「そんなに気になるなら言えばいいじゃねーか」
「そうだ!言わなくて後悔するよりいい!」
寄ってたかっていい年した男がぐいぐいくる。
俺は何かあってからじゃ遅いから、備えろって言ってるだけだ。
でもあいつにそこまで言う必要あんのか?
なんでそこまで気になってんのか分かんねェ



 買い出しですよ お隣さん 08⁺ 




要するに、防犯に徹しろと言いたいわけだ。タケに。
来週から長期の捜査が入ってくる。
そうなると近くに居ないからすぐ駆け付けられない。
(玄弥に頼んでるけどなァ…)

「けど、いつもそこまで言うか?警察ってのはそんなに親切なもんか?」
「不死川は顔に似合わず親切だがな!」
「おい、顔に似合わずは余計だ」
確かに今までも同じような事件は多々あった。が、そこまで勧めたことはない。


「千寿郎も、持ち歩いているぞ!中学生だがな!」
ブッフウウと酒を吹き出し笑い転げている宇随。
「面白すぎるだろ!」
「うむ!しかしいつまでたっても可愛い弟なのでな!両親も心配でたまらん!千寿郎はたまに嫌がってはいるがな!」
渋々とバックに付けて登校している彼の姿を想像すると、少しかわいそうな気もしてきた。
「過保護すぎんだろ」
「俺もそう思う!だが、大事な人ほど用心してほしいものだ!」

・・・

大事な人?


「不死川…タケのこと好きなんじゃね?」
「違ェよ、クソがァ…」
そんなんじゃねェよ。多分、妹みたいなもんで。同じ目に遭わせたくないからだ。
それが、俺の仕事だから。
「難しい顔してんな〜もう言っちまえよ〜」
まじでうぜェこいつ。酒が入ると厄介だ。
「言わないより言って後悔したほうがいいぞ!」
そう煉獄に言われるとそんな気がした。

「ほら、俺たちはゲームでもしてるからよ〜」

シッシとベランダに追いやられた。まぁ、深い意味もないしな。
仕事だ仕事。


そういって彼女に問いかけるが、はいの返事はなし。
だんだんムカついてきた。心配してるこっちの身にもなれよ。
強要できず、引き下がれず。両者一歩も譲らず。
宇随の割り込みで買い出しに行くことに。



***



(どうしてこうなっちまったんだ…)

あっちから連絡がくると思っていた。その日は無しにしましょう、と。
待てど待てと連絡は来ず。会うこともなくやってきた当日。



すっぽかすわけにもいかず、一応向かってみる。


(居なけりゃ帰ればいいしよォ…)



宇随が適当に決めた場所が近づく。
あいつが待ってる姿が見えた。


(マジかよ)



どうしていいかわからず立ち尽くす。
するとこっちに気づいて走ってきた。
天気は曇り。俺たちの雲行きやいかに?


End







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