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「…なんか、静かで落ち着かない」
みんなが帰ってしまうと、途端に部屋が広すぎる気がして…
いや、実際に一人で住むにはだいぶ広い部屋ではあるのだけれど
広い部屋にポツンとあるグランドピアノが余計に寂しくさせる
「こんな時間にピアノを弾くわけにもいかないし…」
あたしは散歩がてらマンションの周りを探検することにした
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「さすが柊家のマンション…敷地も広ーい」
マンション下にはお庭が広がっていて、お茶するにはちょうどいい白いテーブルやイスが並び、側にはバラのアーチなんかもあって辺りがライトアップされていた
せっかくだから、あたしは近所のコンビニでカフェオレを買ってきた
「…楪はこーいうの好きなんだろーな(笑)」
さっきまでのみんなとの時間が楽しかったのを実感する
あたしは気づけばカフェオレを飲みながら、ティータイムが大好きだと話していた楪とみんなとの時間を思い出していた
すると、後ろからガサっと誰かが近づく音がした
「へぇ、楪のこと知ってるの?」
音がしたと同時に後ろから聞こえる声
そこには長髪をひとつに結った男の人が立っていた