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『てっめぇなんで電話切りやがった!!』
「ご、ごめんて!共同スペースにいたからさ」



嘘じゃない。夜ご飯も終わって多くのクラスメイトたちが共同スペースゆっくりしていた。まぁいきなりの電話に焦って切ってしまったのが本当だけど。あのあと急いで自分の部屋に戻ると爆豪くんからの鬼電がすごかった。怖ぇ。



『じゃあ今はどこにいんだよ』
「部屋に戻ったよ」
『あ?出てこいや』
「え?どこに?」
『外』
「え?今どこいるの?」
『寮の前』
「まじか爆豪くん!」



寮抜け出していいのか?!寮の門限って何時だっけ、と考えながらTシャツの上から薄めのパーカーを羽織って、部屋の鍵をポケットに押し込む。



「正面玄関?」
『ああ』
「迷って遅くなったらごめん」
『あ?寮内で迷うなや』
「まだ慣れてないんだもん!でも行くから!待ってて!!」



そう言うと、携帯の向こう側で爆豪くんがああといつもと違って優しく言った気がした。