きみのものは、




北「それ最近よくつけてるよね」
『まあね〜。冬っぽくて可愛いでしょ』
北「似合ってる。あの〜⋯さ、」
『ん?』
北「それ、欲しいって言ったら困る?」
『ん?このシュシュ?欲しいの?』
北「そ⋯⋯うです」
『今度同じのあるか見てきてあげるよ』
北「そうじゃなくて!その、今、なまえがつけてるのが欲しい」
『え?これでいいの?』
北「それがいい」
『これでいいならいいけど⋯⋯。はい』
北「ありがとう」

ご満悦な北斗。腕にはめてアクセサリーみたいにしている。

北「俺がもらっちゃったからさ、新しいの今から買いに行こうよ」
『おうちにも違うのあるから大丈夫だよ』
北「俺があげたのつけて欲しいから、一緒に行こう。だめ、かな?」
『んふふ、わかった。じゃあ新しいの買ってもらおうかな』
北「うん!あ、でも俺どこに売ってるのかよく知らなくて」
『それ買ったとこ行く?ここから近いし』
北斗「そこにしよ。それで、選んでね」
『はーい』

『ありがとうね』
北斗「お礼を言うのはこっち」


後日


北斗「おはよー」
『おはよ〜ほく、って、それつけてるの?』
北斗「うん。変?」
『そんなことないけど』
北斗「でしょ」

他の子に絡まれた北斗はどこかへいってしまった。

京「なまえさー、あれと似たやつつけてなかった?」
『あ、きょも』
京「おはよう」
『おはよう。それなんだけど⋯⋯』
京「どうかしたの?」
『それなんだよね。北斗がつけてるやつ』
京「ああ、そういうこと。そりゃ妙に気に入ってるわけだ」
『そんな理由で納得できるの?』
京「ま、今思えば理由もそれくらいしかないよな。北斗ったら、あれつけたまま学校行ってるらしいよ」
『え⋯⋯!へえ、そうなんだ。お気に召していただいたようで何より』
京「で、今つけてるそれは北斗から貰ったわけ?」
『アレあげるかわりにって買ってもらったけど』
樹「ふーん。北斗もやるねぇ」
『樹。聞いてたの』
樹「はーい。俺、アレつけたまま収録出るに一票」
京「俺も」
『いやあ、流石にないでしょ。衣装に合うかどうか』
樹「いつものやつだよ?別に違和感ないっしょ」
京「北斗袖ないし、いいワンポイントなんじゃない?」
『私は外すに一票』
樹「言ったな?負けたら何してもおっかな」
『なに賭ける?』
京「じゃー俺が勝ったら、なまえに俺があげたシュシュつけてもらおうかな〜」
『そんなんでいいの?』
樹「なら俺は上がり早い時なまえに付き合ってもらう」
『別にいつも通りじゃない?』
樹「まーまー、いいんだよ。俺が言ってるんだから」
京「もちろん買いに行くのも一緒だよ」
『わかったよ〜。じゃあ、私が勝ったら次のご飯奢りね』
樹「おまえもいつもとたいして変わんないじゃねーか(笑)」
『だってぇ!心が優しいから2人への罰とか思い浮かばないんだもん』
樹「なんだそら(笑)」
京「なまえは優しいからね、仕方ないね」

きょもに頭を撫でられる。

『でしょ🥺』
樹「ばかお前ぶりっ子してんじゃねーよ」
『いた!きょも〜樹に叩かれたよ〜』

泣きついた真似をすれば、きょもは優しく私の肩を抱いて樹から距離を取る。

京「俺のなまえにやめてくれる?暴力反対!この危ない人には近づいちゃダメだからね」
『わかった。気をつけるね』
樹「なんなのそのコント。きょもも満更でもない感じやめない?」
京「俺は樹が危ない人のほうが都合がいいからさ」
樹「いやいやいやいやサラッと何言ってくれちゃってるの」
『きょもが王子様でいれるからじゃないの?』
京「そうだよ。流石なまえわかってるじゃん」
『じゃあ私はお姫様だね♡』
京「愛しのmy princess」
『きゃっ♡いけめん♡』
樹「イケメンだけれども!」
『わ、なんか割って入ってきた』
京「空気読めないね〜」
樹「いやそもそも続きあったの?」
京「『ない』」
樹「じゃあいいじゃねぇかよ!」
京「ちぇ〜っ、あわよくばなまえとキスしようと思ってたのに」
『えっ』
樹「何爆弾発言落としてくれちゃってるの?ねえさっきから気付いてない?北斗よりきょものがだいぶやべーんだけど自覚ない感じコレ?なまえも一瞬ドキッとしてるんじゃないよまじで!」
『きゅんてしちゃったあ〜。私って尻軽なのかもしれない』
樹「うんなまえが尻軽でないことは俺が証明するから安心して」
『私の全部知ってるみたいだね』
樹「全部は知らないけどそれとなく把握してるつもり」
『ありゃ?それ本人を目の前にして言っちゃうの?』
樹「なんか不都合あんの?」
『ないですけど⋯⋯なんか私の周り変な人しかいない?』
京「気のせいじゃない?」

頬にキス

樹「気のせいだよ」

おでこにキス

ジェ「気のせいみたい」

手の甲にキス

樹「ちょっとジェシー!勝手に入ってくんな!」
ジェ「なぁんでよ。いいじゃんか別に。ねぇ?」
『じゅったんじゅったん、』
樹「なんだよ」
『また王子様増えちゃった』
樹「へーへー。悪うござんした俺は王子様じゃないんでね」
『違うの?』
樹「ちげーよ。俺は門番だから」
ジェ「樹はナイトなんだよ」
『ほえ〜なんか色々設定がありますなあ』





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