美味しかったのにな〜」
カラ「でもまあ、また元の十四松に戻ってホッとしたぜ」
おそ「もう変な物食うなよ。十四松」
十四「はーい」


(がつがつ、もぐもぐ)
十四「おかわり!」
おそ「魚の骨には気を付けろよー」
十四「ウッ……!!」
おそ「またかよ! おい、大丈夫か!?」
トド「十四松兄さん!? え、何なに……ご飯がノドに詰まった?」
おそ「なーんだ、よかった」
チョロ「いや、よくないでしょ! ほら十四松、水飲んで」
十四「(ゴクゴクゴク)」
 ピュー
チョロ「何で頭から出てくるの!?」
おそ「はははっ」
十四「あはは」

「「あはははは」」
母「今日もにぎやかな朝ねぇ」

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