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休みの日に***の部屋でまったりと過ごすのはおれの至福の時だ。だが1つだけ…そう1つだけ気に食わねーことがある。それは
「にゃーう、ふにゃにゃ〜、うはは可愛いにゃ〜お前〜」
『ミィーミィー』
『…おい。』
最近寄った島での事。***と2人で街を歩いていてふと、路地裏にぽつんと置いてある箱の中からか弱い鳴き声が聞こえてくる。***は好奇心だけは人1倍つえー女だ(その所為でおれはいつも手を焼いている)。直ぐになんだろう、と箱に駆け寄って開けると、そこには小さな黒猫が一匹。
「ぎゃー!見て!エース!この子破壊的なぷりてぃーさなんだけどっ!」
***はモップのように毛の長いその猫を抱き上げると頬擦りをしながらおれに見せてきた。そして何かを懇願するように目を潤ませる。こういう時の***の考えている事は大体分かりきっている。
『………飼わねーかんな』
「まだ何も言って無いじゃん!」
『じゃあなんて言おうとしたんだよ』
「う……」
『まったく』
「だっ、だって!こんな可愛い子こんな所に置いておいたらきっとすぐに死んじゃうよ!この愛らしい瞳を見て放っておけるの?!冷酷!酷い!」
『だ、だけどなぁ…』
うっ……。モップのような黒い毛に2つ輝く瞳は青と黄緑のオッドアイ。生まれてまだ2、3ヶ月といった所か…上手くニャーと鳴けていない。その愛らしさに負けず劣らず、猫を抱えながら上目遣いでおれを見る***が可愛い。もはや拷問にも近い。
『オヤジに相談してみるか…』
「やったー!エース大好きー!」
んで今に至る。
オヤジいわくしっかりと面倒見れるんだったら飼ってもいい、だそうだ。全くいつの世もオヤジってのは娘に甘い。今はちゃんと世話をしているが、そのうちおざなりになって結局世話をするのはおれの役目になるだろう。
そんな事はどうでもいいんだ。モップが来てから***は…
「んー、ほれほれーここまで届くかなー」
『ミィっ!』
『……おい。』
…***は全然おれの事かまってくれねぇ!(暴)
『なぁー、***ー』
「あっ、とられた!やるなー、まだ小さいのにジャンプ力あるし将来有望だな〜」
『ミィー』
『おい。シカトは良くないんじゃねーか?』
「じゃあここならどうだ〜とれないだろ〜ほれほれ」
(イラッ)
おれはモップの首の根っこをつまんでポイッとベッドから放り投げた。
「あー!何するのエースっ!」
『もう終了だ。』
「なんでよー、まだ遊んでたのにー」
おれはつまんない、といった顔をして仰向けに寝転がった***の上に乗っかり首元を舐めた。
「うわっ、」
『なぁ…おれとも遊ぼーぜ…?』
猫に嫉妬するなんざダセェとは思うが、***だけは誰にも譲れねーってそう思う。***はおれの癖のある髪の毛を数回なでて呆れたように笑った。
「………エースはどちらかというと犬だね」
『待て、の聞けない犬だけどな』
そっからはおれの時間。今までとられた***の時間、返してもらうぜ?
好敵手は黒猫
……その朝
さみぃ…身体がいてぇ…
あれ、何でおれベッドで寝てねーんだ?
『なっ…?!』
起き上がってみるとすやすやと眠る***の隣に…モップがまるまって寝ている。おれは最高に不機嫌になってモップの腹をつついてやると、ヤツはちらりとこちらに目配せをしてニャーと鳴きやがった。
(2012.12/04)
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