15.5
首を傾げて、ルフィの頬を引っ張る。痛くないらしい。そしてすごーーく、伸びる。
ルフィを抱えて飛んだあの日。目を覚ましたルフィにエースもサボも、非力だの女に抱えてもらうのは弱いだのと言ったせいで末っ子から抱っこ禁止令が発動した。一度しかしていないのに。
少しがっかりしたが、やはり人を連れて空を飛ぶのは大変だと実感したので、むしろ良かったのかもしれないけれど。
そんなルフィは走って私たちを追ってくるようになった。体力的に心配もしたが、末弟くんは逞しくエース達に食らいついている。心配が必要なのは私だけだ。
そんな私はダダンさんの手伝いを始めた。武器磨きや犯罪的行為は出来ないものの、掃除洗濯料理とダダンさんは丁寧に教えてくれたので――怒りながら――それを手伝って、それからグレイターミナルまでひとっ飛び。治療院の手伝いをしてお給料とも言えないほどのお金を貰って帰る。
たまに貴金属や本でお代を払う人が居たので、そういったものの中でも、ドクの興味が無いものは私が貰っていた。
子供ながらに忙しい生活に見えるけれど、一週間のうち一日は寝込み、その次の日は安静日にしていたので、実際グレイターミナルに行けるのは週に五日だけ。さらにドクから(エースやサボからも)体力づくりを言い渡されている私は、残り二日を治療院ではなく森で皆と過ごすため、実際働いているのは三日だけだ。
今日は、寝込んだ日の次の日。安静にしているための日だった。
お昼ご飯を食べに一度戻ってきた三人は、今日はもう外に出ないらしく部屋でだらりとしている。サボは私の貰ってきた本を読んでいるようだ。
布団から起き上がり、ぐにょーんと伸びるルフィの頬を両方向に伸ばす。やはり、ちょっとおかしなぐらい伸びている気がする。
「ルフィのほっぺは本当に良く伸びるねぇ」
「おぅ、ほむほむのみをたへたからな」
「ほむほむの実?」
「ちへぇ、ほむほむのみら!」
「やっぱり、ほむほむの実?」
「お前わざとやってねェ?」
エースのツッコミに両手を離すことで返事をすれば、パチン、と軽い音を立ててルフィの頬は元に戻った。
「おれはゴムゴムの実を食べたゴム人間なんだ!」
「ゴムゴムの実……そんな不思議な実があるのね。私も食べたらゴムになっちゃうのかしら」
「なんだなまえ、お前知らないのか?同じ種類の悪魔の実は常に一人しか食えねェんだよ」
片眉を上げて言うエースの言葉に、ギョッとしてしまう。
慌てて部屋の中を見回すが、木目から光が差し込んでいるだけでサボやルフィに反応はない。
「あ、悪魔……!?」
両手で口を抑えルフィを凝視すると、何のことか分からないらしいルフィは布人形片手にキョトンと目を瞬かせた。
私の抜け毛……抜け羽?を入れた不格好な人形だ。恐竜に似ているけれど、作った私ですらそれが何か分からない出来に仕上がっている。
ちなみに成長と共に抜けるそれらをこっそり山賊さん達が拾っては集めているらしい。
「あ。 そういやなまえは一応シスターだっけか」
「一応!? いや、確かに洗礼は受けてないけれど……ってそうじゃなくて、悪魔、の実?え?それって大丈夫なの?」
「何を持って大丈夫と言うかはわかんねェけど、悪魔の実の能力者は海に嫌われて泳げなくなるな」
ポン、と拳を手のひらに落とすエースに突っ込むと、サボが読んでいた本から目を離して言った。えええ、そんな簡単に言うけれど。もしかして、常識なの?
社会性のないグレイターミナルや森で生活している私たちには、明らかに常識が足りていなかった。
「ルフィ、他は……なんか頭の中で声がしたりしない? ゴムになる以外は? クロス触ったら痛いとかない?」
「ねェ!」
「悪魔っつっても、本当の悪魔に会ったって話は本でも読んだことねェなァ」
「なまえ、ルフィにカミサマの裁きは下りそうか?」
「もうエース!茶化さないで。 私の神様は自ら人を裁くなんてしないの!」
「そこなのか? てかお前のそれは本当にカミサマなのか?」
それは私も知りたい。
「ん?なまえも悪魔の実を食ったから羽が生えてんじゃねェのか?」
ルフィの疑問に、一瞬の間。人形を放り投げて私の羽にじゃれているルフィのために、動かしていた羽もピタリと止まる。不満げな声を無視して、私は羽の先を握った。
もしかして悪魔の実ってそこまでメジャーなの!?それでダダンさんは私を見てもそこまで反応しなかったとか!?いや反応してたんだっけ!?
考えると、どんどん思い当たる出来事がぽんぽんと記憶から掘り起こされ甦ってくる。
「も、もしかして、私を所有してた貴族が世界に1人って言ってたり、お風呂に介助がついてたのって、私が悪魔の実を食べたと思われてたから……!?」
「えっ、ちげェのか!?」
「えっ、……わ、わかんない。私、3才くらいからの記憶しかないから、もしかしたら食べてるのかも……!?」
なんということだ。つまりあの白い部屋のあの声は。神様ではなかったというのか。
もしかしてクロスは逆効果だったのかも!?考えてみれば確かに、神様というよりは……いけない。この思考はいけない。神様として崇め、もう8年は経つのに!
あわあわとしていると、ルフィは止めていた羽へのじゃれつきを再開した。力は余り込められてはいないものの、引っ張られると痛い。彼はどの羽が一番大きいかを探しているらしかった。
その様子を冷静に見ていたサボがため息混じりに言う。読書は止めたのか、本は閉じられていた。
「よく川浴びしてたし、違うだろ」
「あ! もしかして二人がこっそり覗き見してたのって、心配してくれてたからなの?」
「ぶっ!!」「き、気付いてたのか!?」
「え?」
何故そこで慌て出す。
てっきり野性動物の見張り等をしてくれているのだと思っていたのに。
視線の温度が下がったことに気が付いたのか、二人はサッと目を逸らした。
……何故逸らす。
「ま、まぁ、つまりなまえは能力者じゃないってことだな」
「……」
じとり。音がしそうなほど二人を見つめる。エースは急に腕立て伏せを始め一向に此方を見ようとはしないし、サボは閉じていた本を開いて顔を隠した。
すると背後にいたルフィがちらりと私の顔を覗きこみ、声をあげた。
「うわっ!こえェ!人形かと思った! ……なァなァ、怒るなよ。おれはなまえの笑ってる顔のが好きだ」
「……え、っと。 ありがとう? ふふ、褒めるのが上手ねルフィ」
甘えるように私の膝へ頭をのせたルフィを撫でて、笑う。良い男ね、と続けて言えば、ルフィは当然のように「おう! なまえも良いおん……良い人だぞ!」と返された。
つい口を開けて笑ってしまう。ルフィを撫でていない手で口元を隠した。
(ルフィのやつやるな……)
(なまえは元から自分より小せェやつには甘いもんな)
視界の端でこそこそと話している二人に冷たい視線を向けてから、再度ルフィの髪をすく。
痛んでいるが柔らかいそれは子供特有の触り心地で私の手を擽った。
「能力者じゃねーってことは、なまえは鳥人間ってことか?」
「あ、馬鹿」
ビシリ。
ルフィの髪を撫でていた手が止まった。制止をかけようとしたのか、片手を伸ばしたままのエースも、額に手をやるサボも動かない。
私は一つまばたきをした。
視界の下で笑っていたルフィの顔に、大量の汗が浮かんでいるのが見える。
鳥。
私は鳥扱いされるのが心底嫌いだ。小鳥を引き連れて飛ぼうが、大きな鳥の羽の下で寝ようが、私と彼らは違う。
違うはずだ。
「ルフィ……わたし、とりに、見える?」
「み……見えねぇ、……です」
そう。
呟いた声がルフィに届いたかは分からないが、私は続けた。
「わたし、とりって言われるのが、一番嫌いなの。いい? 二度と、 わたしを、 とりにんげんだなんて言わないで」
頬を包むように優しく両手でルフィの顔を抑える。言い聞かせるように目を合わせて言えば、ルフィは何度も首を縦に振って、「わひゃった。ごめんなひゃい」と滝のような汗を流した。
にっこりと笑ってルフィを膝から落とす。足首がじくじくと痛んだ気がして、ひたすらに不愉快だった。
「まぁまぁなまえ、機嫌直せよ。 ほら、新しい本読んでやるよ!」
「……サボ、私、自分で読める」
「じゃあ勉強しようぜ!こないだの続きからな」
サボはガタガタと木箱を持ってきて私の隣に置くと、持っていたのとは別の本を引きずり出す。タイトルは〜これで安心!猿でも分かる航海術〜だ。
転がっていたルフィをエースが回収して、ポカリと頭を叩いて小さな声で何かを話している。
露骨に機嫌を取られて、不機嫌なままでいるほど私は子供じゃないんだけどな。
二人の気遣いに少し恥ずかしくなり、おどけるように唇を尖らせた。
「もう、私、そんなに怒ってないのに」
「「「いやそれは嘘だ」」」
「えっ」
「怒ると表情無くなるから分かりやすい」
「メッチャ、コワカッタ、デス……」
「今すぐにでもルフィを呪い殺してやる!って顔だった」
「も、もー!!そんな顔してないよ!」
空気が緩んだのを感じて頬を掻く。本当に、ちょっとしか怒ってないったら!
そのあともからかわれつつ話がポンポンと変わり、悪魔の実が結局どういったものなのか詳しくは分からなかったけれど、後日ドクにでも教わろうと記憶に留めることにして、またおしゃべりに興じるのだった。
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ルフィを抱えて飛んだあの日。目を覚ましたルフィにエースもサボも、非力だの女に抱えてもらうのは弱いだのと言ったせいで末っ子から抱っこ禁止令が発動した。一度しかしていないのに。
少しがっかりしたが、やはり人を連れて空を飛ぶのは大変だと実感したので、むしろ良かったのかもしれないけれど。
そんなルフィは走って私たちを追ってくるようになった。体力的に心配もしたが、末弟くんは逞しくエース達に食らいついている。心配が必要なのは私だけだ。
そんな私はダダンさんの手伝いを始めた。武器磨きや犯罪的行為は出来ないものの、掃除洗濯料理とダダンさんは丁寧に教えてくれたので――怒りながら――それを手伝って、それからグレイターミナルまでひとっ飛び。治療院の手伝いをしてお給料とも言えないほどのお金を貰って帰る。
たまに貴金属や本でお代を払う人が居たので、そういったものの中でも、ドクの興味が無いものは私が貰っていた。
子供ながらに忙しい生活に見えるけれど、一週間のうち一日は寝込み、その次の日は安静日にしていたので、実際グレイターミナルに行けるのは週に五日だけ。さらにドクから(エースやサボからも)体力づくりを言い渡されている私は、残り二日を治療院ではなく森で皆と過ごすため、実際働いているのは三日だけだ。
今日は、寝込んだ日の次の日。安静にしているための日だった。
お昼ご飯を食べに一度戻ってきた三人は、今日はもう外に出ないらしく部屋でだらりとしている。サボは私の貰ってきた本を読んでいるようだ。
布団から起き上がり、ぐにょーんと伸びるルフィの頬を両方向に伸ばす。やはり、ちょっとおかしなぐらい伸びている気がする。
「ルフィのほっぺは本当に良く伸びるねぇ」
「おぅ、ほむほむのみをたへたからな」
「ほむほむの実?」
「ちへぇ、ほむほむのみら!」
「やっぱり、ほむほむの実?」
「お前わざとやってねェ?」
エースのツッコミに両手を離すことで返事をすれば、パチン、と軽い音を立ててルフィの頬は元に戻った。
「おれはゴムゴムの実を食べたゴム人間なんだ!」
「ゴムゴムの実……そんな不思議な実があるのね。私も食べたらゴムになっちゃうのかしら」
「なんだなまえ、お前知らないのか?同じ種類の悪魔の実は常に一人しか食えねェんだよ」
片眉を上げて言うエースの言葉に、ギョッとしてしまう。
慌てて部屋の中を見回すが、木目から光が差し込んでいるだけでサボやルフィに反応はない。
「あ、悪魔……!?」
両手で口を抑えルフィを凝視すると、何のことか分からないらしいルフィは布人形片手にキョトンと目を瞬かせた。
私の抜け毛……抜け羽?を入れた不格好な人形だ。恐竜に似ているけれど、作った私ですらそれが何か分からない出来に仕上がっている。
ちなみに成長と共に抜けるそれらをこっそり山賊さん達が拾っては集めているらしい。
「あ。 そういやなまえは一応シスターだっけか」
「一応!? いや、確かに洗礼は受けてないけれど……ってそうじゃなくて、悪魔、の実?え?それって大丈夫なの?」
「何を持って大丈夫と言うかはわかんねェけど、悪魔の実の能力者は海に嫌われて泳げなくなるな」
ポン、と拳を手のひらに落とすエースに突っ込むと、サボが読んでいた本から目を離して言った。えええ、そんな簡単に言うけれど。もしかして、常識なの?
社会性のないグレイターミナルや森で生活している私たちには、明らかに常識が足りていなかった。
「ルフィ、他は……なんか頭の中で声がしたりしない? ゴムになる以外は? クロス触ったら痛いとかない?」
「ねェ!」
「悪魔っつっても、本当の悪魔に会ったって話は本でも読んだことねェなァ」
「なまえ、ルフィにカミサマの裁きは下りそうか?」
「もうエース!茶化さないで。 私の神様は自ら人を裁くなんてしないの!」
「そこなのか? てかお前のそれは本当にカミサマなのか?」
それは私も知りたい。
「ん?なまえも悪魔の実を食ったから羽が生えてんじゃねェのか?」
ルフィの疑問に、一瞬の間。人形を放り投げて私の羽にじゃれているルフィのために、動かしていた羽もピタリと止まる。不満げな声を無視して、私は羽の先を握った。
もしかして悪魔の実ってそこまでメジャーなの!?それでダダンさんは私を見てもそこまで反応しなかったとか!?いや反応してたんだっけ!?
考えると、どんどん思い当たる出来事がぽんぽんと記憶から掘り起こされ甦ってくる。
「も、もしかして、私を所有してた貴族が世界に1人って言ってたり、お風呂に介助がついてたのって、私が悪魔の実を食べたと思われてたから……!?」
「えっ、ちげェのか!?」
「えっ、……わ、わかんない。私、3才くらいからの記憶しかないから、もしかしたら食べてるのかも……!?」
なんということだ。つまりあの白い部屋のあの声は。神様ではなかったというのか。
もしかしてクロスは逆効果だったのかも!?考えてみれば確かに、神様というよりは……いけない。この思考はいけない。神様として崇め、もう8年は経つのに!
あわあわとしていると、ルフィは止めていた羽へのじゃれつきを再開した。力は余り込められてはいないものの、引っ張られると痛い。彼はどの羽が一番大きいかを探しているらしかった。
その様子を冷静に見ていたサボがため息混じりに言う。読書は止めたのか、本は閉じられていた。
「よく川浴びしてたし、違うだろ」
「あ! もしかして二人がこっそり覗き見してたのって、心配してくれてたからなの?」
「ぶっ!!」「き、気付いてたのか!?」
「え?」
何故そこで慌て出す。
てっきり野性動物の見張り等をしてくれているのだと思っていたのに。
視線の温度が下がったことに気が付いたのか、二人はサッと目を逸らした。
……何故逸らす。
「ま、まぁ、つまりなまえは能力者じゃないってことだな」
「……」
じとり。音がしそうなほど二人を見つめる。エースは急に腕立て伏せを始め一向に此方を見ようとはしないし、サボは閉じていた本を開いて顔を隠した。
すると背後にいたルフィがちらりと私の顔を覗きこみ、声をあげた。
「うわっ!こえェ!人形かと思った! ……なァなァ、怒るなよ。おれはなまえの笑ってる顔のが好きだ」
「……え、っと。 ありがとう? ふふ、褒めるのが上手ねルフィ」
甘えるように私の膝へ頭をのせたルフィを撫でて、笑う。良い男ね、と続けて言えば、ルフィは当然のように「おう! なまえも良いおん……良い人だぞ!」と返された。
つい口を開けて笑ってしまう。ルフィを撫でていない手で口元を隠した。
(ルフィのやつやるな……)
(なまえは元から自分より小せェやつには甘いもんな)
視界の端でこそこそと話している二人に冷たい視線を向けてから、再度ルフィの髪をすく。
痛んでいるが柔らかいそれは子供特有の触り心地で私の手を擽った。
「能力者じゃねーってことは、なまえは鳥人間ってことか?」
「あ、馬鹿」
ビシリ。
ルフィの髪を撫でていた手が止まった。制止をかけようとしたのか、片手を伸ばしたままのエースも、額に手をやるサボも動かない。
私は一つまばたきをした。
視界の下で笑っていたルフィの顔に、大量の汗が浮かんでいるのが見える。
鳥。
私は鳥扱いされるのが心底嫌いだ。小鳥を引き連れて飛ぼうが、大きな鳥の羽の下で寝ようが、私と彼らは違う。
違うはずだ。
「ルフィ……わたし、とりに、見える?」
「み……見えねぇ、……です」
そう。
呟いた声がルフィに届いたかは分からないが、私は続けた。
「わたし、とりって言われるのが、一番嫌いなの。いい? 二度と、 わたしを、 とりにんげんだなんて言わないで」
頬を包むように優しく両手でルフィの顔を抑える。言い聞かせるように目を合わせて言えば、ルフィは何度も首を縦に振って、「わひゃった。ごめんなひゃい」と滝のような汗を流した。
にっこりと笑ってルフィを膝から落とす。足首がじくじくと痛んだ気がして、ひたすらに不愉快だった。
「まぁまぁなまえ、機嫌直せよ。 ほら、新しい本読んでやるよ!」
「……サボ、私、自分で読める」
「じゃあ勉強しようぜ!こないだの続きからな」
サボはガタガタと木箱を持ってきて私の隣に置くと、持っていたのとは別の本を引きずり出す。タイトルは〜これで安心!猿でも分かる航海術〜だ。
転がっていたルフィをエースが回収して、ポカリと頭を叩いて小さな声で何かを話している。
露骨に機嫌を取られて、不機嫌なままでいるほど私は子供じゃないんだけどな。
二人の気遣いに少し恥ずかしくなり、おどけるように唇を尖らせた。
「もう、私、そんなに怒ってないのに」
「「「いやそれは嘘だ」」」
「えっ」
「怒ると表情無くなるから分かりやすい」
「メッチャ、コワカッタ、デス……」
「今すぐにでもルフィを呪い殺してやる!って顔だった」
「も、もー!!そんな顔してないよ!」
空気が緩んだのを感じて頬を掻く。本当に、ちょっとしか怒ってないったら!
そのあともからかわれつつ話がポンポンと変わり、悪魔の実が結局どういったものなのか詳しくは分からなかったけれど、後日ドクにでも教わろうと記憶に留めることにして、またおしゃべりに興じるのだった。