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『雨の日は、何かを失うような気がするんだ…とっても大切なものを…』


先輩は悲しそうだった。
其れは…大切なものは…なんですか?

口に出そうとする前に、先輩は


『君が、僕の前から居なくなるような感じがして…怖くて…』

じっと私を見つめて…
霧雨は、先輩の髪に滴る…儚げな華のよう


「……先輩…。」


悲しそうな先輩を見たくなくて…
私の存在を確かめて欲しくて…


今度は私から、先輩にキスをした。
時が止まっているかのよう…息苦しさも…何も感じない
ただただ、貴方が愛おしい。

ちゅ…と音を立てて名残惜しそうに離れる唇


『***…ちゃん……?』

「大丈夫ですよ…私は、先輩の側に居ます。」

『………怖いんだ、とても』


先輩は、雨のように泣いていました。


「…私は神城先輩のモノですよ、居なくなったりなんかしません。」



『ありがとう……』



次第に貴方の涙は、喜を歌うものになり
どちらからとも言わず…自然に、二人は抱き合った




雨は次第に大降りになり、

けれど…二人は立ち尽くしたまま…

口付けの音は激しさを増し…けれども

雨に紛れて聞こえない。


『貴方がいる事が、愛おしい。』


彼女は…僕を照らしてくれる太陽

唯一の存在。

次第に雨も乾いてしまうだろう……

心地よい、光に照らされて。









END
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