鈴姫伝説 その3
2人は顔がくっつかんばかりの近さで見つめ合っている。
今度は鈴が背中を打ったようだが、痛みを感じるどころではない。
お鈴も庄之助も無言でお互いの目を見ている。
お鈴はドキンとした。男に乗っかられてしまった!
「お、重いぞ庄之助!」
しかし動けない。いや動きたくない衝動に駆られる。
2人とも顔がどんどん赤らんでいき、とうとう庄之助が叫んだ。
「ひ、姫っ!」
「な、何よ!」
庄之助は、両手で姫を押さえつけていた。
「あ、庄之助、何をする。何をするのよ!」
「姫、わたくしは、わたくしは・・・」
真っ赤になって、見つめ見つめられているうちに・・・
たまらない。理性が弾けた!
「無礼な! 放してよ!」
しかし庄之助は手を緩めようとしない。
普段の姫なら蹴り飛ばすくらい簡単なはずだが・・・なぜかそんな気が全く起こらなかった。
庄之助のされるままになってみたい。
2人は息遣い粗く、さらにしばらく見つめあっていたが、
「わ、わかったわ」
「え?」
「そなたの好きなようにせよ。私は、絶対に動かないでいてあげる」
「?」
「おぬしが、どんなことをするのか見てみたい。許すから」
驚いたが欲情はさらに高まるばかり。
「いいのですか?」
「く、くどい。好きにせよ」
完全に頭の中が真っ白になり「姫、ごめん」と叫ぶと、姫の顔に顔を付けて口を吸った。
鈴姫は目をつぶり、じっと動かなかった。
さらに庄之助はお鈴の衣服をはぎとるように脱がせてしまった。
もちろん庄之助も裸になった。
全裸で岩の上に広がっている鈴は、なすがままであり無抵抗である。
裸の庄之助も上に覆いかぶさり、しばらくは・・・
やがて・・・
「なるほど、このようなことがしたかったのか」
「・・・」
「ひどいことをするな」
「も、申し訳ありません。でも、しかし、これは」
我に返った庄之助は青くなっている。
「いや、何も言うな」
鈴は上半身を起こして大事な所を手で隠す。
慎之介は姫から離れようとして後ろにさがったが、
「うわあっ!」
岩からすべって川に落ちてしまった。
バッチャーン、とすごい水しぶきがあがる。
幸い深さがあり水の中に落ちただけで済んだようだ。
しかし庄之助の慌てようと言ったら!
背中から水の中に落ちたのだ。しかも全裸で。
「アッハッハー」
お鈴はその恰好を見て大笑いした。
彼はまだ、水の中で慌てている。
鈴姫はニヤニヤしながら、岩の上に立ち上がった。
全裸のまま岩の上で仁王立ちになりながら、
「おぬしでもうろたえることがあるのだな」
庄之助はにらむようにして水からあがってきた。
「わたしも人間ですので!」
2人は川べりにあがってきた。
しかしお互い裸では具合が悪かろう。
理性を忘れたため・・・
かなぐり捨てるように脱いだ着物などは、全部川の中に落ちてしまった。
庄之助は水に飛び込んで、浮いている着物、沈んでいる刀などを拾い上げて、彼女に渡した。
「これで全部ですね」
ブラブラとしている物がしぼんでしまっている。
庄之助は覚悟を決めたように「私も武士です。腹を切ります!」と言い切った。
お鈴は目をキラキラさせている。顔が上気して動悸もしだした。
「腹など切らずでもよい。そこに立て」
「え?」
「じっとしていろ」
お鈴は短刀を手に持って鞘を払った。
抜いた切っ先で突かれているのに、だんだん固くなっていく
「な、何をなさいます!」
「いや、切り落としてしまおうかと思ってな」
「えっ? なんと仰せられました?」
「切り落としてやろう。わらわに無礼を働いた
咎でな」
「え、それは話が違う。姫はご自分からいいと・・・」
「なーに、切り落とした後で、わらわの侍女として仕えればよいではないか」
鈴姫はニヤニヤしながら、小柄で突いている。
新之助は血の気が引いていくが、アソコは裏腹にどんどん固くなっていく。
「すごいな、そんなになるのね」
「そ、そんなご無体な」
「腹を切るよりだいぶましであろう。な」
「そ、そんなぁ・・・」
「アッハハ、ウソだよぉ」
刀をパチンと鞘に納めて笑いだした。
庄之助はうつむいてしまった。全裸で。
脱いだ服はもちろんびしょ濡れだ。
「乾かしませんと」
「そうだな。おぬしがなんとかしろ」
姫は全裸で体を隠すようにしゃがみこんでいる。
いや、彼の裸を見ていたいのだろう。
「姫、どうせこうなったからには、しかたがありません」
誰も来ないとは思うが、
「立っている案山子の服を着ていましょうか」
「こんなボロを切るのはイヤだ」
「では、ご自由になさいませ。そのかわり裸でガマンいたしますか」
「いじわるぅ・・・」
お鈴は口を尖らせたが、まんざらでもなさそうだ。
いたずらっぽく「フフ」と笑うと、
「そうだな、わらわも裸でいるから、庄之助もつきあえ」
庄之助も笑いながら、
「姫の仰せとあらば、やむをえませぬか」
案山子の服を脱がせると、彼女と自分の服を代わりに掛けた。
「暑いからすぐに乾くでしょう」
そして大岩の上に座って、楽しそうに話をしていたそうだ。
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