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ふと前を見ると見知った後ろ姿を見つけた。後ろから見ただけで分かるなんて、今日も今日とてガラが悪い。爆豪くんっていつも腰パンなんだよね。ちゃんと履けば好青年、にはならないけどさ、少しはガラの悪さ無くなると思うんだ。あ、でも意外にもシャツはしまってるんだ。よくわからないなぁ。
爆豪くんは私には気付かず、のんきに口元に手を当てて欠伸をしてる。するとさっきまでしまわれていたシャツの裾がズボンからはらりとはみ出た。一緒にパンツがチラリ。おう。一度出たシャツからチラチラと見えてる。これがパンチラってやつだな、うん、教えてあげよう。おーいと声をかけると爆豪くんは振り返った。



「爆豪くーん、パンチラしてるよー」
「あ?」
「だーかーらー、パーンーチーラー」
「デケェ声で変なこと言ってんじゃねぇぞクソ迷子!」



歩いていた方向とは逆方向の私の方へズカズカ歩いて一発殴られた。痛い。せっかく教えてあげたのに。酷いと訴える私を爆豪くんは無視してシャツをしまう。



「腰パン辞めたら?」
「うっせ」
「爆豪くんネクタイもしないよね。不良だ」
「首周りがうっとおしんだよ」
「ネクタイ似合いそうなのにもったいない」



爆豪くんのネクタイ姿ちょっと見てみたい。試しに私のネクタイを外して渡すと爆豪くんは受け取ってポイと後ろに捨てた。ちょっと、人のものを捨てるんじゃない。床から拾ってパンパンと払っていると、爆豪くんはじっと私を見てくる。



「え?なに?」
「第1ボタン外れてんぞ」
「あ、体育終わった後暑くて外したままだった」
「はっ、不良だな」
「爆豪くんと一緒にしないでください」
「んだとコラ」