空閑くんのダンス審査を終えたあたし達は、急いで面接会場に向かう


樹「すっかり遅刻しちゃったね」


「もう!翼に怒られるよ?」


樹「でも、いいものが見れたでしょ?」


確かに、空閑くんのダンスは粗削りな部分もあったけど、それでも周りを魅了する不思議な輝きがあった


「うん、そうだね☆」




会場が近づいた辺りで、面接会場から大きな声が聞こえた



「関係有りませんっ!!」


すると、面接会場から一人の男の子が乱暴にドアを閉めて飛び出してきた


かなり怒っている様子で、ズンズンと歩いて行ってしまった


でもそれはあたしの知ってる人だった



「あれ?今のって…」


樹「え、知ってるの?」


「海斗くんじゃない?月皇海斗くん。今年の首席って翼から聞いたけど」


樹「ああ、月皇先輩の弟か。そういえば今年の1年生にいるって言ってたなあ」


「うん…でも、どうしたんだろう?なんか怒ってたよね?」


樹「さあ、どっかの誰かさんが、ナンセンスな質問でもしたんじゃない?」


さ、入ろう。と樹に促され、



私達は面接会場に入った。