ダイヤモンド警備指令 その5
碧は落ち着かない。
部屋の中をウロウロしている。
「おかしいな」
イエローとグリーンからの定時連絡が来なくなった。
こちらから連絡しても返事がない。
着信の状態はわかっているので、わざと無視しているとしか思えないのだが・・・
考えていると、警備課長が入ってきた。
(碧)「警備の状況は」
(課長)「今のところは異常ありません。このまま何事もなく済めば・・・」
突然警報が鳴った。
(碧)「なに、なんなの、いったい?」
警備課長がすぐに、各階、入口やロビーの警備担当に連絡を入れる。
(課長)「各部署、至急現状を報告しろ、え、なんだって?」
警備課長が「え、あ、えぇ、ほ、本当か、ウソだろ」と、叫んでいる。
振り返った顔が引きつっている。
(碧)「どうしたのよ」
(課長)「スーパーガールが暴れていると・・・」
(碧)「はぁ?!」
イエローとグリーンが先頭に立って押し入ってきているそうだ。
しかも変な粉をまき散らしているらしい。
碧は絶句した。
碧は『その粉って・・・もしかして・・・例の惚れ薬・・・かな・・・』と思った。
その通りであった。
粉を浴びたものは『ティンカー様』となってしまって、同士討ちを始めているという。
いや、思っていた以上に粉の威力は強力で、
すでに下の階は完全に敵しかいなくなってしまったみたい。
犯人側にあっさり制圧されてしまった。
(碧)「・・・・・」
いや、碧は無言でいてもいい状況ではない。
(碧)「至急放送をいれて!やっぱりスーパーガールは敵に回りましたと。
いや、まだブルーは違うんだよと、つけ加えて」
警備課長は(そういえば、ブルーって出てこないよな)と思ったが、それどころではない。
碧は「困ったぞ。どうしよう」
頼りにしていた2人が敵側に回ってしまった。しかも強敵だ。
予告状の内容はこういうことだったのか。
「しまったなぁ。もっと早く気付くべくだったなぁ」と、ぼやくが、
繰り言を言っている場合ではない。
とりあえず、するべきことは・・・
(碧)「入口の守りを厳重にして。部屋の中に誰も入れないように」
言ってるそばから、イエローとグリーンが室内に立っている。
(碧)「あ、いつの間に!」
(Y)「碧、 ダイヤモンドをおとなしくよこしなさい」
警官数名が飛び掛かっていったが、あっさりとはね飛ばされて動けなくなっている。
この部屋で、いやこの建物の中で、碧の味方として戦えるのは、警備課長と、あと部下の警官が5名くらい。
(碧)「あんたたちどうしちゃったのよ!」
(Y)「ティンカー様の手下にしてもらったの」
(碧)「あんた、あの惚れ薬のせいね!」
(G)「いいえ、あの惚れ薬のおかげよ」
(Y)「あんたもダイヤを素直にこちらに渡しておとなしくするんなら、ティンカー様に推薦してあげてもいいよ」
(碧)「ふざけんな!」
残った部下たちは拳銃を構えている。
(碧)「拳銃くらいじゃ彼女たちは死なないだろうけど・・・」
ダイヤは盗まれてしまうかもしれない。
(碧)「スーパーガールには変身できないけれど・・・」
ええい、こうなれば仕方がない。覚悟を決めて叫んだ。
(碧)「相手になってやる。さあ、かかってこい!」
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