おふくろとミルキを刺して漸く家を出れた俺たちは飛行艇に乗り、試験会場へと向かっている。
事前にワンフロア貸切状態にしていた飛行艇にキルと小太郎ははしゃぎ回っていたが、その後は落ち着いて俺の隣に座り、小太郎は今は俺の膝で寝ている。
キルは何か言いたげにしていたので、自分から言いだすのを待っていたが…。


「…キル、俺はそんなに頭は良くないから聞きたいことがあるならハッキリ言ってくれないかい?」


何聞いても怒らないから。
そう言っても中々歯切れが良くない。


「いや、そうなんだけどさ…。
俺がまだ独り立ちする前と違って今はそんなに会ってないからさ…何から聞けばいいのかわかんなくて…。」


兄貴オヤジ達と良く任務に行くから、イルミとばっかり訓練してたんだぜ。と、心底嫌そうな顔で言われた。


「俺もイルミとずっと一緒は嫌だな。」


だってあいつ能面すぎて何考えてんのかわかんねえし。


「あと俺お前の教育係から外されてんだから仕方ないだろ。」

「そうなの!?
じゃあ今までのなんだったんだよ!」

「うーん、弟とのスキンシップ?」

「えげつな」


イルミがいない間にちょっと手合わせしよとか言って半殺し…くらいはしたかな…いや、そこまではしてないはず。


「そうでもしないとお前に近づけなかったんだよ。
キルが俺に似たら大変だって。」


結局努力は実らず、キルは俺と同じことしてんだけど。


「確か兄貴も家出したことあるっていってたよな。」

「懐かしいな〜。オヤジに向かってオヤジなんて大嫌い!俺はこんな仕事もうやだ!って言って飛び出したんだ。」

「えー…、想像つかねえ…。」

「そしたら親父動かなくなっちゃって、その間に家飛び出した。
そんで友達つくってワイワイ遊ぼうとしたんだけどさ、こんな昔から訓練してる男と対等に遊べるやつなんているわけなくて、結局思ってたような感じじゃなかったからその時は友達諦めたんだ。」

「…。」

「別にキルもそうなるとは決まってないんだから落ち込むなって。
そのあとはそうだな〜、色々あって友達みたいなのは最後には出来たよ。」


そのあとは結局親父にあいたくなって帰ったけど。


「今もその友達と仲いいの…?」

「うーん、時々ご飯食べたりしてるよ。」

「俺にもできるかな…?」

「さあ?そればっかりはキル次第だ」








後書き
シルバも他兄弟と違って懐いてたヨルイに嫌いって言われてショックだったんですきっと。末っ子が一番可愛がられるって言われてるけど、シルバは今も長男が一番好き



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