また、だ。この時間。退社あとの帰り道。すれ違ったあいつ。
折り返してついてきた。いつもの格好だ。
(ここ最近ずっとなかったのに、、、。)
でも走るしかない、この足音が消えるまで
隣のお巡りさん 06
「ッはあッ…はぁ・・・」
全速力辛い!きっつい!
思い出した不死川さんの連絡先。
一応携帯に登録してある、
慌てて携帯を出す、手が震えて思うようにいかない。
「し、し、しな、ず、、あった。これ、」
通話ボタンを押す前にふと思った。
迷惑じゃないかな…夜だし。もしかしたら休んでるかも、、
「・・・・」
でも、もしなんかあったら
「「なんで連絡しなかったんだクソがァァ!!!」」
ひえええ!めっちゃ怖い。怒りそう。
そう思ったらそっちのほうが怖いような気がしてすぐ通話ボタン押した。
プルル…
プルルルル…
「今どこだ」
あ、すぐでた。
「っはッ…こんばんは、あの」
「今どこだって言ってんだ」
こっわ!!電話先でも伝わる、殺気のような…
ぞわわ、とした。ストーカー的な意味ではなく。
「家の近くのコ」
「待ってろ」
ブチッ
コ、で切った!
とりあえずコンビニまでまだあと少しある。
後ろは、、振り返れない。
足早に駆け込んだ。胃が痛い。
***
あと少し、少しもうすぐで着く。ほら、明かりが見えてきた。
ガシッ!!!
「!?」
手を掴まれた。
目の前には、あいつ。いつものフードをかぶった。そして、あの目。
何されるんだろう、声も涙も出ない。恐怖心で足が震える。
あの時迷わずすぐ電話してたら、不死川さんに助けてもらえたかな。
そんなことを思いながら手に力をいれた。
「は、離してッ」
振りほどこうにも無理だ。
ぐっと引っ張られる。
もう終わった、と思った。
「タケ!!!」
遠くから名前を呼ぶ声がした。
何故か安心する、その声が。
「し、不死川さんっ!!」
猛スピードで走ってくる不死川さん。
慌ててあいつは逃げていった。
「逃がすか、、クソっ!」
へたへたと座り込んでしまった。あいつがいなくなったと思ったら安心した。
掴まれた手は、うっすらと跡が残っている。
力任せにつかまれた手。
もう二度目だ。男の人にはかなわない。
しばらく追いかけたみたいだがすぐ戻ってきた。
かがんで覗き込んできた。この前と一緒。
「怪我はねェか?何もされてねェか・・・?」
その顔をみたら安堵して涙がでてきた。
End
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