「久しぶり〜!元気にしてました?」
「俺今中堅なんですけどめっちゃ大変で」
「どこ住んでるの?めっちゃ近いね!」
ガヤガヤと盛り上がる部活の同窓会も終盤。
久しぶりすぎて飲み過ぎた…
ふう、と隅っこで休憩する。
「まさか結婚しただなんてな〜あのマツがな〜」
1人でいるのを見かけた顧問の先生が目の前に座ってきた。
私たちが学生の時とはあまり変わってない。
ちょっと老けたくらい。
「こうやって先生とお酒のんれるのも不思議です。大人になりましたよ」
「大丈夫か?酔ってる?」
「大丈夫です。ウコンの力飲んでます」
苦笑いしてる先生を見ると目尻の皺が増えている。懐かしい。
「先生も老けましたね。」
「七海!久しぶりだな〜お前本当に俺より年下か?」
「失礼ですね。苦労が耐えないだけです。」
「あー!七海先輩こっちでは初めてですね!今来たんですか?」
「とりあえず貴女は水を飲みなさい」
そういってお冷やを渡された。
さすが。気が利く男七海先輩!
楽しい時間もあっという間で実弥さんが迎えに来るといっていた時間へ刻一刻と迫っていた。
旦那さんが迎えにきたよ!
冷たい水がスッと体に行き渡り、多少は目が覚めてきた。
「この前はすみませんでした。」
「謝ることではありません。社長には色々言われましたが…」
ビールを飲む七海先輩、さまになってる。
あ、でもワインの方が似合いそう。
「お父さんがすみません」
話のわかっていない先生が間に入ってきた。
「親父さん?なんかあったのか?」
「実は七海先輩とお見合いの話を持ってきたんですよ」
ブフーーっと先生の口から焼酎が飛ぶ。
「うっわ!先生!」
「おおおおお前たちもしかして夫婦になったのか!!!いやいやめでたい!先生も学生の頃はそうだと思っていたよ!七海は面倒そうにしてたけどよくマツを気にしてたしなぁ〜」
「へ?そうなんですか?」
「そんなことはありません。幻です。貴女もそろそろ時間じゃないですか?あの人の事だから遅くならないうちが良いと思いますが。」
確かに。
腕時計をみたらもう10分前。
お店に来られるのは恥ずかしいから近くのコンビニまで歩かなきゃいけない。
「確かに!私帰りますね!先輩もまたこっちでゆっくり会いましょう!」
「会いません」
さすが連れない男。
慌ててお会計をすると店の出口の方が騒がしい。
何事かと思ってチラ見すると見覚えのある髪の毛が。
へっ!?まだ10分前なのに!しかも店の前!
「お兄さん1人ですか〜?」
「男前ですねー!」
「一杯どうですか〜?おごりますよ!」
しかも絡んでいるのは私たちのバレー部の先輩。実弥さんはというと…
「……」
無視!
でもあそこの集団に入るの嫌だなぁ…
メールしてコンビニまで来て貰おう。
カーディガンを羽織って一通りみんなに挨拶する。
二次会も言われたけどカラオケは苦手だし…。
懐かしいみんなとお別れして素通りしようとした。
「なーに知らんぷりしてやがる」
「…!!」
女子3人の間を割って捕まれた手。
やや不機嫌そうである。
「…チッ…帰るぞ」
「あ、はい!」
「もしかしてマツちゃんの彼氏!?」
「さっき結婚したっていってたじゃん!」
「旦那…!」
振り返ったら先輩達がキャァキャァ言っててお幸せに〜!と見送られガッツポーズしてきた。
あとで連絡しておこう。
「実弥さん、あの…迎えに来てくれてありがとうございます…」
「おう」
「先輩たちが…すみません。」
「別にあんなのはいい。」
久しぶりに繋いだ手がちょっと強引で。
思わずプロポーズされた日を思い出した。
手をひかれているから表情はわからないけど。
暫くだまっているとため息ついたあとにガシガシと頭に手を当てている。
「…早く着いちまったからコンビニ寄ってたらあいつが…店に入るとこ見ちまって。苛ついたから店まで来た。」
そう話す実弥さんの耳は後ろからでもわかる
真っ赤だ。
「……ったくよォ…俺がどれだけ心配するかわかってんのかァ…?気が気じゃねェ…」
止まって困ったように振り向いた実弥さんの 顔がなんとも愛おしくて。
思わず後ろから抱きついた。
その逞しい背中に何度助けられたことか。
「実弥さん好きです。」
「チッ…んなの分かってる。」
「可愛いですしかっこいいです。私の一番です。」
「可愛いはいらねェ…」
「ふふふ」
「どれだけ大事にしてると思ってんだァ…?」
それは自分がよーーく分かってる。
愛し愛されて幸せです。
「今度は実弥さんと飲みたいです。」
「いつでも飲めるだろ」
「蜜摛さんや伊黒さん煉獄さんにも会いたいです。」
「…今度飯でも行くかァ…(宇随はいねェんだな)」
「楽しみです!」
end
前◯次◯小説トップ
top