2013年9月22日
コンサート後
「ふぇーんっ…涙っ止まらないよぉ…」
「ごめんってば(笑)」
「『ファンのみんなの前でプロポーズされたい』なんて真に受けるんじゃないよっ…」
「やだった？」
「ううん。むしろ嬉しかったぁっ…」
「芽依ー！」
「あ、あいばちゃん」
「おめでとぉ…！ほんとよかったねぇ…！」
なぜに相葉ちゃんが泣いてるの？(笑)
まぁ彼も涙もろいからね。
「ありがとっ！泣かないでよ(笑)」
「俺、芽依泣いてるの見てずっと泣きそうだったんだから！」
「ごめんごめん(笑)。て言うか、みんな知ってたの？」
「そうだよー。知らないの芽依とお客さんだけ」
「智くん！」
「おめでと」
「ありがとう！」
このあと、Jr.のみんなからも祝福されちゃって、ほんと止まった涙がまた出てきてしまった。
潤くんには「おめでとうは婚姻届出してから言うよ(笑)」なんて言われてしまった。
でもそれもそうか。まだ結婚してないもんね。
「芽依ー、お姉さん来てるよー」
「あ、はーい！」
そう言えば今日都姫ちゃん来てたんだ！直接話したかったから丁度いいや。
「都姫ちゃーん！」
「お疲れ！あと、おめでとう…は正しいのかな？」
「潤くんはね「おめでとうは婚姻届出してから言うよ」って言ってたよ」
「それが正しいのかもね(笑)」
そう言って二人で笑いあった。
「ちょっと待ってて！すぐ着替えてくる！」
「翔ちゃんお疲れ」
俺の横をするっと抜けてお姉さんの方に行った芽依と入れ替わりでにのがやってきた。
「おう」
「緊張した？」
「もうそりゃ今までにないぐらい(笑)」
「でも翔ちゃんかっこよかったよ」
「『櫻井芽依になってくれませんか』…くぅっ！」
「やめろよー(笑)」
頭の中で、数十分前の光景が映し出される。
「その前に芽依のことベタ褒めしすぎて芽依超照れてたからね」
「嘘！？」
そのときはお客さんの方向いてしやべってたから、芽依の方全然見てなかったんだよなぁ…。
「ほんとほんと。手で顔覆ってね」
手で顔覆って赤くなる芽依を想像すると頬が緩んでいくのがわかる。
「翔くんまたにやけてんの？(笑)」
「だってどう考えてもかわいいだろ！」
「まぁ、かわいかったよね」
「あー！もうDVD貰うもん！」
お前らだけせこいよ。俺なんで芽依のほう見て言わなかったんだろ。
「翔ちゃん！都姫ちゃんと話してから帰るから先帰ってていいよ」
「いや、待ってるよ。芽依一人で帰らすわけにはいかないし」
「そっか。んじゃちゃちゃっと終わらせてくる！」
そう言うと「都姫ちゃーん！」と言って走って行ってしまった。
「ほら、翔くん着替えに行くよ」
「はいはーい」
「翔ちゃんお待たせ！」
芽依に呼ばれて振り返ると、芽依の横にお姉さんもいた。
「あ、どうも」
都姫「どうも。芽依をよろしくお願いしますね」
「いや、こちらこそです」
「ふふっ。二人ともそんな固くならなくてもいいじゃない(笑)」
「二人とも映画一緒にやってたんだし」
そう。俺はお姉さんと『ハチミツとクローバー』で共演している。
その時はまだ芽依のこと好きだっただけだったから、お姉さんのことも『都姫ちゃん』って呼んでたけど、芽依と付き合うとなると別。さすがに『都姫ちゃん』とは言えなくなってしまった。
都姫「私は変わらず翔くんって呼んでるんだけどね。
芽依と付き合い始めてから『お姉さん』なったの(笑)
私は全然気にしないのに(笑)」
「そうだよー。なんか都姫ちゃんが『お姉さん』ってなんか違うもん」
確かに芽依だって『都姫ちゃん』って呼ぶもんね。
都姫「私はあんたのお姉ちゃんです(笑)」
「え、じゃあ『都姫ちゃん』でいいの？」
都姫「もちろん！」
「…都姫ちゃん女の子の顔してるー(むぅ)」
都姫「芽依ちゃん嫉妬ですか(笑)」
「違うもん！もー、智くんのとこ行くもん！」
そう言うと、本当に智くんのところに行ってしまった。
「行っちゃった」
都姫「あ、ごめんね。邪魔するつもりなかったんですけど」
「あ、大丈夫。また戻ってくると思うし」
都姫「そっか。あ、うちの母が年末忙しいと思うけど、また実家来てねって言ってました」
「そうだね。挨拶にも行かないといけないし…。あー、緊張する」
都姫「大丈夫だよ。両親も翔くんならいいって言ってたし(笑)」
そう言ってもらえると安心。
「本当に？それは嬉しいね(笑)」
「翔ちゃん打ち上げ行くってー。…都姫ちゃんも今日はありがとね」
都姫「こっちこそありがとね。楽しかったよ」
「へへっ。んじゃ、翔ちゃんは連れて行きますねー(笑)」
都姫「はいはい(笑)」
「じゃあこれで」
「芽依、近いうちに、できればツアー始まる前に、芽依の実家行きたい」
「…うん。お母さんに言っとく。翔ちゃん家にも行かなきゃね。ね、今日呑んでもいい？」
いきなり話を変えたかと思うと、打ち上げで呑んでもいいかと聞かれた。
「えー、だめ…って言っても呑むんでしょ？」
「うっ…ばれたか」
「いいよ。あ、じゃあ今日家行ってもいい？」
「嫌って言っても来るんでしょ？(笑)」
「芽依の介抱は他の奴にやらせるわけにはいかないしね」
「…ばか」
そう言うと、芽依は照れたようで顔を赤くする。
「芽依ちゃんと翔くん早く乗ってー！」
「「はーい！」」