一人の相談者として、だと思っていた。
妹を苦しめた同じ手口で身近な人が傷つくのをみたくない。ただそれだけだった。それだけだと思っていた。
(なんだァこのザマは。)
いつの間にか隣のあいつが気になってしょうがない存在になっていたんだ。
それがどういうことか、本人同士が気づくのはまだあと少し先のお話。
まさかの煉獄さん 17⁺
「ハァ…ックソッ!!」
もっと早く走れねェのか俺は。
無我夢中で向かった先にいたのは、タケと、
「煉獄?」
そういやここらでジョギングをしてるって言ってたな。ジャージ姿の煉獄がそこで揉めている。すると何かを投げてこちらを向いてグーー!としている。
よく俺が見えたな。
「はァ!?あいつ正気か」
犯人は任せろってことか。それよりもタケだ。
駆け付けた先には震えるタケの姿が。顔が真っ青だ。
よく見ると少し服が乱れている。
もしかして、、、
(あいつ、殺す)
怒りでどうにかなりそうだった。
震えるタケ見たら、どうしようもない感情があふれてきて。
気づいたら抱きしめていた。
自分でもどうかしていると思う。
衝動的に、タケを抱きしめたくなった。
抱きしめて、無事を感じたかった。
(大丈夫だ、、安心しろ…)
怖かったな…そういうと意識を手放した。
慌てて抱きかかえるとすやすやと寝ていた。
「はァーーーーーッ・・・・・」
一気に疲れが押し寄せる。
上着のボタンが外れているだけで、あとはどこも外傷は見当たらない。
とりあえず、連れて帰るか。
置いてくわけにもいかねェしよォ。
その前に伊黒に電話して甘露寺に来てもらった。あいつの後処理に、いかないといけないしなァ。。
甘露寺の方がわんわん泣いていて面倒くせェと感じてしまった。
****
「不死川、こいつをどうしたものか!」
首根っこをつかまれたそいつはカラーボールで奇抜な色まみれになっている。一体いくつ当てたんだ。。
タケを甘露寺に任せてすぐ煉獄と合流した。あいつを襲おうとした犯人は以前写真でみたやつとは違う。
「違う!違うんだ!」
「ああ“”!?その前に一発殴らせろォ…」
そういってボッコボコにしてやった。
「いいのか?お前が捕まらんか心配だ!」
「少しくらいいいんだよォ…おら、起きろ。まだ気を失うには早いぜェ…?」
警察署に連れていく前にそいつに詳しいことを聞いた。
嫌がらせの手紙の件は知らずに所定されたところに来るように言われたと。
「しらばっくれんのも大概にしろ、クソが」
「俺はただ、可愛い子とヤれるって書いてたからきただけだ!下着まで送ってきて…」
そう。要するに、SNSかなんかの掲示板に貼ってあったお誘いにタケのことが載ってたというのだ。こいつのもとに下着まで送りつけられてきたらしい。
「ストーカーはこいつじゃないってことか」
「なんだよストーカーって!俺は無実だ!!」
「無実もクソもあるかこのゴミカスがァァ!!!!」
と、わめくこいつをクソ殴って失神させた。
「不死川、たぶん…」
「ああ、そうだな。」
おそらくストーカーが載せたんだ。ありもしない投稿を。
タケに嫌がらせをするために。
「悪質だな…」
「許せねェ…」
しばらくするとパトカーのサイレンが近づいて来た。
「電話したのか!」
「ああ、もうすぐ来る」
煉獄に礼を言ったら問題ないとジョギングの続きをして帰るらしく、颯爽と走って行った。相当な体力バカだな。
「兄貴!!」
「玄弥てめェ…!!!!」
思わず殴りにかかりそうになるが他の警官もいたのでぐっと堪えた。
そいつがみた投稿を確認しようとアクセスしたが、もう消されていた。
きっと事の始終を見ていたのだろう。
卑怯なやつ、絶対許せねェ。
俺が必ずそのツラ引きずり出してやらァ…。
End
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