原色ハレンチ大図鑑 その2
・・・という情報を持ってきたのは夏美である。
(碧)「それってさ、突き詰めれば、
襲った女性をエサにして、大きくなってるってことでしょ。
放ってはおけないよ」
(美穂)「そのとおりね。早めに何とかしないと、犠牲者が増えるだけだよね」
男はその公園付近によく出没しているらしい。ただし昼間だけ。
夏美が言うには、夜な夜な現われては女性を食らい、やがて神社に帰っていくそうだ。
(碧)「神社に帰っていくって、どういうこと?」
深夜遅くに限っては、そのエロ大図鑑は某神社にあるらしい。
もともとはそこに封じられていたようだ。
(美穂)「つまり、その神社が妖怪のねぐらってわけかな」
(夏美)「まあたぶん、そういうことだろうね」
(碧)「それじゃ今晩行くかい」
(美穂)「いや、早い方がいいよ。
深夜まで待っている間にも、誰か襲われるかもしれないじゃない」
(碧)「そっか、それじゃ今から行って見るか」
夏美は「ワリい。あたし今からどうしてもはずせない用事があって、すぐはダメなんだよ」
(美穂)「いいよ。あたしが行ってくるから」
(碧) 「あたしも一緒に行くよ」
(夏美)「でも相手の能力がわからないしな。危なくないかな」
相手の妖力によってはスーパーガールでも取り込まれてしまうかもしれない。
(夏美)「やっぱり3人で行った方が良くない」
妖怪相手で一番頼りになりそうな、夏美がいないのは少し不安だ。
美穂は腕を組んで考えていたが、
イエローとブルー2人がいれば(まあ大丈夫でしょう)と、思い、
(美穂)「やっぱり早い方がいいよ」
碧も「あたしもその方がいいと思うな」
(美穂)「手合わせしてみて、危なくなったら、すぐに退散するよ」
美穂と碧で行くことになった。
(夏美)「わかった。それじゃちょっと待って。これを持ってきなよ」
夏美はなにかとり出してきた。
(夏美)「念のためね。これ呪符よ」
というわけで、美穂と碧は夏美から手渡された護身呪符を持って、男の出る公園に行くことにした。
すでに公園には子どもたちが集まっていた。
言い回しが変だが、盛況だ!
2人はスーパーガールに変身した。
ベネチアンマスクにビキニスタイル、ガントレットにロングブーツ。
いつもの超セクシーなコスチューム姿になったイエローとブルーは、
子どもたちが群れているベンチに近寄っていった。
2人に気がついた子どもたちの目つきがすごい。
(Y)「ん?どうしたの」
彼女たちがカッコいいというのもあるが、
今の今までエロ本を見ていた子どもの前にビキニ姿が突然あらわれたのだ。
特にイエローはモデル並みのムッチリした体つきをしている。
(このお姉さんたちのビキニの下を見てみたい)
と、不埒なことを当然考えるが、そんなのは夢であろう。
正義の味方が脱いでくれるなんてことは・・・ないだろう!
しかし、エロエロのボルテージはすさまじいばかりにあがった。
もちろん彼女たちは、子どもたちが何を考えているかわからない。
しかし彼らの目つきを見ていると・・・2人はなんとなくたじろいだ。
この時、公園のまわりに妖気ともいうべき不穏な気配が漂い始めた。
夏美なら多分気がついたであろうが、イエローとブルーは気がつかない。
子どもたちに、
(Y)「ちょっとその本を見せてくれるかな」
彼女たちも興味津々だ。
「はい」と手渡された図鑑はどんな本なのかな?
2人は法律の規制がかかったようなものを想像していた。
エロ本であるから、女性の裸ぐらいは載っているだろう。
でも、女性器にはモザイクがかかっているとかね。
しかしページをめくり始めると、一瞬で顔が真っ赤になった。
丸見えなどというなまやさしいものではなくて、なくて・・・なくて・・・であった。
(B)「いっやらしい!!」
ブルーは悲鳴を上げて、本を放り投げた。
(B)「いったい、こんな本・・・あれ」
子どもたちが固まっている。
ブルーとイエローはまわりを見るが様子が変だ。
動いているのは彼女たち2人だけである。
音もしていない。車の音や鳥の鳴き声さえ聞こえない。
(B)「ちょっとあんたたち。どうしたの」
ゆすったりさすったりしてみるが、全然動かない。
(Y)「どうしたんだろ?」
2人がボソボソと話していると、突然何の気配もなく、
(Y)「うゎっ!?」
後ろから飛び掛かられた。
(B)「あ、イエロー!」
イエローは振り払おうとするが、頭にがっちり食い込んでいる。
(Y)「イタタタ!」
何が何だかわからないまま、開いた本の中に頭を吸い込まれている。
しかも後ろからだ。
両手で本を引き離そうとするが、背中側にぶら下がっているのでうまく手が届かない。
(Y)「あ、いや、やめてよ!」
(図鑑) 「俺は実態が本だからさ。気配を完全に消すことができるの」
そうかもしれない。うかつであった。
ブルーはようやく公園のまわりの異様な気配に気がついた。
(図鑑)「この公園に俺の結界を張ったの。俺様の土俵の上だよ」
簡単に言えば異次空間のようなものだ。
ブルーは「しまった」と、思いつつも、隙を探って飛び掛かろうとする。
しかし本はイエローの体を盾にして、ブルーの攻撃を防ぐ。
水鉄砲を打とうとしたが、やっぱり無理である。
手の先から水を吹きだす術で、コンクリートでも砕いてしまう威力があるが・・・
本にかみつかれて、頭を押さえながら右に左に動くイエローに当たれば、彼女はバラバラになってしまう。
ブルーは舌打ちをしてやめた。
(B)「それなら!」
超能力をやむを得ず使ってみようとしたが、
(B)「あれ、全然ダメだわ!どうなってるんだろ?」
(図鑑)「無駄だって。ここは俺のテリトリーだぞ。お前の能力は一切使えないんだって」
そのうちに「ゴックン!」イエローは体の方も飲み込まれてしまった。
図鑑はペッと何かを吐き出した。
ポタリと黄色のベネチアンマスクが落ちる。
(B)「あ、変身を強制解除させられてしまった」
妖怪の中にはこんな力を持っている者も多いのだ。
(図鑑)「ホレホレ♪」
顔もないくせに、ケラケラと笑っているのがわかる。
ページを開いたり閉じたりして踊っている。
(図鑑)「スーパーガール1名、ヌードの出来上がり」
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