カウンター席に逃げ場なし

失礼しまーす。ごめん、ちょっと遅くなった

「おぉ、お疲れー」

お疲れ様でーす

誕生日をかねてご飯食べにいこうかってみつと待ち合わせ

お店に着くとみつはもう来ていた

お寿司屋さんです

席に座ると何となく食べはじめる

私が来るまで待っててくれたみたい

申し訳ないね

「あ、ちゃんと二宮くんに言ってきた?」

うん。今日はみつとご飯食べてくるけど、シチュー作ってあるから食べてねって

「ちゃんと作ってきたんだ」

一応ね。和也も料理できるけど、朝ちょっと時間あったから

「うわー、いいなぁ。俺も芽依みたいな人と結婚してぇな」

結婚したいの?

「そりゃいつかはね」

親も安心させたいし

それだったら私みたいなのはやめた方がいいよー

「何で?いいと思うけど」

料理上手いし

しっかりしてるし

気遣いできるし

「しかも可愛いし」

みつには負けるわ

「うっせ、カッコいいって言え」

いや、今もぐもぐしてるからリスみたいで尚更可愛いよ(笑)

でも本当に面倒だよ?私みたいなの

インドアだし

人見知りだし

ネガティブだし

素直じゃないし

っていうかもう卑屈的だし

「まぁ、ちょっとね(笑)」

っていうか、今まさに卑屈的だわ

あと、照れたら逃げるし

「何それ、めっちゃ可愛いじゃん」

んふふっ

「あ、今ちょっと照れたでしょ」

照れてないもん

「いや、照れたね」

照れてないー

「じゃあ何で逃げてんだよ、ん?」

やーぁ

「本当に素直じゃねーな(笑)」

ふんっ

「はははっ、可愛いわ」



カウンター席に逃げ場なし

せっかくプレゼントあるのに

(「え、マジで?」)

そういうことするならあげない

(「ごめんごめん!ほしいです!」)