あれから2週間経った。
今日は記念すべき、ドラマ放送開始の日である。
「間に合え…!」
放送が決まった日から、この日だけは早上がりしてやると気合を入れていたが、なんとその日は店長の結婚記念日。ガッデム。
ドラマ放送開始と比べられる話じゃない。店長にはお世話になってるし、さぁさぁ早く上がってくださいと急かして、閉店作業まで任されることにした。
今日はコンビニ弁当で済ませてしまおう。
1時間で終わらせてコンビニ寄ってダッシュで帰ってお風呂入ってご飯を食べられればドラマに間に合う。なんとしてもリアルタイムで見たいのだ、と頭をフル回転させて仕事に取り掛かり、見事に1時間で終わらせた。
「ただいま!」
勢いよくドアを開けすぎて、閉めるのに時間をくった。不覚。
荷物を放り投げて服を脱ぎ捨てて、風呂はシャワーだけで済ませた。明日の朝早く起きて入ってもいいや。
髪を濡らしたままTVをつけると、CM。あと3分、どうにか間に合ったようだ。
買ってきた弁当を開けて、いただきますと手を合わせて白ご飯をつまんだ。
温めてもいないが、どうでもよい。心の準備が間に合わない…!
と、どきまぎしてた数分前を返して欲しいような。
「なんだおまえ、チビだな」
「小さくないわよアンタがでかいのよ!」
「は?アンタ失礼ねどこのクラスよ」
「…いや、うん、」
恋愛ドラマとは聞いてたけど、まさか学園ドラマとは思わなかったよ。
「ちょっと、なんか言ったらどうなの」
「キョーミねぇよほっとけ」
「はぁ!?」
「小さいやつは態度がでかいのか?」
「俺は小さくねぇおまえがでかいだけだ!!!」
しっかし、御手杵、想像通りの大根役者っぷりで…。
自分の彼氏ながら、御手杵って本っ当にこういうの向いてないなぁと思った。
あ、このストーリーどっかで見たことあるな。
なんて、思いながら、弁当に乗っていたちくわの磯辺揚げを口に運んだ。
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