三次試験
あのゲームの後、興奮したキルアたちに一体何をしたのか問い詰められたが早々に勝利特典のベッドで寝たかった。
キルアたちの質問には答えず(というか答えられない。)早々にその場を後にした。
そして他の受験生とは違い、ふかふかのベッドで十分休眠を取った後、第三次試験会場にやってきた。、
「ここトリックタワーが第三次試験の会場でございます。
さて、試験内容ですがルールは簡単!生きて下まで降りてくること!
制限時間は72時間!それではスタート!」
俺たち受験生は円柱の形をした塔のテッペンで降ろされた。そしてここから下まで降りること。それが俺たちに与えられた課題。
降り方もわからないのでとりあえず周りの受験生を観察する。
「(あ、落ちた。)」
どうやら隠し扉があちらこちらに仕掛けられてるようで、そこから塔の内部に入れるようだ。
円を使って内部を調べれば、受験生以外にも多くの人間が塔内部にはいた。
どこでもいいので中に入るために歩いていると、小太郎が呼ぶ声が聞こえた。
「ここ?」
「ワン!」
小太郎を抱えて示された場所を踏むと、床が沈んだ。
落ちた先の周りを見渡せば小さな部屋のような場所で、1人の男がいた。
「カタカタカタカタ…
どんな奴と組まされるかと思ってたけど、兄さんとなら余裕だね。小太郎に感謝しないと。」
いってる意味がよくわからなかったがギタラクル、もといイルミが指差す方を見れば壁にこう書かれていた。
“これから君たちは2人は協力して塔の下を目指してもらう。ただし、片方が死んだ時点で生き残った方も失格である。”
「あー、お前イラついてうっかり相手を殺しそう。」
「俺もそう思ったから面倒に感じてたんだよね。」
会話もそこそこに歩き始めれば、早速分かれ道に出くわす。
「小太郎、どっちがいいと思う?」
イルミがそう聞くと渋る小太郎。
「小太郎、どっちが簡単な道?」
俺がそう聞き直しても渋る小太郎
「つまり、どっちに進んでも俺と兄さんにとって簡単に進める道ってことか。」
「どっちも同じくらい難しいかもしれない選択肢にならないお前すごいな。」
「そう?
小太郎、時間がかからないのはどっち?」
その質問でようやく小太郎は左の道を示す。
そしてその道を進めば、大きい部屋にたどり着き、そこにはたくさんの囚人が待ち受けていた。
「'"君たち2人にはこれからここにいる囚人と戦ってもらう。
生死は問わない。立ち上がるものがいなくなった時点で君たちの勝ち、先に進める。"」
そう放送で試験官から説明される。
「兄さんのあれやれば一発だね。」
「何いってるの?
小太郎出してるんだから使えないよ。」
「(引っ込めるつもりないのか)えー、俺1人でこれ相手するわけ?」
「お兄ちゃん命令。」
「うわっ、最低な兄だな。」
「ははは!」
ヨルイ多少のわがままをイルミは断らない。
兄の命令だからか、兄に多少の好意があるからか、家族だからかは正直はっきりとヨルイには分からない。
「"では始め!"」
放送による試験管の合図でイルミ、囚人の両者が動く。
ものの数秒で数十名の囚人がイルミに殺られた。
瞬く間にやられていく仲間を見てか、囚人の動きは鈍くなり、散り散りに逃げていくものも現れる。
しかしイルミは容赦なくその頭めがけて針を投げる。
1分もかからず終わる、そう思った矢先に囚人たちから声が上がる。
「ま、まってくれ!
降参だ!降参するから助けてくれ!」
「試験管、この場合はどうなるの?」
「"囚人全てが降参するなら先に進んで構わない。"」
囚人を見渡せば、皆震え上がって両手を上げるかイルミを呆然と見上げていたりと戦いを挑みそうなものはいなかった。
「どうやらみんな降参みたいだね。
おつかれイルミ。」
「次は兄さんがやってよね。」
「はいはい。」
その後も何度か囚人と戦ったが、特に問題なく進めた。
分かれ道は全て小太郎に任せて進めば、それほど時間もかからず三次試験をクリアすることができた。
「“100番 アッシュ 三次試験通過第2号
301番 ギタラクル 三次試験通過3号
所要時間6時間30分!”」
しかし俺たちの前に通過者がいたようで、視線を感じた方を向けば、あのピエロがいた。
「やあ。」
「(うっわ鳥肌立つ…。
気持ち悪いから関わらないようにしよう。)」
「無視は悲しいなぁ。100番、君に話しかけてるんだよ?」
「…。」
「冷たいなあ。
どうすれば僕に興味を持ってくれるんだい?
例えば…。」
ヒソカはそう言い、ちらりと視線を小太郎に向ける。
俺が動くよりも早くイルミが小太郎にトランプを投げようとしたヒソカに向けて鋲を投げる。
「おや、君が止めるのかい?」
「俺こんなところで生き埋めとか嫌だから。」
「何言ってるの、イルミはきちんと助けるよ。」
「そこはキルでしょ。」
「ぶれないねお前。
おい44番、小太郎に傷1つでもつけてみろ。
殺すぞ。」
イルミがぴくりと反応する程度には殺気を出したがヒソカは恍惚とした表情でこちらを見ている。
「あぁ…なんていい目なんだ…。」
「「きっも。」」前 目次 次