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アフターダーク


第3話


 暗い、暗い、闇の淵で──光はこの世界から完全に失われてしまったのだろうか?
 目を開いていながらも、光一にはもう何も見ることができなかった。大きな潤んだ目は水膜を張り、ポロポロと水滴を落とすが虚ろなまま、ぼんやりと虚空を見つめていた。
 黒い影と陰で編まれたよう寝床は、まるで蜘蛛の巣のような作りをしている。天のどこから吊り下げられたものか、ハンモックのように上下左右に揺れたが、少年の柔肌に触れた繊維は絡みつくように彼を離さない。
 光一の手首や足首はその黒光りする繊細な系に絡め取られて、磔にされていた。ダークソウルに与えられた羽衣のような薄布を乱して悶える姿は、捕食される蝶のようだ。
「はっ、はぁ、あっ、あんっ、……あ、あ、あ、やあッ!」
 大きく張った腹を揺らし、光一は眉を八の字に寄せる。その腹の大きさは、明らかにそこに新しい命を宿したものだった。
 ダークソウルに刻みつけられた淫紋は変わらず光一の腹で淡く、怪しく、赤く光り、光一が体内で性感を感じている様も明らかにしている。
「はあっ──! あ、ああっ……ンッ!」
 と、その紋様がさらに色を濃くし、光一は首を仰け反らせた。
 光一の身につけた衣服は這い回る蛇のような異形に掻き乱されている。ショートパンツのようになった下履き、太腿の隙間から入り込んだ異形はその中でグチュグチュと淫猥な音を立てて──少年の肛門には、気味の悪い真っ黒な触手が先を争うように出入りを繰り返していた。
 それらはシャドウズと言い、ダークソウルの手下だ。黒い影のようで、定まった姿形を持たない。
 人間の姿を模した時にはその一般的な規格を度外視して、異様に大きな体躯に指先には吸盤、爬虫類のように長い舌といった誤った情報を具現化した。頭髪もない、全身つるりとした見た目の大男達はその見た目だけでもグロテスクだというのに、さらに極太の性器で光一の肛門を代わる代わる凌辱し泣き喘がせた。
 狼の姿を借りれば光一を雌犬のように引き倒して獣の交尾を強い、またある時はアメーバのように輪郭をなくして光一の身体の穴という穴を塞いで快楽漬けにした。
 そして今は触手となって粘性のある体液をその身に纏いながら、互いの身体を擦り合わせるようにして光一の肛門を淫らに虐待している。
「ひっー! ひいっ、ひあ、あーっ!」
 ダークソウルに作られた光一の女性器は、後ろを責められるのにも感じてヒクヒクと外陰唇を震わせ、愛液を溢れさせ、もの欲しそうな様子でさえある。
 シャドウズは外側から割れ目をヌチヌチと擦り浅く刺激するだけで中には入ってこない。光一は後孔で激しく感じながらも、どこか焦らされるような感覚に苦しむ。
「は、はぁ、はっ……んぐっ!? ひっー!?」
 と、とりわけ獰猛な1匹が光一の腹の奥──結腸口にまで頭を突っ込んだ。
 触手はその狭い腸壁の熱を味わいながら、柔らかな粘膜を傷つけないようにしつつもズブズブと奥へ進んでいく。恐怖と快感でビクビクと震えるそこは、シャドウズにとって極上の味わいなのか、時折中でビクンと跳ねるのが光一には恐ろしくて堪らない。
「ぐ、ひぎっ……!」
 人間の性器では到底届かない場所に潜り込んだそれは、光一が悶える様をその内側から満喫するようにブルブルと蠕動した。
「がっ……はっ……!」
 臓器を掻き混ぜられているというのに、光一はそれにすら感じるとガクガクと痙攣してしまう。あぶれた細い触手は光一の性器に這い寄り、尿道口をも責め始めた。
「ひっン"ッ!! あんっ! いやぁっやめ……はぁっ……あ、は、はぁ、はっ、……っもう、やっあぁっ……!」
 痛みに等しい鋭い感覚──けれど、腹部の淫紋は歓喜するように明滅する。アメーバのような状態のシャドウズにそこに入り込まれたこともあったが、触手というはっきりとした形をなしたものがその器官を蹂躙する感覚は、その時の比ではなかった。排尿する解放感と堰き止められる焦燥感が交互に光一を襲う。
「ぎっ、あぁっ……はぁっ……! あ、は、はぁ、はっ、……っはひ……ひっ!」
 触手が結腸口で体液を吐き出す。それはねっとりと光一の腸壁に絡みつき、内側からじんじんと侵食するような快感を与えてくる。
「はぁ……んっ! は、はぁ、はっ……なかっ……いやっもう……あ、ああっあんっ!」
 外側から擦られているばかりの陰唇から、プシャ、と潮を噴き上げるとガクガクと爪先を痙攣させる。達している光一の表情は苦悶に歪みながらも、切なげな色香を放っていた。
 中で極める光一の元に、カツン、と硬質な足音が近づいた。
「シャドウズよ、わたしの言いつけを守っているのは感心だが、その腹いせか? そんなにひどくしたら光一の腹が破けてしまうぞ」
 現れたのはダークソウルだ。幼い腹を膨らませた張本人の登場にも、光一は反応できない。
 「言いつけ」というのも、ダークソウルが光一を懐胎させて以来、シャドウズ達は光一の子宮に種を植えつけるのは禁じられていたのだ。少年の後孔だけを拠り所にされた彼らは、狂うような生殖本能をそこにぶつけているのだった。
 光一にとってはひとたまりもない。腹の奥に出された夥しい量の濃い精液は、ほとんど彼の小さな身体の中に吸収されてしまったようなものだ。快感に溺れて脳まで犯されているような感覚さえある。
「悪く思うな。こいつのここはわたしだけのものだからな」
 ダークソウルの手が光一の淫紋に触れる。それだけで光一は絶叫し、全身をガクガクと震わせた。
「はっ……!! は、ひうっ……!!」
「出産までもう少しだな……我が血を分けたものかと思うと愛着が湧いてくる」
 ダークソウルはねっとりと光一の腹を撫で、その頂きに口づけた。
「……!! やだ、やっあ、ああっいやっひぃっ──!!」
「ああ……苦しみ、泣き喘ぐお前の姿は本当に美しいな」
 子をなす器官を作られた少年の身体。変声期も迎えていない光一の華奢な肢体にはまだ明確な性別の兆候が少なく、だというのに腹にはすでにダークソウルの子種を植えつけられ、その中で着々と魔族の血を引く命を育てている。天使と聖母を同時に担うその姿は異様であると同時に、ダークソウルの目をいっそう愉しませる。
「ふっ……しかし聖母と呼ぶにはお前の身体は些か奔放過ぎるようだ」
 光一から自身の姿は見えなくとも、身体を伝うあらゆる感覚にひどい姿をしているだろうことは明らかだ。中に体液を放ちながらも光一の身体から出て行こうとしない触手達はまるで光一を嘲笑うかのようで、ダークソウルには見えるだろうその痴態を思うとあまりの屈辱と羞恥に光一は目眩を感じた。
「こうまでされて、いまだ真には堕ちきらないお前の精神の気高さには敬服するよ」
 淫紋の作用で欲望を強請ったこともある光一だが、その後には強い屈辱と罪悪感がその心を苛んだ。精神まで肉欲に溺れてしまえば楽だろうに、そうはならない光一にダークソウルはむしろ嗜虐心を燃え上がらせる。欲望に屈服し、劣情にまみれて喘ぎ狂う姿を見たいと思っているが、そうならないからこそ、これほどまでに興味を唆らているのだ。
「お前は本当に面白い人間だ。殺すに惜しい。腹の中だけじゃない、頭も、心臓も、血も骨も……心の底まで、わたしのものになれ」
 言うと、ダークソウルは力ない光一の小さな顎を取り深く口づけた。いつになく優しく甘やかなそれは、まるで慈しみある愛情のようでもあった。光一はついぞそれを覚えずにこの状況を強いられてきたが、もし生き残る人類が見たものなら、ダークソウルの中にそんなものを垣間見ることを望んだだろう。
 淫紋の効果もあってか、光一も濡れた睫毛を震わせるとまるで応じるように瞼を閉じた。柔らかな唇が開かれ、緩く閉じ、また開かれるとダークソウルの舌が口腔内の粘膜に触れる。
「んっ……は、」
 光一は切なげに眉を寄せ、蜘蛛の糸に囚われた細い指先をピクンと震わせる。ダークソウルの手が涙で濡れた光一の頬に触れる。包み込み、労わるように撫で、もう一方の手は大きな腹をさすった。
「光一」
「ダーク……?」
 訝しそうにそう名前を呼ぶと、光一は瞼をゆっくりと上げた。不思議と、視力が少し戻っている。そこにはダークソウルの顔があった。口元しか見えない仮面の下、一体どんな表情をしているのだろう──そう考えたのも束の間、光一の濡れそぼった陰唇に熱いものが触れる。
「あっ……、」
 図々しくも後孔と尿道を占拠したものはまだそこを堪能していたが、その他の触手は主人に場所を譲るようにしてサッと身を引いた。今、光一が欲する場所に充てがわれているのはダークソウルの熱に違いなかった。
「ダーク……どうして、」
 光一の顔が歪む。
 どうして──束の間、優しさや労りを感じたのに。裏切られたのが悲しくて、新しい涙がじわり込み上げる。こんなことをしなくても、自分達は分かり合えるんじゃないのか。そんな風に考えるのは自分が子供だからなのか。
 押し入って来る熱に、光一は諦めたようにギュッと目を閉じた。
「ふっ……ン"──……ッ!!」
 ぐぷぷ、と一気に襞を掻き分けてきた異物に驚いたものか、光一の膣内がビクビクと痙攣した。最初の衝撃を堪えるも、力を抜いた瞬間にゴン、と抉る突き上げに、光一は悲鳴のような喘ぎをあげる。
「やだ、やっいやぁ──っ!! いやっ……あ、ああっ……!! ひぃっ──!!」
 ひと思いに突き挿れたものをズルーッと引き抜くと、ダークソウルは低く笑った。光一は怯えたようにゆっくりと目を開く。
 膨らんだ自身の腹の稜線の先に、逞しい男根が赤黒く光りながらそそり立っているのが見えた。先端からはいやらしく糸を引いて、たった今自分の中をいたぶったものの正体に違いない。
「我が子には早く目覚めて欲しいからな。わたしが子供の部屋をノックしてあげよう」
 ダークソウルの手が光一の張り出した腹を撫でる。
「お、ねが……も、やめっ、……ふうっ!?」
 ドチュッ、と容赦なく奥まで突き込まれ、光一は息を詰まらせる。子宮口を叩く律動に、うまく呼吸ができない。
「おっ、ごっ! がひっ……!」
「お前の絶望と快楽に終わりなどない。さぁ、思う存分味わうんだ」
「やっ……も、やめっ──」
 光一が細腰を捩ると、太く熱い肉棒で蕩けた膣奥を淫らに掻き混ぜられる。好いところがじんじんと痺れて、込み上げる快感がぞくぞくと全身を駆け巡る。
「ひゃうっ……ン"ッ──!!」
 拒みたいのに、光一の身体は悲しいほど欲望に忠実だった。次々に溢れる愛液で男根を迎え入れ、弱いところを擦られる度にはしたない嬌声をあげる。
「ひあああっ……! あ、あんっ、あはぁんっ! いやっ……やだあ……っ!!」
「くく……ああ、好い締めつけだ。中が悦んでいるのがよくわかる」
 きゅん、きゅん、と肉筒が歓喜している。ぐぷぐぷと音をさせ、精液の銀糸を掃きながら抜き挿しされる肉棒を離すまいと強く食い締める。
 嫌なのに──光一は恥辱にまみれて大粒の涙を零す。
「ひぃっ──!! やだ、やっいやっ……!! いやぁ──っ!! たすけっ……いや、もう嫌だっ、あ、ああっいやぁぁぁッ……!!」
「トロトロのメス穴は悦んでいるぞ? そら、そらっ!」
「あっ! あんっ! あっ……!!」
 ビクビク、と痙攣する膣内がダークソウルを悦ばせているのがわかる。でも──自分でどうすることもできない。抗えない快感に光一は身体を火照らせつつ涙を流した。
「ああっ……! あーっ! あっ! だめ、だめぇっ! そんな、突いたらっ……あっ! あんっ!」
「早く子の顔が見たいぞ、光一!」
 ドチュッ、と子宮口を叩かれて光一は声もなく仰け反る。連続で突き上げられると、いやいやとかぶりを振った。
「あひっ……!! あんっ、あんっ、あああっ!! あ、ああっ誰か……あっ……!!」
 グリ、グチ、グジュ、と中を掻き混ぜられると光一の腰は身重ながらも強請るようにいやらしく揺れた。
 快感に悶える反応に、後孔で寛いでいた触手も活力を取り戻すと直腸をズリズリと刺激し始め、尿道までも動かれては光一も堪らない。
「ひっ、ひんっ……! お、おねが、ぃ……っもうやめ、やめさせて……ぇ! ひ、ひいっ、あ、あっ……!」
 光一はギュッと目を閉じると、最初の絶頂の波に飲み込まれた。
「ずいぶん気持ち好さそうじゃないか、光一……っ」
 ダークソウルは達している光一をさらに追い詰めるように激しく腰を突き上げる。尿道を責めていた触手はニュル、とそこから這い出ると、光一はすっかり張り詰めた幼い性器からトロトロと小水を漏らすように白濁を溢した。
「ひっ……、ひぐっ……や、……っ!!」
 ダークソウルのものを食んだところがビクッ、ビクンッと激しく痙攣する。後孔を犯す触手が再び中に精液を吐き出した瞬間だった。ズルズルと中から這い出てきた触手は自身と光一の体液にぬめった身体を露わにすると、その先端からドロリとゲル状に近い白濁を滴らせた。
 ぽっかりと開かれた光一のそこは、時折ヒクンと疼いてはコプリと汚濁を溢れさせる。その微かな感覚に感じ入るように、光一の爪先はピクピクと跳ねた。
「まったく……お前の身体は連中のをどれだけ絞り取れば気が済むんだ? あどけない顔をして……淫乱め」
 ぐっ、と太腿を押し上げる感覚──。
「はっ……ま、だ……待って、今動いちゃ……やっ、あ"あ"っ──!!」
「心は美しいままでもな、お前はもう元には戻れないぞ、光一!」
「ッ──〜〜!!」
 言い聞かせるように奥を突き上げられて、光一はガクガクと頭を振る。
「ああ、こんなにされて……」
 ダークソウルの指が、触手に犯されたところへと伸びる。尾てい骨に沿って漏れ伝う精液を掬うようになぞられて、光一の肛門はクパ、と小さく口を開けた。
「はぅ……っ」
「なんだ、まだこっちも物足りないのか?」
「ひ、がぅ……んっ!」
 物欲しげなそこに指を入れられ、ぐちぐちと中を虐められる。前立腺を捏ねられると奥で出された体液が逆流し、ダークソウルの手をドロドロに汚していく。
「あ、あ、あ、あっ、だめ、……だめ、そんな、うそ……、ちが、ちがうのに……っ、」
「ひどいな」
 止めどなく溢れるそれに呆れたように呟くと、ダークソウルはその指を光一の目の前に突き出した。
「舐めろ」
「や……、」
「舐めないと──おあずけだな」
 ズル、と剛直を引き抜かれて下腹が痺れる。淫紋がカッと熱くなり、光一は唇を噛んだ。認めたくないのに──震える舌を伸ばすと、ダークソウルの濡れた指先に触れる。
「は、む……っ、ん……」
 ちゅ、ちゅぱ、ちゅっ
 その行為は、光一がその先を望んでいるのを認めたことになる。わかっていても光一の身体はそれに抗えない。相変わらず後孔からは先に出されたものが溢れ、闇の帝王だけのために作られた肉の割れ目からは続きをねだるように愛液が溢れている。
「んふ、む、ンッ……は、」
 甘えるような舌使いでダークソウルの手をきれいにし終えると、光一の手首や指先に絡みついていた黒く細い糸がシュルシュルと解けていく。
「え……? なんで──」
 久しぶりに自由の効くようになった身体の動作を確認するかのように、光一は自分の目の前で手の平を返したり手を振って見せた。
「さぁ、今日はお前にリードしてもらうぞ」
 そう言ったダークソウルは、蜘蛛の糸からこさえられたゆったりとしたリクライニングチェアにかけている。
 よく見ると、蜘蛛の糸のように見えていたそれらはシャドウズがそのように姿を変えているのだ。光一の身体を縫い止めていた網のベッドはグニャグニャと波打つように変形すると、光一の下半身だけ捉えたままその身体をダークソウルの上に座らせた。
「え……?」
 手が解放されたことに安堵するも束の間、光一は自身の身体が魔の手中にあることに気づく。
 光一には自身の大きな腹のせいで見えなかったが、ダークソウルの男根は漲ったまま、光一の腰が落ちてくるのを今か今かと待っていた。
 次の瞬間、
「がひっ──!!」
 ズンッ!! という深い突き上げに、光一は天を仰いだ。
 突き上げというのは正確ではない。光一自らの身体が屹立の上に落とされたのだ。膣洞を一気に太いもので擦り上げられ、深いところまで届いてしまう。
「ひはっ……! い、やぁっ、やだ、こんなのいや、やだっ……!」
 光一は両手で自分の顔を覆う。張り出した腹を揺さぶりながら腰を捩る。その腰の動きは光一自身が望んだものではなかった。微動だにしないダークソウルをよそに、光一の足に絡みつく糸──シャドウズが彼の身体を操るように上下に揺さ振っているのだ。少年の身体は浮き、そして深く沈み、自身の膣に強靭な性器を迎え入れて扱く。
「あぐっ、あんっ! いや、お願いやめて、やめてぇぇぇっ!!」
 傍目には自ら望むような動きをしているという羞恥と、道具のようにそこを使われているという屈辱で光一の頭には拒絶しかない。これなら拘束され、無理矢理に力で捻じ伏せられて犯される方がまだましだと思うほどに。
「好い眺めだ、光一」
 ぐぽ、ぐぽ、ぐじゅっ
 止まない卑猥な音に、光一は目を閉じ耳を塞ぐ。大きく開けた口からは絶え間なく悲鳴を迸らせ唾液を垂らした。あまりに激しい動きにバランスを崩してはダークソウルの胸に手をついたが、それでもダークソウルは光一の身体に触れようとはしない。
「ひっ、ひぐ、ひうっ、うっ……!」
 啜りなき腰を逃がそうとする光一は必死に手を突っ張るが、そうすればますます自分から腰を振りたくっているかのようだ。実際、シャドウズの強制が緩んでも光一の腰の動きは止まらず、ダークソウルの性器を扱きながら絡みつくように膣内をうねらせた。淫紋の作用はあれど、光一は自分の内から溢れる興奮を否定できない。
「光一……っ、ああ、出る、またお前の中にわたしの子種をたっぷり出してやるぞ……っ」
「いや、あっ! もうやめて、いやだっ……!」
 言葉と裏腹に動きを止めない身体は、カクカクと小刻みに速度を増していく。
「あっ! あ、ああっ、あっあっあっ、あうっ! いひっ! あんっ、いや……!!」
 触れられていない乳首もピンと勃ち上がり、光一の右手は勝手にその突起に伸びた。探るように先端を弾き、幼い指が辿々しくそこを可愛がる。
「ああ、なんて淫らな……っ!」
 ダークソウルは感心したようにそう呟くと、さすがに我慢の限界を感じて光一の腰をぐっと掴んだ。自分の好きなペースに持ち込むべく、ガツガツと抉るように突き上げる。
「ひっ、ひぃんっ!! んひっ、ひあっ!!」
 腰の動きはさらに前後のグラインドを増し、カリ首で光一の好きなところを抉ってやると膣内はさらに潤い熱を増して、ジュパジュパと亀頭部にしゃぶりつくような愛撫を惜しまない。
 そうしながら、光一は顔をぐちゃぐちゃに歪め、涙を流した。
「が、ひっ──!! い、ぎっ……!!」
 ビュグ、ビュグ、ビュルルッ──!!
「あんっ、あっ、なか出て……っあああ!! あ、ああっひっ、ひぃんっ!! ンひっ、ひァ……!! ア"──〜〜ッ! 」
 光一の膣内に熱が溢れる。ダークソウルの精液がそこで暴発し、光一も絶頂した。自分の身体が、魔族の精を搾り取っている──グチャグチャに掻き混ぜられた体内が白い欲望に汚されるのを感じながら、光一は虚ろな目を閉じるとカクンと項垂れた。
「はぁ、ああ……好かったよ、光一」
 倒れそうになる少年の手首は再び糸に絡め取られ、座ったまま磔刑されたかのような姿になる。ぐったりとした少年の頬を一筋、最後の涙が流れた。と、小さな唇がモゴモゴと動く。
「……けて……」
「ん……?」
 ダークソウルが身体を離すと、再びハンモックとなったベッドに少年の身体を横たえてやる。汗で湿った前髪を拭ってやりつつ、その口元に耳を寄せた。
「……たすけて、……ブライト、……」
「ブライト……懐かしい名前だな」
 光一が呟いた名前を、ダークソウルは鼻で嗤った。
 ブライト──光の戦士。かつて光一と共に戦った彼は、プリズマイトに閉じ込められ光を失ってしまった。きっともう、この世界から消えてしまったことだろう。
「ああ、そうだ。いいものをやろう」
 ダークソウルは懐中に手を入れると試験管ほどの長さの三角柱を取り出す。それこそ、ブライトが人間と協力するために得た仮の住処、プリズマイトだった。ブライトの光を宿したプリズマイトを光一が天に翳せば、2人は融合して1つの強靭な肉体を得る。かつてはそうしてダークソウルの前に立ちはだかったものだが。
 しかし今や、彼の棺となったそれは鈍く光るばかりだ。ダークソウルはなにか物寂しいような感慨に耽りながらも、その表面を撫でると光一の細い足を割り、その内腿をプリズマイトでなぞった。
「わたしのものが溢れてしまわないように、これで塞いでやろう」
 ダークソウルは意識のない少年の蹂躙された秘部にそれを挿入した。ぐぷ、と音を立て白濁を垂らしながらも深く埋没するのを見ると、酷薄に笑む。
 再びシャドウズ達の遊戯に委ねられた少年の体内でプリズマイトが一瞬の煌めきを見せたのを知らぬまま、ダークソウルは暗闇の中に姿を消した。

2020/09/10


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