毎日しようね



 二人の男が対峙している。年齢の差は親子ほども離れているが、生まれ持った長身と鍛え上げられた肉体はどちらも引け劣らない。両者ともただそこに立っているだけだというのに、放たれる強烈な威圧感から周囲の緊張が高まる。
 微動だにしないまま睨み合いが続く。まるで爆発寸前の火山のような静けさを破ったのは海軍支給の帽子を被った若い男ーーーーサカズキの方だった。彼は壮年の男ーーーー教官のゼファーの懐へと飛び込むと、側頭部めがけて鋭い蹴りを喰らわす。しかし、ゼファーはそれを片腕で容易く受け止めてしまう。だが、サカズキも初撃をいなされることを読んでいたようで、素早く体勢を立て直すと力強く握った拳が鋼鉄のように黒く変わっていく。海軍学校の訓練生の中で六式と覇気を完璧に扱えるのはサカズキとボルサリーノだけなので、感嘆と畏怖の声があちこちから聞こえてくる。サカズキはあの巨躯からは想像できない軽やかな動きで翻弄しつつ攻撃の手を休めないが、やはり相手は元海軍大将。最小限の動きでサカズキの猛攻を避けるゼファーの顔はまだまだ余裕が浮かんでいた。
 一期生の中でサカズキとボルサリーノの実力が頭一つ……いや、二つも三つも抜きんでているため、今日のような対人戦の実技で同期が相手だと訓練にならないのだ。なので、こうして担当教官であるゼファーが相手をしている。ボルサリーノは先に終えたので、二人の訓練とは思えない気迫のこもった組手を同期たちと一緒に見学していた。

(サカズキ……かっこいい……)

 ボルサリーノの視線はサカズキを捉えて離さない。躍動する分厚い筋肉に覆われた肉体や飛び散る汗、肉食の獣を思わせる雄々しい表情を見ていると、ボルサリーノは自身の身体がよからぬ反応を兆し始めていることに気づき、人知れず羞恥を覚えつつ、能力を使ってグラウンドを抜け出す。まだまだサカズキを見ていたいと後ろ髪を引かれる思いだったが、そうも言っていられない状況だった。
ボルサリーノは普段から人の出入りがほとんどないトイレに足を踏み入れ個室に入って鍵をかけると、ズボンごとショーツを下ろした。すると、ショーツのクロッチと割れ目を銀色の粘液が繋ぐ。ショーツは愛液で使い物にならない程にビショビショになっていて、それを見たボルサリーノは困り顔を浮かべながら便座に腰をおろし、熱っぽい吐息をつく。

「はぁ……まぁたやっちまったよォ……」

 つい最近、恋人であるサカズキと初めて身体を重ねた。サカズキと出会うまでは他人に興味を持たず、性欲とは無縁に生きてきたボルサリーノだったが、サカズキの手で雌の悦びを教えられて以来、彼のことを見たり考えたりするだけでこんなふうに下着が駄目になるくらい濡らしてしまう、発情期の猿も逃げ出すレベルで性欲が増していた。サカズキの顔を見ているとムラムラしてしまい、彼とセックスしたいという欲求が止まらない。
 だが、海軍学校の訓練生である二人は何かと忙しく、また寮生活であるため中々二度目の機会に恵まれなかった。しかし、ボルサリーノはサカズキが二度目のセックスに踏み切らないのはそれだけが問題ではないように思う。初めてのセックスはわけも分からないままサカズキに全て任せきりで、自分ばかり気持ちよくしてもらったような気がしてならない。もしかしたら、知らない間にボルサリーノが何か粗相をしていたとか、それか単純に自分の身体ではサカズキは満足できなかったのではないか。だからサカズキは初えっちからひと月以上経ったのにボルサリーノに触れてこないのではないか。それに、恋愛に疎いボルサリーノでもこんな性欲の強い女は男からしたら引くに決まっていることぐらいわかっていた。というか、自分で自分に引いているくらいだ。そんなネガティブな考えが頭の中を駆け巡る。
 絶対サカズキに嫌われたくない、でもサカズキを見ていると身体が疼いて下着が濡れてしまう。悩みに悩んだ末、ボルサリーノは常に替えの下着を持ち歩き、サカズキでムラムラしたらこのトイレに駆け込んでオナニーをして発散するという方法を編み出した。
最初はオナニーなどしたことがなく戸惑ったが、今ではすっかりハマってしまい、今日もまたこうしてサカズキとの行為を妄想しながら自らの指先で慰めていた。

「んっ……♡あぅ……サカズキぃ……そこ気持ち良いよぉ……♡」

 サカズキの太い指を思い浮かべながら己の指を三本まとめて出し入れさせる。クチュクチュと卑猥な水音が響き渡り、ボルサリーノは頬を紅潮させながら快楽に没頭していく。普段もかっこいいが、先程の組手の時のサカズキは特に男らしくて興奮した。ボルサリーノは空いている方の手をタンクトップの裾に差し込むと、ブラジャーをずらして胸の先端をカリカリと引っ掻く。

「あっ……だめぇ……おっぱい触っちゃダメだよぉ……あんっ♡」

 サカズキの大きな手がボルサリーノの豊満な乳房を掴み、揉みしだいてくる光景を想像すると、膣からダラダラと愛液が溢れ出した。ボルサリーノは無意識のうちに股を大きく開き、ヘコヘコと小刻みに腰を揺らしながら自慰に耽る。

「はぁ♡んぅ……♡サカズキのおちんちん欲しいよォ……♡♡おまんこに入れてほしいのォ……♡♡♡」

 サカズキの剛直で子宮口を突かれることを想像するとボルサリーノの理性は完全に崩壊した。左手で乳首を弄り回したまま右手で秘部を激しく擦ると、すぐに絶頂が近づいてくる。

「イクッ♡イッちゃうゥゥ〜〜〜……!!♡♡♡」

 ビクンっと身体が大きく跳ね上がり、目の前が真っ白に染まった。身体の奥から湧き上がってきた熱い奔流が弾け飛ぶと、全身から一気に力が抜け、肩で息をしながら絶頂の余韻に浸る。

「はぁ♡はぁ……♡あー……馬鹿みてェ……」

 絶頂が落ち着くといつもこうだ。馬鹿みたいに盛ってはこんな場所で一人で慰めているなんて情けないにも程がある。自分がこんなに淫乱だったなんて知りたくなかった。ボルサリーノは自己嫌悪に陥りながらもトイレットペーパーを手に取ると、すっかりとベタベタになった秘部を拭い新しい下着を履く。
 その惨めったらしさに、もう絶対に、二度とここでオナニーはしないと心に強く決めてボルサリーノはトイレを後にした。

■■■

「あぁ〜♡♡♡サカズキッ、ごめん……♡♡♡やっぱりオナニーやめられねぇよォ♡♡♡」

 あれほど心に誓ったくせに、ボルサリーノはまたもやオナニーに夢中になっいた。
 一応、ここ一週間はムラムラしないようにサカズキを視界に入れないようにしてみたり、心を鬼にして別行動を取ってみたりと努力はしたのだが、離れたことで返ってサカズキのことばかりを考えてしまい、結局ムラムラを抑えられず結局トイレに籠もっている。
下着は床に脱ぎ捨て、スカートをたくし上げて一心不乱にクリトリスを扱き続ける。

「はァンッ!♡ イクッ、イックウゥゥゥ〜〜〜……!!♡♡♡」

 ビクビクと身体を痙攣させてボルサリーノは果てた。しかし、それでもボルサリーノの身体はまだ満たされないのか、今度は自分の指を二本、三本と増やし、ぐちょぐちょと音を立てながら激しくピストンを繰り返す。

「全然足りねぇよォ……♡サカズキのおっきいおちんちんですぽずぽされたいィ……♡♡♡」

 一週間のオナ禁は完全に裏目に出て、切なく疼く膣壁をグズグズと泣きべそをかきながら掻き回す。

「あひぃぃいいん……!!!♡♡♡」

 ボルサリーノは絶叫を上げ、腰を突き上げた状態で仰け反り、ガクンガクンと身体を震わせ、潮を吹きながらまたもや絶頂を迎えた。
「サカズキぃ……♡♡♡」

 ボルサリーノは取り憑かれたように再び指を動かし始める。しかし、いくら膣内を刺激しても、どんなに激しい抽挿を繰り返してもサカズキの長大な肉棒には到底及ぶはずもなく、肉体に感じる即物的な快感の裏で心にはただ虚しさだけが募っていく。

「ふぅー♡ふぅー……♡♡♡も、さすがに戻らねぇとォ……」

 何度か果てた後、物足りなさを感じながらもずっとここにいるわけにもいかないので、燻った身体に鞭を打って立ち上がる。

「っと、出る前に下着替えねぇと……って、アレェ?!」

 身につけている衣服のあらゆるポケットに手を突っ込んで確認しても、いつも持ち歩いているはずの下着がない。どうやらド忘れして予備を持たないまま来てしまったらしい。

「……もう一度これ履くかァ〜?」

 ボルサリーノは床に落ちた下着を拾うが、ぐしょ濡れのショーツはとてもじゃないが履く気にはならなかった。不本意だが、寮までノーパンでいるしかないだろう。ボルサリーノの能力があればすぐに着くし、問題はないと思う。

「はぁ……」

 ボルサリーノはため息をついてから肉体を光に変えて寮棟へと向かう。一気に移動はできないため何度か同期とすれ違いになったものの、特に怪しまれることもなく安堵していたボルサリーノだったが、自室の前でサカズキが壁に寄りかかって待ち構えているのが見えた瞬間、反射的にスカートの裾を押さえた。

「さ、サカズキィ?どうしたのォ、わっし、ちょっと急いでるからどいてほしいんだけどォ……」

 怪しまれないように普段通りを装うもののボルサリーノの声は僅かに上擦り、視線もどこか忙しない。そんなボルサリーノの様子に、サカズキは厳しい顔つきを更に険しくさせた。

「ボルサリーノ……おどれ、なんぞわしに隠しとるじゃろう」

「えっ!?なっ、何も隠してなんかねぇけどォ?」

「嘘をつけ。ここ一週間露骨にわしのことを避けよって……気に入らんことがあるならハッキリ言ったらええ!」

「ちがっ……!気に入らないとかそういう訳じゃねぇんだよォ!」

「じゃあなんなんじゃ!?」

「それは……言えない……」

 まさか、サカズキといるとムラムラしてオナニーばかりしてしまうからなんて言える訳がない。ボルサリーノは必死に言い訳を考えるが、上手い言葉は思いつかずにいた。
 もう強行突破するしかないと部屋に逃げ込もうも試みたが、大木のようなサカズキに邪魔をされてしまい失敗に終わった。

「っ、どけよォ!部屋に入れねぇだろ」

「わしの質問に答えんかい!」

「チッ……この!」

 延々と押し問答が続き、意外と短気なボルサリーノは苛立ちのまま脚を振り上げて得意の蹴りをサカズキにお見舞いした。

「!?ボルサリーノ、おどれ……ッ!!」

 しかし、能力を使っていない蹴りはあっさりと避けられてしまう。ボルサリーノの蹴りを避けたサカズキは、それまでの怒りを纏った表情から目を見開いた驚愕へと変化していた。普段から軽率に殴り合いをしているのに今更何を驚いているのかと不思議に思った次の瞬間、ボルサリーノは自分がノーパンだったことを思い出した。スカートのまま蹴りを繰り出せば、必然的に中の状態がサカズキからは丸見えだったはずだ。

「サカズキ、これはそのォ、色々事情があって……」

「…………」

 サカズキは無言のままボルサリーノの腕を掴むと、力任せにすぐそばのボルサリーノの部屋に連れ込む。そして扉を閉めるとボルサリーノをベッドへと放り投げ、その上に覆い被さるようにして乗っかってきた。

「おどれ……こんなけったいな格好で出歩くなぞどういうつもりじゃ?!わし以外の男を誘うためか?!」

 サカズキの鋭い眼光がボルサリーノを射抜く。ボルサリーノはこう見えて――――よく分からないが他人からすると自分は遊び人に見えるらしい――――一途なのだ。そもそも恋人だってサカズキが初めてだし、大切な処女まで捧げたというのにノーパンで男漁りをするような痴女だと勘違いされるのは全くもって不本意だ。

「いや、だから違ぇってェ!これにはちゃんと理由があって……」

「ほぉ、ならその理由とやらを聞かせてもらおうかのう」

「それは……っ」

 脳みそをフル回転させてこの危機を乗り越える手立てを考えてみたものの、これ以上言い訳を重ねれば重ねるほど悪い方向へと進んでしまうことはわかった。ここまで来たら正直に話すしかあるまい。

「……話してもいいけど、引かないでくれよォ?」

「それは内容によるが……わかった」

「絶対だよォ?笑ったり引いたりしたら許さねぇからねェ?」

「ああ」

 ボルサリーノ顔どころか全身から発火しそうなほどの羞恥に耐えながら口を開く。

「実はサカズキと初めてえっちしてからすごいムラムラするようになっちゃってェ〜……お互い忙しいし、あれ以来サカズキはそういう雰囲気出てこないし、かといってわっしの方から誘って断られたらショックだろ?でもわっし、お、おめェの顔見ただけでなんか、下とかビショビショになっちまうから……だからオナニーして気を紛らわせてたんだけどォ、さすがに毎日それはヤバいなって思って一週間くらい我慢してみたんだけどやっぱりダメで……あ、ノーパンだったのはいつも持ってるはずの替えの下着を忘れてて、その……」

「…………」

 ダメだ、言葉にすればするほどただの性欲の強い変態女でしかない。二人の間に重苦しい空気が流れ、サカズキは押し黙ったままなんの反応も示さない。硬派なサカズキでなくともこんな彼女は嫌に決まっている、絶対に嫌われた。じわりと滲んだ涙を隠すように俯くと、サカズキの大きな手がボルサリーノの頬に触れた。そのまま優しく上を向かせると、サカズキはボルサリーノの目尻に浮かんでいた雫を指先で拭う。

「すまんかった。わしが初めての相手じゃ言うとったから、すぐに二度目を求めるんは負担になるじゃろうと遠慮しとったんじゃ」

「そうなの?てっきりわっしのこと抱いても気持ちよくなかったのかとォ……」

「……気持ちようなかったらおどれが気ぃやるまで抱いたりせんわ。それに、たとえ身体の相性が悪かろうと、わしは身体だけが目当てでおどれと付き合うとるわけじゃありゃせん」

「サカズキ……」

 サカズキの言葉が嬉しくてボルサリーノは思わず胸がキュンとときめいてしまった。サカズキはこういうところがずるい。普段は無愛想なくせに、たまに見せる優しさがとても魅力的だ。
 ボルサリーノは堪らずサカズキに抱きつくと、太い腕が遠慮がちに背中にまわされて二人の距離が近づく。すると、下腹のあたりにゴリ、と硬いものが当たった。

「あっ……サカズキ、勃起してるゥ♡」

「当たり前じゃろ……好きな女のそんな話を聞いとったら反応するに決まっとろうが」

「えへへ、嬉しいねェ〜♡」

 ボルサリーノは勃起したサカズキのものと自分の秘部を擦り合わせるように腰を揺らすと、布地越しだというのにクチュクチュと厭らしい音が鳴り響く。

「ん、んぅっ♡サカズキィ♡♡これ、きもちいいよォ……ッ♡♡♡」

「っ、ボルサリーノ……!」

 ボルサリーノの痴態に煽られたサカズキは、ぐっとボルサリーノの体を抱き寄せると勢いよく唇を奪った。久しぶりに触れた唇は火傷しそうな程に熱を孕み、互いの舌が絡み合い、熱い吐息が漏れる。

「ん、ふぁ……っ♡サカズキ、もっとぉ……♡」

「ああ、わかっちょる」

 二人は扉にもたれかかるようにして立ったまま激しくキスを交わした。その間もサカズキの手はスカートの中に侵入し、ボルサリーノの秘部に触れる。ついさっきまで行っていたひとり遊びのせいでボルサリーノの秘部はどろどろに蕩け、指先を少し埋めただけで媚肉が吸い付くように収縮している。

「ひゃ、んっ!♡サカズキ、そこぉ♡♡気持ちいいィ♡♡♡」

「ふ、悦んどるのう」

「だってぇ、久々なんだもん♡あっ、やだァ、焦らさないでェ……♡早く挿れてェ♡♡」

「そう焦らんでええ。寂しくさせた分、たっぷり可愛がってやるけぇ」

 サカズキはそう囁くと、指を一気に三本挿入して膣内をかき混ぜるように動かし始めた。すっかりと解れたそこは難なく受け入れ、激しく抜き差しされる度に愛液が溢れて床を濡らす。

「あ、あぁ〜ッ!!♡やばい、それェ♡♡イっちゃうよォ……!♡♡♡」

「こうやって自分の指で遊んどったんじゃろう?」

「うん……っ♡でもォ、サカズキの指の方が気持ちいいよォ♡♡♡」

 快楽に従順なボルサリーノは素直に答えながら与えられる快感を享受する。焦がれ続けたサカズキの愛撫に、ボルサリーノの身体はすぐに限界を迎えようとしていた。

「あ、だめェ……イク、イッちゃうよォ……♡♡♡」

 Gスポットを重点的に責められ、ボルサリーノは呆気なく達してしまった。しかし、絶頂を迎えてもなおサカズキは手の動きを止めない。むしろ更に激しい動きに変わってボルサリーノは目を見開いた。

「あ、あー……ッ!?♡まって、いま、いったばっかだからァ♡♡♡」

「何度でもイったらええ」

 抉るような抽挿と同時に親指でクリトリスをぐりゅ、と潰され、ボルサリーノは絶叫に近い声を上げた。

「おほぉぉぉぉぉ♡♡♡イグ、またいく、あ、あ、あぁあ〜〜ッ!!!♡♡♡」

 ぷしゃ、と潮を吹き出したボルサリーノはガクンガクンと腰を跳ねさせ、白目を剥いて絶頂を迎えた。あまりの衝撃に膝から崩れ落ちそうになるが、すかさずサカズキに支えられ、縋るように抱き着いてなんとか体勢を保つ。
 自分で慰めるのとは比べ物にならない快感だが、ボルサリーノはこれ以上の快楽を知っている。ちらりと視線を下に向けると、ズボンを押し上げるサカズキの長大な肉棒が目に入る。この凶悪な肉棒に奥の奥まで突き上げられてめちゃくちゃにされるのを想像すると、子宮がきゅんきゅんと疼いた。

「サカズキィ……♡わっしもう我慢できないよォ♡♡お願い、わっしのおまんこにぃ、おちんちんぶち込んでェ♡♡♡」

「っ、クソ、煽りよって……!」

 サカズキは乱暴にベルトを外すと下着ごとズボンを脱ぎ捨て、いきり勃つ剛直を取り出した。赤黒く脈打つそれは血管が浮き出ており、太く長い。ボルサリーノはごくりと喉を鳴らして熱い眼差しを向ける。

「ボルサリーノ、後ろを向け」

「うん……♡」

 ボルサリーノは言われるがままに壁に手をついて尻を突き出すような格好になると、背後からは興奮した荒い息遣いが聞こえてくる。これから訪れるであろう快感への期待からボルサリーノはドキドキと胸を躍らせていた。
 サカズキが覆い被さるように後ろからボルサリーノを抱きしめると、割れ目に亀頭が押しつけられる。

「いくぞ……」

「うん、きてェ……♡♡」

 ずぶ、と肉壁を分け入るようにして挿入される質量の大きいそれに、ボルサリーノは背中をしならせて歓喜の声を上げる。

「んおおっ♡♡きた、きたァ……♡♡♡サカズキのおちんちん……ッ♡♡♡」

 待ち望んでいたものを与えられ、ボルサリーノは堪らず顔をだらしなく緩ませて淫らに喘ぐ。根元まで埋め込むと、サカズキは一度大きく息を吐き出し、ボルサリーノの肩口に顔を埋めた。

「っは、久々じゃけん、加減が出来んかもしれん……!」

「いいよォ、サカズキの好きなように動いてェ♡♡」

「っ、言うたのう……!」

 サカズキはボルサリーノの言葉を皮切りに律動を開始した。パン、パン、と肌がぶつかり合う音と共に結合部から溢れる愛液が床に水溜りを作る。

「あっ、あ、あ!♡すごいィ♡♡激しっ♡♡♡気持ちいいよぉ♡♡♡」

 先端でごりごりとGスポットを擦られ、カリ首が引っかかる度にボルサリーノは甘ったるい声で鳴く。その様子にサカズキは口角を上げ、ボルサリーノが特に反応を示す箇所を狙って攻め立てる。

「ふあ、あぁぁぁ♡♡♡イクッ♡♡♡イッちゃうぅぅ……!!♡♡♡」

 全身に電流のようなものが奔り、ビクビクと身体を震わせてボルサリーノは再び絶頂を迎えた。しかし、サカズキ動きを止めることはなく、それどころかより一層激しく腰を打ち付けてきたのだ。

「ひあぁぁぁ!?♡♡まっへぇ!!いま、イッてるからァ!!♡♡♡」

 絶頂の余韻に浸る間もなく与えられる強烈な刺激にボルサリーノは泣き叫ぶが、サカズキは容赦なくピストンを続ける。

「ダメェ♡♡♡おかしくなるゥ♡♡♡おほっ♡♡♡イグの止まらないぃ〜ッ!!♡♡♡」

 ボルサリーノは獣のような声を上げて何度も絶頂を迎える。それでもサカズキの動きは止まる気配はなく、むしろボルサリーノの反応を見て楽しむかのように激しくなっていく一方だった。

「おかしくなってみせぇ」

 サカズキはボルサリーノの着ているタンクトップの裾から手を差し入れると、ブラジャーをずり下ろして豊満な乳房を鷲掴む。そして、乳首を摘んでコリコリと弄んだ。

「やああぁッ!♡ちくび、だめェ……ッ♡♡♡またイクッ♡イクイクイク〜ッ!!!♡♡♡」

「ぐ、ぅっ」

 ボルサリーノは背筋を仰け反らせて絶頂を迎え、膣内が激しく収縮する。それにより締め付けられたサカズキも射精感に襲われ、慌てて肉棒を引き抜くとボルサリーノの尻に勢いよく白濁を吐き出した。

「おほぉぉぉぉぉぉッ!!♡♡♡♡♡」

 肌に感じる精液の熱さにボルサリーノは身悶える。

「あひ……ッ♡♡♡すごすぎるよォ〜♡♡♡」

 ボルサリーノは膝から崩れ落ちるように床にへたり込んで余韻に浸る。しかし、ボルサリーノの秘部は未だ物足りなさそうにヒクついていた。サカズキの肉棒もまだまだ反り勃ったままだ。

「ボルサリーノ、これぐらいでへばっとらんじゃろうな?」

「ん、もちろんだよォ……♡」

 ボルサリーノは嬉しそうな笑みを浮かべながらサカズキにくちづける。サカズキもそれに応えるように舌を絡め、唾液を交換しながらわざと水音を立てて興奮を煽ってくる。
 唇を重ねたままサカズキはボルサリーノの膝裏に手を入れて抱き上げると、腹につきそうな程に反り返る肉棒で貫いた。

「んおぉぉ……っ!?♡♡♡ふか、深いィィ♡♡♡」
 
 いわゆる駅弁の体位で一気に最奥まで突き上げられ、ボルサリーノは目を見開いて絶叫した。重力に従って先程よりも深くまで肉棒が侵入し、何度も果てたせいで子種を求めておりてきた子宮口にぐりゅ、と亀頭がめり込む。

「おっ、お……♡♡♡しゅご、いィ……♡♡♡おぐ、当たってりゅぅぅ♡♡♡」

 その暴力的なまでの快感にボルサリーノは口を開けっぱなしにして喘ぐことしか出来ず、完全に理性を失っていた。サカズキはそんなボルサリーノの痴態にゾクゾクとした快感を覚え、本能のままに腰を動かした。

「んおおっ♡♡♡激しッ♡♡♡イクッ♡♡♡イキすぎておかしぐなるぅぅ♡♡♡」

 どちゅん♡どちゅん♡と容赦無くポルチオを突き上げられる度にボルサリーノは潮を吹き出してアクメをキめる。強すぎる快感から逃れようと反射的に逃げようともがくボルサリーノを、サカズキは屈強な肉体で強く抱き込んで閉じ込める。

「逃さんぞ、ボルサリーノ……!」

「んぎっ♡♡♡イグっ♡♡♡イグイグイグ〜〜ッ!!♡♡♡」

 一際大きく身体を痙攣させ、ボルサリーノは盛大に絶頂を迎えた。同時に膣壁がきゅう、と強く締まり、サカズキも誘われるまま最奥目掛けて射精した。

「あ、あ、あぁ〜っ!♡♡♡出てる、いっぱい出されてりゅう♡♡♡あひっ、あぁぁ〜〜っ!!♡♡♡♡♡」

 大量の熱い精子が注がれ、ボルサリーノは脚をピンと伸ばして快楽を貪る。あまりの量の多さに結合部から入りきらなかった精液が溢れ出し、太腿を伝う感覚にも感じてしまい、それだけで再び軽く達してしまった。

「あぅ……♡♡すごい。まだ出てるゥ……♡♡♡」

 サカズキの肉棒はビクビクと跳ね、断続的にボルサリーノの膣内に射精し続ける。

「ふー……、ふぅ……」

 長い射精が終わると、サカズキは漸くボルサリーノを床の上に降ろした。

「あへぇ……♡♡♡」

 長時間に渡る激しいセックスに、ボルサリーノは焦点の合わない瞳を虚空に向けてビクビクと身体を震わせている。ぐったりと四肢を投げ出しているボルサリーノにサカズキが覆い被さる。

「ボルサリーノ……すまん、もう少しええか?」

「うん……いいよォ……もっとちょうだい……?♡」

 サカズキの言葉にボルサリーノはふわりと微笑むと、手を伸ばしてサカズキの肉棒を優しく扱く。

「サカズキのおちんちん、また硬くなってきたねェ……♡」

「……おどれのせいじゃろうが」

 サカズキは照れ隠しのようにぶっきらぼうに言い放つと、ボルサリーノの手を握って床に縫いつけ、今度は正常位で突き入れた。

「んひぃッ!!♡♡♡」

 そのまま激しくピストンを繰り返すと、ボルサリーノは甘えたような声で鳴いた。普段の冷静で無愛想な姿と違い、息を荒らげ快楽に歪んだ雄の顔をしているサカズキにボルサリーノは胸をときめかせる。

「あっ、あぁん♡♡♡サカズキ♡♡好き、好きだよォ♡♡♡」

「わしも好いとる……!」

 サカズキはボルサリーノの背中に腕を差し入れ、密着するように抱き締めると、ラストスパートをかけるように腰の動きを早める。

「ひゃあんッ!♡♡♡イクッ♡♡♡イクイクイクッ♡♡♡イッちゃうよォ〜〜ッ♡♡♡」

「くっ……!わしも出すぞ……!」

「きて、中に出してェ♡♡♡サカズキの赤ちゃん孕ませてェ〜〜〜ッ!!!♡♡♡」

 ボルサリーノは両脚をサカズキの腰に絡め、自ら引き寄せるようにして膣内を締め付ける。

「ぐっ……!!」

「んおぉぉぉ〜〜っ!!♡♡♡きた、いっぱいでてる♡♡♡イク、イグゥ〜〜ッ!!♡♡♡」

 子宮口に亀頭をみっちりと押しつけ、どぷどぷと大量に注ぎ込まれる熱を感じながらボルサリーノも盛大に果てた。

「おほぉ……っ♡♡♡しゅごいィ……♡♡♡妊娠しちゃいそぉ……♡♡♡」

 たっぷりと胎を満たす子種の熱さに、ボルサリーノはうっとりとしながら下腹部を撫でる。
 サカズキは最後の一滴まで搾り取るかのように収縮するボルサリーノの秘部からゆっくりと肉棒引き抜くと、栓を失ったそこからはごぽごぼと白濁が流れ出てきた。

「あ、あぁ……♡♡♡」

「ボルサリーノ……」

 サカズキは力なく横たわるボルサリーノに口づけを落とす。汗やら唾液やら体液で濡れた熱い身体を寄せ合わせ、二人は幸せそうに見つめ合った。

「ボルサリーノ、したくなったらわしのとこに来い。いつでも相手しちゃるけぇ」

「ん……ありがとねェ」

 サカズキはボルサリーノをそっと抱き寄せると、優しく髪を撫でる。すると、心地良さそうに目を細めたボルサリーノは眠りに落ちていった。

 その日以来、サカズキとボルサリーノは言葉通り毎日のようにお互いを求め合うようにったのは別の話。

- 24 -


prev | list | next

top page