※理子ちゃんの護衛ではない世界線
※夢主20歳、五条と夏油17歳


数分前、死にそうになったところを、高校生と思しき二人に助けられた。学ランを着てるのでたぶん高校生で間違いないと思うけど、とりあえず二人ともデカいし、妙に大人びている。ていうか大人っぽい不良。

「アンタがそうなの?雑魚じゃん。濡れ衣着せられてかわいそー」

誰だ大人っぽいとか言ったの。秒で前言撤回。中一でももうちょい礼儀正しいぞ……。まあなんか星漿体?だとデマを流され、俺は本物の代わりに命を狙われてるらしい。それを助けてくれたので、何も言えないけど。

五条くんと夏油くんはおれを守ってくれるらしい。自分たちの学校へ行けば安全だけどどうする、と言われて、枕変わると眠れないし在宅ワークだけど仕事あるんでできれば家に居たいと言えば舌打ちされた。こわ……。

それから一週間、住み込みで護衛をしてくれるらしい。労働基準法に反してない? 俺捕まらない? 大丈夫? そう聞いたら心底馬鹿にされた。俺がおかしいのね。もう何も言いません。

今日も今日とて、朝の8時から夜の20時まで在宅で仕事をし、ようやく働き詰めのパソコンを切ると、後ろで俺のベッドに寝転んで漫画を読んでいた五条くんが言う。

「ンなずっとぶっ続けで仕事してさぁ、アホじゃん。社畜かよ」
「こら、悟。……まあ私も、命を狙われているのに仕事優先、しかも昼休憩も取らずぶっ続け……というのには、少し、いえだいぶ呆れていますが」
「呆れるどころじゃねーだろ。殺されるにしても過労死するにしても、死んだら仕事もクソもねーじゃん」
「まあ納期が近いし山場でね。でも明日から落ち着くから大丈夫。それに、2人は強いから守ってくれるんだよな?」

そう言えば、ぷいっとそっぽを向いて「しょーがねーな」「仕方ないね」と言った。こんな強いのに、褒められ慣れてないのか?なんかかわいかったから背伸びして頭撫でたら、すごくびっくりした顔をされた。ついでにほんの少し顔が赤い。

「……この部屋、暑い? 暖房の温度下げようか?」
「「え?」」
「いや、二人とも顔赤いから……」

リモコンどこだっけ、とデスク周りを漁っていると、固まっていた二人が同時にこちらを向く。

「あ……ッつくねぇし!!! 馬鹿じゃねぇの!?」
「そうです、なんでもないですよ。気の所為では?」

一瞬ぽかんとした後、あまりに対照的な反応に
笑ってしまった。その笑顔を二人がガン見していること、その後に睨み合っていること、そしてその日の夜から床に俺のと客用の布団を敷き、俺を挟んで川の字で寝ることになるなんて、俺は知らない。

背の高い人は頭を撫でられると弱いっていうアレ。二人ともチョロいからころっと落ちた。

こういう感じで始まる五条と夏油のバチバチの取り合いが見たくて書き始めたけどプロットまとまらず供養。

川の字で寝て夢主挟んでお互いに牽制してるけど、仕事で疲れてる夢主は早々に夢の中だし、そんな夢主を起こしたくなくて渋々停戦。次の日からお互いにアピールがすごいし、だけど仕事は邪魔しない。というか、夢主の集中力が鬼すぎてできないのと、普段と違う真剣な表情に見惚れてる。みたいな。

こういう攻め主っぽさのある受け主も好き