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▼2026/03/04:繰り返す問い、意味の在る不正解ならそれで。

前回の記事で『何処で不正解を選んだのか』と書いたけど、『不正解は無意味を意味しない』らしい。ある漫画作品で目にしたこの台詞、素直に『そうだよね』と感じた。不正解が分からない状態では正解も分からないし、そもそも答えを出そうとしないと不正解には辿り着かないんだから。問題や問い掛けのタイミングによっては不正解は正解になったりもするし、コインの表と裏みたいに入れ替わるのはよくある事。私はこの台詞からこんな風に意味を受け取った。

長い事考えを捏ね繰り回しては此処に書き記しているけど、この漫画では『文字』を知る人が現代日本程は多く無くて、登場人物の台詞的に『文字にして書き残す事には大きな責任が伴う』とされているから、この漫画と同じ時代に(あくまでもエンターテインメントで史実ではないけれど)生きる人々が私の文章を読めたとしたら、と考えて一人で面白くなっていた。正直あまり高学歴ではないし、志も高くはないからね。ただ文章を書くのが好きって言うだけの話。
自分を卑下するとかじゃなく、私は学力がそんなに高くないと言うか、知能の凸凹が一般の人よりも大きくて出来る事と出来ない事の差が激しいから。簡単な計算も間違えるし、現代文は平均的なのに、個分は学年で4位、英語は何でか得意で、化学と生物は得意なのに物理はてんで駄目。世界史と日本史は平均より少し高いくらいかな。普通高校は留年してるし大学は端から行く気が無かった。専門学校の頃くらいから文章を褒められるようになる前は文章を纏める事自体は寧ろ下手で、でも小説は高校の頃から書いてる。多分、何処かのタイミングで『文章を書き慣れた』んだと思う。
パソコンで文章を書き始めて20年近く経つ今はほとんどタッチタイピングが出来るようになったけど、どのキーの隣にどのキーがあるのかは咄嗟に言えない。でも指が覚えてるから打てる感じだ。
『文字』ってさ、多くの国で一部の人の特権みたいな時代があったらしいじゃない。今もそう言う国はあるんだろうけど、私はたまたま一般の人達も文字や文学を楽しめる時代に生まれていて、本や文章に触れる機会が多くて、周囲がそれを推奨する環境に育った。
そう考えると世界って面白いなって思う。興味深いとも言える。興味を持てる気質だったのも偶然なんだけど。
考えを文字って言う形に当て嵌めて考えるようになったのが本当に小さい頃だと思うから、習慣付いたそれのお陰で私の考えは文字にする方が速いんだろうか。思い返すと物語を考える時はまず脳内に映像が流れて、次いでどんな単語を使うか考えて(たまに使いたい単語から物語を考える事もある)、使いたい単語を文章に載せながらその他の部分を埋めていく流れになってる。書きたい場面、取り入れたいモチーフ、暗喩にするか直喩にするか、外来語ならどの国の発音を使うか。寓話的な要素を入れるのか、現代らしい表現にするのか、文字が色になるなら何色か、それぞれらを繋ぎ合わせるといつの間にか作品になっている。
最近気づいたけど、私は文字や数字に色のイメージがついている。概念にも色がある。例えば数字の『1』は朱色で、『甘味』は桜色とミントグリーンが重なっていて、『E』は薄いオレンジ、『猫』は茄子紺色、『6』は青みの強い緑色、『K』は若草色。そんなイメージが昔からある。数字はそれぞれ色が違って、『11』までは特有の色があるけど、『12』以上になると『1』と『2』それぞれの色に分かれる。この感覚ってあまり一般的な物じゃないらしい。でも共感覚まではいかないらしいんだよね。あくまでもイメージで、見えるわけじゃない。
今私が書いている文章は何色なんだろうかとたまに考える。出来れば露草色か菫青色だと嬉しい。

で、此処まで考えられるのは文字と言葉を知ってるからだ。
少し前におすすめのSF小説を紹介している動画を見たんだけど、その中で『独裁者が自分にとって都合の良い新しい言語を作る事』で国を支配している(ニュースピークって言うらしい)物語があって、文字を知って言葉にする事が自由な国に生まれるのは当たり前じゃないかもしれないって考えてみた。
考えるだけでも嫌だと感じるけど、その感覚すら持てなかったらと思うと怖い。でも文字や言葉は時に、何よりも強く誰かを傷つける事もある。逆に鼓舞する事も励ます事も出来るわけで、如何様にも変化させられる。何とかと鋏は使い様だし、でもそもそもこの慣用表現は今どれくらいの人が使ってるんだろう。

言葉は使わないといずれ鈍っていくんだろうなとたまに考える。文章は書かないでいると直ぐに書き方を忘れてしまうし、思考力も考えない時間が増えれば増えるほど衰えていく。身体が衰えるのは仕方ないけど、感受性とか思考力とか言葉にする力は成るべく鍛えておきたいと考えるようにもなった。

書きたい物語は脳内で捏ね繰り回すだけでなくて、少しずつでも良いから書き記しておきたい。案外、隙間時間に書いてるうちに結末が見えてくるかもしれないし。


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