ぐわんぐわんと洗濯機を念入りコースでまわしている。
しかもとびっきり良い柔軟剤入りで。

シュシュ、と圧力のかかる音がしてきた。
いつものお礼のあんこを炊いている。早く会ってお礼が言いたい、と少し胸が弾んだ。


隣のお巡りさん  18  




「XL・・・・」

結構細身なのにがたいがいいのかなぁ〜…と借りていた服をじぃいっと見つめる。
は!わたしって変態?!

これを見ると、いろいろと思い出して。
怖かったことももちろんだけど。
一番は実弥さんにぎゅっとされたことが。びっくりしすぎて。

くらくらする。

(ひゃぁあーっ…)

ボンっと頭が爆発しそう。
というかさっきから熱い。


やっぱり私のこと小さい子供かなんかと思ってるのかなぁ?心配かけるなってそういうことだよね。
そりゃ子供っぽいところ多々ありますけれども…。
それ以上でも、以下でもない…はず。なんだ。うん。


それにしても煉獄さん、すごい剛速球。命中率も100%で、当たるたびに犯人がいてえー!って叫んでいるのが聞こえてた。
そして足が速い!気が付くと小さく見えなくなっていた。ちゃんとお礼言おう。


そうこうしているうちに日は暮れて、連絡がこないので夕方に借りていた服とお団子を玄関に下げてみた。

【昨日はありがとうございました】

と、付箋紙だけ貼って。


私はというと頭が痛い。とてつもなく。

さっき実弥さんのことを考えてくらくらしてたけど。
熱のせいか!うん、きっとそうに違いない!!



昨日風邪ひいたかな…と体温計で測ると38.℃。こりゃ大変だ。
すぐさまスウェットに着替えた。寝よう。



買い置きしていたポカリをぐーっと飲んで、とりあえず横になる。





「頭、痛すぎ…」



携帯もそのまま開かずおやすみなさい。。。




****



「不死川が取り乱すなんで珍しいな。」
ん、と差し出された始末書。上司はハハハと笑っている。
犯人を捕まえた時に俺が殴ったことが問題だったらしい。
「すんません。」
「そんなに大事な人だったのか?」
「・・・・」
その問いに何も答えられない自分がいた。
「まぁいい。最近駆り出されてばかりだったしな。リフレッシュ休暇だと思ってしばらく休め!」
いわゆる謹慎処分というわけだ。一週間。
「被害者の女性には詳細が聞けそうか?婦警をよこそうか」
「いや、俺がします」

そういって上司の部屋を後にした。









「悪かったなァ…」
「うむ!問題ない!」



煉獄があいつを捕まえた時のことを聞かなきゃなんねェから、呼び出して飯を食いにきた。
まわりの同僚には、俺が捕まえなかったことに文句タラタラだったしな。
クソ腹立つぜェ…。

あんな状態のタケ、ほっとけるかよ。

「マツは大丈夫なのか?」
「今は混乱してるだろうしな…休んだ方がいいだろ」
「そうか?不死川がそばにいたら良い!」
「あ“?なんでそうなるんだよ」
「マツ、俺が駆け付ける前にお前の名前呼んでたぞ」

・・・


おいおい。本当かよ



「…」
「実弥さん、とな。いつからそう仲良くなったんだ!」


知らなかった。



「きっと不死川に早く助けてほしかったんだろう。」


あいつ、俺のこと・・・・


「そうとなれば話は無用だ。さっさと終わらせて行ってやるといい」


そう快活に話して目の前の飯を平らげる煉獄は見ていて気持ちいい。
ほら、もう食べ終わった。もちろんご飯粒残さず、綺麗に。育ちのよさがよくわかる。



「俺は色恋沙汰はよくわからんが、不死川なら問題ないだろう!」
「あ、おい!」



好きなら死ぬ気で頑張れ!と言って走って帰って行った。


今なんつった?色恋沙汰?
好き?



俺、あいつのこと…



(マジかよ)



ハァーーっと溜め息をつく。頭を掻いて、一呼吸。

これはまた、やっかいな感情にまた深い溜め息。




End







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