べっこう飴ラブロマンス その2
その後、壮太と亜子は、莉乃と別れて展示館などをブラついて見学することにした。
ところが、あちこちと見学しているうちに、亜子とはぐれてしまった。
スマホで連絡を取ろうとしたが、つながらない。
(壮太:とりあえず、一番最初に見たべっこう飴の所で待ってみるか)
工場の敷地内は勝手がよくわからないし、莉乃さんもあの部屋で作業するとか言ってたし。
変にあちこち歩き回るよりはよさそうだ。
メールだけいれておいて、壮太はべっこう飴の部屋のある建物にもどってきた。
入口の所でぼんやり立っていると、
(莉乃)「あらどうしたの?」
書類をもった莉乃が現れた。
(壮太)「亜子とはぐれちゃったんです」
(莉乃)「あら、そうなの。じゃあ、アナウンスしてあげようか」
(壮太)「いえ少し待ってみますから」
(莉乃)「そう。じゃあさっきの部屋で待ってたら。あたしは少し用事があるけど」
(壮太)「いいんですか?」
2人はべっこう飴の部屋の回廊の所に再びやってきた。
(莉乃)「それじゃ、わたしは少し作業をするから」
と言って、パネル盤の前に立ち、持っていた書類をめくリだした。
壮太はあらためて莉乃の後ろに回り彼女をじっくり見ている。
ゴクッ。
超がつくナイスバディである。
(壮太:やっぱりセクシーだな)
下半身がうずきだした。
メリハリのあるボディ・・・いや『かなり』、いや『相当』、いや『強烈』にメリハリのあるボディである。
胸は特大に大きい。
(壮太:う、大きいな)
下の方もかなりエロい。
ピッチピチのスカートをはいているのだが・・・
ズボンでないにもかかわらず、股の前のところが大きく出っ張って、目立つしわが寄っている。
(壮太:すごい膨らみ方だけど、あの下には毛がないんだっけ)
亜子の話では、何らかの事情でヘアの手入れをしているので、下の毛は無いそうだ。
(壮太:パイパンでもいいから・・・)
胸や股間にチラチラと目がいくが、そのたびに目をそらす。
(壮太:うう、服の下を見て見たい)
莉乃はあっちに移動し、こっちに移動し、と機械の周りを動き回っている。
(壮太:一体この人は何歳なんだろう?)
莉乃は若くして亜子を生んだとか。
(壮太:歳は30代後半くらいかな)
彼女は書類に何か書き込んでいる。
(壮太:つまらんことばかり考えちまうな)
今度は機器類の点検や調整を始めた。
彼女はパネル盤や電源部の周りを見回っているだけなのだが、なんとなく、その動作や仕草もいやらしく見えてくる。
邪(よこしま)な考えがあるとそんな風に思えてしまうものなのだ。
(壮太:やばいな、これは。この人は亜子の母親だぞ。別なこと考えよ)
善からぬ妄想をさけるべく壮太は目をそらして、さきほどの部屋の中をのぞいた。
が、ふと疑問が、
(壮太)「あの型を作るとき、この下に降りるんでしょ。出入口はあるんですか」
彼女は「ん?」と振り向く。
(莉乃)「あるわよ。このパネル盤で扉の開閉もできるの」
(壮太)「なるほど」
莉乃はちょっと首をかしげていたが、いたずらっぽい笑いをして、
(莉乃)「下に降りてみる?」
(壮太)「えっ、僕がですか」
(莉乃)「もちろんよ」
(壮太)「で、でもぉ」
からかうように
(莉乃)「まさか飴にされちゃうんじゃないか、とか思ってるんじゃないでしょうね」
(壮太)「い、いえ、え、そんなことはないけど」
(莉乃)「フフ、冗談よっ」
彼女は笑いながら振り返るが、きれいな髪の毛がフサフサとなびいた。
(壮太:うっ)
この情景にまたしてもドキッときた。
(莉乃)「大丈夫。このキーがなければ、このパネル盤は動かないんだから」
莉乃はキーをチャラチャラさせて、クスと笑った。
そして(この子、かっこいいわりに結構かわいいところもあるのね。亜子の彼氏かぁ。亜子もなかなかやるもんだわ)と思った。
さて下に降りてみると、
部屋の中は当然というか、あまり面白いものではなかった。
何かの金属でできた鋳型があり、周りは頑丈な壁だけ。
ただしこの壁自体は相当、重量がありそうだ。
壁というよりは金属のプレス盤のようなものか。
(壮太)「意外と、というか、シンプルなんですね」
(莉乃)「そ、企業秘密だけれど、この壁と鋳型の素材がミソなのよ。あとは水あめの成分ね」
(壮太)「なるほどね」
ふと変な疑問が浮かんだ。
下から見上げるとさっきの回廊までは結構な高さだ。
梯子もないし、とても上までは登れまい。
もしこの部屋に閉じ込められて、機械が動き出したらどうなる?
壁に押しつぶされるしかないようだ。
(壮太)「オオ怖い」
と思わず言ってしまった。
(莉乃)「え、何?」
(壮太)「いえ何でもないです。ちょっと鋳型を触ってみてもいいですか?」
(莉乃)「ええ、どうぞ」
壮太は鋳型の中をのぞきこんで撫でてみる。
鋳型の素材はわからないが、やはりなんの変哲もなさそうだ。
と、その時!
上から『バシャーン』という音とともに何かの液体が降ってきた。
(莉乃)「キャッ」
(壮太)「ウワッ」
2人はその液体をかぶってしまった。
(壮太)「なんだこれは」
(莉乃)「あ、大変!」
(壮太)「うゎー、なんか変なにおいがする」
(莉乃)「これは飴の成分を溶かす薬品よ。この部屋の洗浄用に開発したものよ。
とにかく体にいいものじゃないから。ここを出て、廊下のすぐ向こうにシャワー室があるから、シャワーを浴びて」
(壮太)「え、は、はい・・・」
こうなったらどうしようもない。
(莉乃)「タオルとバスタオルは使い捨てのがあるから自由に使ってね。それからシャワーを浴びたら服も洗うのよ」
(壮太)「わかりました」
2人はシャワー室(もちろん男女別)に飛び込むと、服を脱ぎすてるようにして、シャワーを浴びだした。
壮太は(まさかこんなところでシャワーを浴びることになろうとは思わなかったな)
莉乃も(一体だれがこんなことを。でもなんとなく見当はついてるけどね)
とにかく2人はシャワー室で十分体を洗ったが、
(壮太:ああ、変なにおいがついちゃったな)
(莉乃:まったくもう!)
やがて2人はシャワーを浴び終え、バスタオルで体を拭き始めたのだが、
(壮太)「あれ、服がない。どうしたんだろ」
ほとんど同じく
「あ、服がない」
壁を隔てた向こうから莉乃の声がする。
(壮太)「莉乃さんも、服無いんですか」
(莉乃)「え、壮太君も」
(壮太:これは一体?)
だだっ広い脱衣室には、一見して服らしきものはなにもない。
部屋の外に持ち出されたのは明らかだ。
(壮太:ここにいてもしょうがないか)
壮太はバスタオルを体に巻いて廊下に出た。
(壮太)「あ!」
(莉乃)「キャッ!」
莉乃もバスタオルをまいて廊下に出てきていた。
彼女は後ろを向きつつ、がっしりバスタオルを巻きなおした。
(壮太)「あ、いや、その」
(莉乃)「いいよ見ても。しょうがないのよ。それより服はどこに・・・」
しかし服はすぐに見つかった。
(壮太)「あ、あそこ」
扉の開いているべっこう飴の部屋の中に、衣服が散らばっているではないか。
(壮太)「一体どういうこと」
(莉乃)「なんでこんなことをするのかしら」
2人が部屋の中に入っていくと、
(壮太)「あ」
莉乃のブラジャーとショーツが部屋の奥の方に、目立つようにわざわざ広げられていた。
「あ」莉乃も気が付いた。
(莉乃)「いやぁっ!」
あわてて莉乃は、飛びつくようにしてショーツを拾い上げた。
(壮太)「あ、あの、俺そういうつもりじゃ・・・」
「えへへ」と莉乃は少しはずかしそうにしている。
(莉乃)「いいの、気にしないで」
ドキン!
壮太も彼女のことを『かわいいな』と思った。
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